できるコト、やりたいコトを見つけることの難しさ
私は新卒からずっと旅行会社で働いてきた。18年もだ。
普通の社員は、配属された地域の手配から始まり、企画、予算執行者、マネジャーと徐々にレベルアップしていき、旅行会社社員としての基本的な知識を積み上げていく。
そこで、旅行会社社員たる基本的な知識の他、コネクションや人脈を担当地域に根付かせ、徐々に自分の力で新しい企画や、地域の開拓などいわゆる観光業らしい実績を積み上げていくのが普通のキャリアである。
しかし、私は新卒から、特殊な仕事に抜擢?!されてきた。
スタートは、コールセンター。ミッションは添乗にたくさん出て、現地の情報、ツアーの品質を見極め、オペレーターへの情報の伝達と、企画者へのフィードバックだった。と同時に、後輩の指導係も担当していた。自分の部署以外のスタッフも含め、新入社員全員の指導係の責任者を2年目で任されたのである。
理由は簡単で、死ぬほど添乗に1年目出たおかげで、旅行の知識が同期の中でトップの経験を誇っていたからである。
と言う流れから3年目には人事部に移動して、新卒採用、ど偉い先輩達の研修など、人事の仕事を任された。その時は、抜擢人事に非常に喜びを感じ、やる気とやりがいに満ち溢れ、それは楽しい仕事だったと、今も振り返って思い出すのである。
その後、またまたどう言う流れか今でもよくわからないのだが、会社で唯一の役員秘書になり、それもまた大抜擢だったので、もちろん、モチベーション高く働く事ができた。
秘書を退任する時には既に社会人10年目を迎え、会社の中では中堅どころの時期を迎えていた。
その後は、現場に戻ったのだが、正直順当なキャリアを積んでいない、私は現場のマネジャー的には、元秘書に何ができるか、数字を作れるのか未知なスタッフ、しかも10年戦士を引き取り、非常に困った事だろうと今は思う。
当然、普通の旅行企画部署のマネジャーの任は与えられる事なく、ここからも一般的とは言えない、新たなステージが用意され、働くことになった。
ここまでの18年間、次々と抜擢人事、チャレンジ人事としてキャリアを積んできた私は、自分で言うのも何だが、とても器用で、要領が良い方なので、それなりの成果と結果を出してきた。
しかし、それなりなのである。
自分の上司が満足するそれなりの結果であり、全社を挙げて褒め称えれる様な結果ではないのである。しかも、旅行会社にいながら旅行の順当な知識はほぼゼロなのである。
工夫とアレンジが得意で、与えられたミッションに対して結果を出す事が得意な普通の会社員なのである。
大きな組織の中で、自分の畑の中での最大の結果を残す事ができるのだ。
2018年末その会社を退職した。
自分の未来に不安と期待を抱いた結論である。その時、初めて自分の得意な分野がないコト、世の中的には、私の経験は一般的で尖っていないコトに、気づかされたのだ。
今、改めて思う。
私は何ができるのか、何が得意なのか。そして、何がしたいのか。
何でも器用にしかも楽しんでやってきたから、苦労と言う苦労はした記憶があんまりないのだ。
だから、自分自身の財産になってきたと言う自覚がない。
本当になんとな〜く生きてきたんだな、と今改めて思うのである。
45歳までにやりたい事、
「自分のやりたいことを見つける」
あと2年とちょっと、新卒になった気持ちで色々苦労してみたいと思う。
幸?!今結構苦労している。自分の無知さ、無能さ、そして新しい環境に飛び込む不安と恐怖と戦っている。すごく逃げたくなる現実と向き合っているつもりだが、きっとまだまだ足りないんだろうな・・・。
自分ができるコト、やりたいコトを見つけるって本当に難しい・・・