歯科医師の開業は時代遅れ!?

以前にいい歯医者をみつけるのに必要な2つのことというコラムを書いた際にちらっと触れたのだが、

平成27年のデータだが当時でさえ歯科医院数はコンビニよりも多く、約7万軒もある。
歯科医師は約10万人いるので7割もの歯科医師が開業をしているという現実だ。

これから言えることは、歯科医師界では開業することが一つの目標であり到達点なのだ。
僕は学生時代から、歯科医師はなんでこれほどまでに一本道の成功しかないのか?とずっと思っていた。


さて、一から開業するというのは、ものすごいお金がかかる。らしい。


場所を借りるor土地を買ってクリニックを建て、器材を揃える。もちろん規模によるのだが億単位のお金が必要になる。

今の世の中、「所有」するというのは時代遅れになりつつある。
若者に車が売れなくなっているというのは有名な話だが、これも買って維持するコストが高いからである。都会では公共交通機関が発達しており車の必要がないし、そもそも運転って難しいw。などの理由から車を「所有」するという昔ならばステータスとなっていた価値観がなくなってきている。

そして今は、車はレンタルやシェアする時代になっている。

家具、家電だってシシェアやレンタルする時代だ。ていうか家すらシェアする時代だ。

なのに、歯科医師にとって最もメジャーな成功の道は、「開業」という「所有」一本道なのだ。
昔の価値観のまま。

たしかに、開業というのは大きなリスクを背負うだけあって、リターンも大きい。
自営業で収入も勤務医より増えるだろう。さらに、自分で医院の環境を作れる。誰にも指図されない。ただしスタッフのマネジメント能力も求められるが。

しかし、こういう時代なのだからもっと色んな開業があっていいのではないかと思う。



・いま、モバイルハウスというものがある。
軽トラの荷台部分に自分だけの部屋を作る。そして、トイレやキッチンなどは「ハウスコア」でシェアする。自分の部屋を軽トラの荷台に設置してどこでも移動ができるというわけだ。

これを改造して、移動式の最小単位の歯科医院ができたらおもしろい。
器具などは、「ハウスコア」でシェア。その日必要な分だけ持って、様々な街へ移動していく。

モバイルハウスの詳しいことはこちら


・また、
一つの空間をシェアするというのもアリだ。ここのユニット(歯科医院にある治療専用のイスのこと)3台は○○医院、こっちのユニット2台は○○医院という感じだ。
デパートで、ひとつのフロアにいくつもの服屋さんが入ってるイメージがわかりやすいかと思う。

これだと、賃貸料や器具はユニットの利用数で割れば平等だ。使用する材料などは自分で購入すればよい。
北欧では、こういうスタイルがあると聞いたことがあるような気がする。


など。今のぼくには気づけない色んな開業の方法はまだまだあるはずだ。

すべての空間、器材を所有するのではなく、出来る限り所有せずシェアする。レンタルする。
そういう今時の価値観を持った歯科医院が増えていければなと思う。


***


勤務先の院長曰く
歯科医師は、3足のわらじを履いている。
経営者
科学者
技術者
だ。

今回の話は、すべて経営者としての話である。

結局、技術がないと成り立たない。だから若手歯科医師は技術の向上に目が向く。
まずはしっかり治療できるよう精進します。という決意表明で終わりたい


結局、モバイルハウスの紹介をしたかっただけなのかもしれない。

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