歌舞伎町タワー(エッセイ)
会社を休んで見た昼のバラエティで、新宿の東急歌舞伎町タワーが特集されていた。ガンバレルーヤのピンクの方がロケを小器用に回していて、それなりに面白かった。暗闇と極彩色が印象的な館内をタレントが回っていく。勿論トイレは紹介されていなかった。
Twitterでは「オールジェンダートイレ」の話題ばかりが上がるが、そんなの瑣末な一つの要素に過ぎない。設備に欠陥があろうとも、客は柔軟に工夫して切り抜ける。Twitterの遠近感の特殊性を改めて感じる。テレビもそうだが。
ビルは大きな「ゲーセン」のようだった。歌舞伎町からスリルを抜いたような施設で、父親に買い与えられた本を読むときの気分を思い出した。歌舞伎町で遊んだり、毎日を質素に暮らしたりするほうがよっぽど楽しいと思った。