夢と現実
夢と現実
数日前、奇妙な夢を見た。
大きな建物の前で私は、膝を組んで座っていた。
何故か私の周に、数匹の羊がたむろしている。
すると見えない何者かがその羊の1匹の耳を捕まえドライバーで無残にも穴を開けようとしているところだった。
羊の目は、恐怖に怯えている。誰かが声を上げた。
「誰がこんな酷いことをしたのですか?」建物の中には私以外誰もいなかった。
私は答えた「誰がこんなことを…」
私は、自分を疑いながらなおかつ犯人を目で探した
「私がしたかもしれない」不意に脳裏にそんな思いを思い浮かべた
行くあてもなく、私ともう1人の誰かが犯人を探しに出かけた。
もはや羊はそこには見えなかった。
一瞬、目が覚めた。夢を見ていたらしい。
(こんな夢を見るのも、久しぶりのことだ)
いささかの動揺もなく、私はまた眠りに入った。
なぜこんなことが…
私は走った。
突風の中を猛スピードで駆け抜けた。
しばらくして私は、自分の口内に異物を感じるのであった。
死肉である。
口の中から溢れんばかりの死肉が蔓延している。
死臭がする。
私は、吐きそうになった。
(やはり犯人は私なのだろうか?)
そこで目が覚めた。
ここまでリアルな夢を見たのは、生まれて初めてだった。
たとえ断片的で抽象的な夢であろうと、私はここまで現実と夢がコントラストし区別のつかないことを実感したのは、未だかつてない…。
人は、一生のおよそ3分の1は眠っている。
覚醒時の肉的な人生。睡眠時の心理的な人生。
どちらがその人の真実の人生だろうか。
もちろん、覚醒時には精神も働いているし、睡眠時には肉的も生命を維持するために活動している。
しかし、睡眠時には、覚醒時には消して目覚めることもない心の奥底潜在無意識的が、そっと目を覚ます。
それは、人間の過去から現在まで、そしておそらく未来への永遠のテーマでもある。
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