43歳、空港のお仕事を学ぶ。
親子で参加するサマースクールに行ってきました。
毎年この時期に、小学生向けに募集がある人気の体験型講座です。
参加は抽選で決まり、今回の倍率は6倍だったそうです。
「何度も応募してやっと!」というご家庭もあるのだとか。
半日かけて、空港で働く人たちのお話を聞いたり、お仕事のシミュレーションを見せていただいたり。
今回は税関のお仕事と、管制のお仕事を見せていただきました。
まずは税関のお仕事から。
動画を観ながら、税関とはどういうものなのかを学びます。
税関のお仕事は「税」のお仕事と「関(せき)」のお仕事があります。
「税」のお仕事は、輸入した食品の価格が国内の食品の価格と釣り合うように、税金をかけて調整するお仕事。国内の産業を守る役目をしています。
「関」のお仕事は違法に持ち込まれる品物はないか検査するお仕事。
空港の手荷物検査のイメージが強いのですが、港の貨物の検査や、監視艇による海上パトロールもあるのだそうです。
海の上で違法取引なんて、映画みたいなことが本当にあるんだなぁ。
麻薬探知犬のデモンストレーションも見せていただきました。
小柄な黒ラブちゃん。
探知犬は遊びながら麻薬探知の技術を身に着けるのだとか。
ラブラドールが多いのは、人懐っこくて遊ぶのが大好きなところが向いてるんだろうなぁ。
しっぽを振りながら探して、見つけると「あったよ!」と相棒の職員さんに知らせる姿が本当に楽しそうでした。
ほかには、金属探知機で探すシミュレーションや、荷物から違法薬物を探すシミュレーション、偽ブランドを見分ける体験をさせてもらいました。
テレビ番組で観て、ちょっとだけ知識のある息子も楽しそうに体験していました。
次は管制のお仕事。
スライドを使って大まかな仕事内容を説明していただき、パイロットと管制官がどんなふうにやりとりをするのか見せていただきました。
管制官が使う英語は、通信用語がメインなので英語が話せなくてもできるのだそうです。
普段、一般の人は入ることのできない管制塔の中をいろいろ案内していただきました。
レーダーのシミュレーション画面を見せていただいたり、実際に管制官の訓練生が使うシミュレーターを見せていただいたり。
レーダーで見ると、周辺の空港がすごく近くに見えてびっくり。
場合によっては管制が忙しくなることもあるとおっしゃっていました。
空に道はないけれどレーダーではポイントが表示されていて、どのポイントを通って飛ぶのか分かるようになっています。
パイロットさんはその指示を見ながら飛ぶのだそうです。
空にも道があるらしい。
シミュレーターは離発着の支持の練習をするもので、画面の景色は実際の景色とほぼ同じでした。
天候も視界の状況もいろいろ設定ができて、どんな場合でも対応できるように訓練するのだそうです。
空港周辺の交通整理の役割。めちゃくちゃかっこいいです。
空港は膨大な電気を使っているため、念には念を入れた電力供給の体制が整っていました。
2系統の供給路と、万が一停電したときのための自家発電機、さらにバッテリーで蓄電もしているそうです。
停電から自家発電機に切り替わるまでの時間はおよそ1秒。
電力が供給されるまでは9秒かかるそうです。
9秒なら早いと感じるけど、パイロットさん側からすると9秒は恐ろしく長いのだとか。
なるべく緊急事態を回避できるように、電力を維持する仕事をする人がいるということも思い出してほしいとおっしゃっていました。
ちなみに、発電機は軽油で動くため貯蔵タンクもあるそうです。
ふと気になって質問してみたところ、危険物取扱者の方もいらっしゃって、消防点検も受けるのだとか。
空港だから特別というわけではなく、消防法にも則った運用がされていることが分かって知的好奇心が満たされました。
マニアックな質問をしたので「よくご存じですね」と言われて、ちょっと恥ずかしかったです。
子どもよりもわたしのほうが楽しみにしていたサマースクール。
最初は乗り気じゃなかった息子も、終わったときには楽しかったと言っていました。
空港にはたくさんの仕事があるけれど、普段見れないところを見せてもらえる貴重な体験でした。
次男にも体験させてあげたいので、また次の機会に応募しよう。