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ハリウッド映画のようなルックの作り方【カラーグレーディング】

こんにちは、ymです

前回セルフポートレートのライティングの解説をしましたが、今回はそのライティングをもとに撮った映像のカラーグレーディングについて書いていこうと思います。

グレーディング前(S-Log3)

グレーディング後

全体のノードツリー


上の段がプライマリー(Logに色とコントラストを戻す)
真ん中の段がセカンダリー(部分的な調整を行う)
下の段がクリエイティブ(好みのルックに寄せる)

プライマリー

NR
ノイズリダクションをかけます。一番最初のノードにかけるのが一番綺麗にかけられるようです。


CST IN & CST OUT
「CST IN」と「CST OUT」でカラースペース変換を行い、Log素材に色とコントラストを戻します。
一度Davinciのカラースペースに変換することで、この後行うグレーディングの最大限のパフォーマンスを引き出せるという認識で僕はやっています。

変換することで色情報を増やす(?)
Rec.709に戻す


WB

色温度とティントの調整


Pri

ホイールでコントラストをつける


Sat
彩度よりもカラーブーストで上げた方が自然に全体の彩度が上がります。

カラーブーストで彩度を少し上げる


Den
全体の色密度(Density)を上げる
(カラースライスの使い方は勉強中なので違っても多めにみてください🥲)


セカンダリー


Face
今回はフェイス補正のエフェクトで調整しました。マジックマスクやクオリファイアーでマスクをとってカラーホイールで調整してもいいと思います。

フェイス補正で肌の質感・色の調整


Hair
マジックマスクで髪の毛を抜き、グリーンのライトが当たっているので緑を少し強調。ここでもDensityを高めています。


Clothes
こちらもマジックマスクで服をマスクしてグリーンを強調するためカラースライスで輝度を抑えながら彩度を上げています。

服の色を濃くする


Green
今回はグリーンとオレンジを強調したグレーディングをしたかったのでグリーン付近をカーブで調整。
オレンジは撮影時のライティングで演出したい色にしていたので、グレーディングではいじりませんでした。

グリーンの色相だけ少し調整しました


Foreground
被写体だけをマジックマスクで抜き出し、背景とさらに分離するためにカラーホイールで輝度だけを上げます。


Background
Foregroundで抜き出したマスクを判定して、今回は背景だけを調整します。
カーブでプラクティカルライトのオレンジを強くして白飛びしている部分を抑えるためゲインの輝度だけを下げます。
さらにカラースライスで背景の色密度を高めます

Densityを上げる

クリエイティブ

Look
マジックマスクで切り抜いた被写体のマスクを反転し、背景にだけ適用して全体のルックを作って行きます。
僕はカーブを使ってルックを作ることが多いです。
カーブでおおよそ調整したあとに、ホイールで微調整しています。

カーブで全体の色を作っていく
少し物足りないところをホイールで調整


Vinette&Desat
人物を強調したいので、左右にグラデーションのマスクをかけ、カーブで左右にだけVinetteをかけます。
Desatではルックでシャドウにのせたグリーンが左の物置に強く出過ぎていたので、こちらでもグラデーションのマスクを使って彩度を落としました。

左右を暗くして被写体を強調する
物置の彩度だけを落とす



Filmgrain
お好みで最後のスパイスとして、Filmgrainを入れます。ザラザラノイズのようなものがのり、フィルムっぽくなるエフェクトです。
今回は肌にノイズがのってそばかすみたいになるのがお気に入りポイント


まとめ

今回ご紹介したものは僕が色々なところから学んだ少し自己流寄りグレーディングのやり方です。プロの方より効率の悪いこと、間違っているやり方などもあると思いますが、「こんなやり方あるんだな〜」と参考にしてくれる人が1人でもいれば嬉しいです。
今はカラーグレーディングの発信してくれてるインフルエンサーの方々が国内外問わずたくさんいるので、ぜひ見てみてください!

堀江貴文さんの言葉で「アウトプットはインプットも兼ねる」という言葉があります。まずはインプットすることが大切ですが、それを自分のものにするためにはいかに質の良いアウトプットをするかが大事になります。僕は今までインプットしかしてこなかったので、これからは発信や制作を含めより多くのシーンでアウトプットできるように頑張っていきます。みなさんも日々学んだことをアウトプットすることを意識して一緒頑張りましょう!!💪🏼

本日のおすすめ

DaVinci Resolve公認トレーナーの鈴木佑介さんが出しているカラーグレーディングのトレーニングブック。トレーニング用映像データが用意されており、カメラが無くともこの本さえ買えばグレーディングを練習することが可能です。
YouTubeではなかなか辿り着くことの難しい情報がたくさん載っているので、グレーディングを本気でやりたい人は絶対買うべき本です!
Basicはカラーページの基礎を叩き込むことができ、
Advancedではその応用として様々なルックへのアプローチ方法を学ぶことができます。


今回も最後までご覧いただきありがとうございました!

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