【旅の雑感】チケットレスきっぷの普及に向けて(24/09/12)
ようやく夏の暑さもおさまってくるはず、ということで今月後半以降は旅の計画がいろいろとあります。JRで行くもの、飛行機で行くもの、まだ決まっていないもの、色々ですが、飛行機のチケットは約1年先まで予約できるというのに、JRときたらいまだに1ヶ月先までしか予約できないなんて。。。
システム事業の片棒を担いでいたので、1ヶ月のものを1年にしたら、システムがどうなるか想像ついて、それはそれで怖いですけどね。ただデータ量が12倍になるというだけでなく、半年先、一年先のダイヤは変わるかもしれないので、変更があったときに対処できなければならない、ということは顧客管理と紐づけなければならない、ということで、根本的に設計見直さなければならないことくらいはわかります。
JR東海のEXサービスでは1年先までの予約ができるようになりましたが、これは会員管理ができてる上での話ですし、何時頃の新幹線という若干曖昧な予約方法なので成立しているのかと。
それはそうと、EXサービスとか、JR東日本のえきねっとのチケットレスサービスなどを利用して、タッチで新幹線に乗れるようになってしまうと、紙のきっぷを使うのが面倒になってきました。
EXやえきねっとのチケットレスだと、わざわざ駅で発券する必要もありませんし、何より窓口に行かなくても直前まで列車変更もできるのもいいところです。しかも普通に買うよりちょっぴり安くなってます。
東京から京都までとか、特定の都市を単純往復するときはそれで全く問題ないのですが、少し凝ったルートにすると、チケットレスサービスのほうが値段が高くなってしまうのです。
例えば、東京から東海道新幹線と北陸線、北陸新幹線経由で敦賀へ。帰りは福井から北陸新幹線で東京へ。といったような場合です。
チケットレスサービスは、その区間で完結したきっぷになるので、今のような場合は、次のような買い方をすれば全てタッチで列車に乗れます。
東京-米原 東海道新幹線 EXサービス(JR東海)
米原-敦賀 北陸線(在来線) 交通系ICサービスで支払い(特急は別発券)
敦賀-東京 北陸新幹線 えきねっと(JR東) または WESTER(JR西)
が、きっぷが分断されることにより、高くなってしまうのです。JRのきっぷは距離が長くなると割安になる体系になっているので、できるだけなが〜い
距離を一枚にするほうがお得です。
実際、このような場合は駅の窓口で依頼すれば以下のような
東京都区内発 東京都区内ゆき 東海道新幹線、北陸線、北陸新幹線経由
きっぷを作ってもらえます。合わせてそれぞれの特急券を買うことになります。
さて、それぞれの買い方でいくらになるかという話です。
チケットレスきっぷの場合
東京-米原 東海道新幹線 12,380円(ひかりの場合)
米原-敦賀 北陸線(在来線) 2,350円(特急料金含む)
敦賀-東京 北陸新幹線 16,360円
合計 31,090円
では、乗車券を一枚のきっぷにした場合は
乗車券 13,200円
特急券 東京-米原 5,350円
特急券 米原-敦賀 1,490円
特急券 敦賀-東京 7,430円
合計 27,470円
なんと、3,600円も安いのです。
ということで、こういう場合は事前に駅できっぷを発券するわけですが、チケットレスに慣れてくると意外に面倒ですよね。事前にWebのえきねっとなどで申し込めるルートであればまだ駅では発券するだけで済むのですが、そうでないルートの場合は窓口に並ぶ必要もありますし。最近はみどりの窓口も減ってきているので、できれば避けたい。
正直、チケットレスの方が人手がかからないのですから安くしてほしいところです。
そもそもJRのきっぷの規則、体系がとっても複雑なのがすべての原因ではあるのですが、チケットレスを普及させて、人手のかかる窓口をできるだけ廃止したいのであれば、とにかく「確実にチケットレスの方が安い」という状態を作っていただけないかなとは思います。