見出し画像

不穏破壊9

「不穏破壊」とは、雑記シリーズの名称である。周囲でちょっと落ち込むことがあった時、気を紛らわせるためにパーッと書いて公開するものだ。

そういえば、ここ最近不穏破壊を書いていなかった気がする。note自体はたくさん書いたけど、不穏破壊のほうは8月以降更新していなかったらしい。
多分10月のイベントに目を回して、それ以外のことに気がつかなかったのだろう。悪いことでもあるし、いいことでもあると思う。

Xの規約が変わる関係で、別SNSを試すフォロワーさんが増えてきた。またそんなのとは関係なしに、いつも様子を気にしていた人がインターネットをやめてしまったりもした。諸行無常が世のことわりだとわかっているはずなのに、いざ目の当たりにすると少しだけ気が滅入ってしまう。……

なんとか気持ちを切り替えるために、きょうも書く。


おふろ

大きなお風呂が好きで、わりとよく行く。

特に好きなのは浅草ROXの上のほうにあるまつり湯さん。お金が潤沢にあるときにはスパラクーアに行くこともある。昨年まで船堀にあった東京健康ランドには、一時期家族でよく行っていた。

これらは「大衆向け浴場」とか「スーパー銭湯」の類であって、いずれも地元に根差した「銭湯」ではない。だからいつか行ってみたかったんだよな、東京の銭湯に。

ということで、先日ついに行ってきた。

東京・不動前 松の湯さん

秋の風が吹き渡る、よく晴れた夜だった。
受付には番頭のおじさんが座っていて、小さなテレビでバラエティ番組を観ていた。わたしが入ってきたのに気が付き、ハッとしたようにこちらを見る。

おじさんはごく簡単に、銭湯のシステムを教えてくれた。そのとき初めてタオルを借りられないことに気が付き(まあそれが普通だよな)、「しまった、家に置いてきた」と頭を抱える。
仕方がないので、入湯料と一緒にタオルを購入した。勉強代として大事にしよう。

のれんをくぐった先には、何かのフィクションで見たようなレトロな脱衣所。大きなガラスの扉の先にある浴場の中まできれいに見渡せ、めちゃくちゃ清潔に保たれている。すこし見渡して空気を味わったあと、すぐにわたしは気が付いた。

だれもいない。

品川浴場組合HPより
マジでこの写真の通りの景色でした

……場所柄、そして時間を鑑みても、普通であれば、こんな時間帯にこの銭湯にくるのは不動前エリアの精鋭地元民たちに違いない。初心者がその輪の中に入っていくのは当然恐ろしいことなので、少し身構えていたのだが……人がいないとなれば話は別だ!
わたしは素直にはしゃいだ。大声を出すことも走ることもできないから、心の中でだけだけど。だってすごいよ! 誰しもが頭の中に思い描けるであろう銭湯の心象風景をそのままひとり占めできるのだから!

体をしっかり洗い流してからお風呂に飛び込む。湯船は3つあって、いずれにも42度くらいのお湯が張っていた。水の出る蛇口を使って湯温を調整してよいことになっているのが優しい。……わたしは使わなかったけどね、江戸っ子は熱いお湯に強いから。

デパートでもらったシャンプーの試供品が、わたしの周囲に良い香りをばらまく。入念にシャワーで流したのに、その香りは普通のシャンプーより強めに残ってしまった。
わたしはそれに「うひょ~!の香り」と名をつけた。シャンプーは言葉を発することが出来ないが、銭湯で大声を出せないわたしの代わりに、香りによって喜びを表現してくれているのだと思った。

お風呂から出ようと立ったところで、少し離れたところからガラリと音が聞こえた。わたしが湯船でぼんやりしている間に、地元の方が数人入ってきていたらしい。わたしの行動を変な目で見てくる人はいなかったので、どうやらマナー違反などはせずに済んだようだ。

誰もいなかった銭湯は、いつの間にか少しだけにぎやかになっていた。やっぱりこの街に根差す憩いの場として機能しているのだろう。
そんな場所にわたしが溶け込めてしまったのだから……もしかしたらこの銭湯が、そしてこの銭湯がある不動前という場所そのものが、わたしを受け入れてくれたのかもしれないと思った。

いや、さすがに思い上がりすぎだろうか。

お風呂上がりの夜の風に乗って「うひょ~!の香り」が広がっていくのを感じつつ、わたしはこんな後悔を抱きながら帰路に就いた。

牛乳飲むの忘れてた……。

氷の

2022年ごろから頻繁にアニメを観るようになった。その中には定期的に、すごい熱量でハマりこんでしまう作品が含まれている。
頭文字D、アカギ、ACCA13区監察課……新旧入り混じっていて、ピックアップしていくときりがない。

それらに共通することは、ア行で始まるタイトル多いがちリアルタイムで作品に触れられなかったことだ。
理由は単純、わたしがサブスク派だから。一応リアルタイムで追いかけた作品もそれなりにあるけど、放送開始前の期待感に対して大ハマりできたものは少なかったように思う。

しかし今、リアルタイムで追いかけているアニメがある。それが、……

「凍牌」……!!!!!

これ!!!!!!! めっちゃすごい作品じゃないですか!?!?!? みなさん観てます!?!?!?!?!?

1話始まった瞬間から1半荘(=1ゲーム)10万円とかいう凄まじいレートのギャンブルが始まるし、主人公がやべ~男に囲い込まれて「負けたらお前のAV撮る」とか言われるし(マジ)、品性を疑うような下品ワードもガンガン飛び交う。なんなら主人公自身も人身売買で手に入れた女の子を飼っている。地上波放送にGOサインを出したTBSが心配になるレベルだ。

おそらく、ギャンブルものやサスペンスが好きな人は多分みんな好きなんじゃなかろうか。
麻雀のルールなどわかっていなくても多分大丈夫。先述した「バックグラウンドのヤバさ」をわかっていただければ、それだけでこの作品の魅力のほとんどをわかっていただけるはずだ。本当にこのアニメはヤバいし、狂っている。
そしてわたしはこういう、社会の闇(的なもの)やアングラな部分に真顔で突っ込んでいくような作品が大好きだ。見ている分にはすごくカタルシスがある。そう、見ている分にはね。

あと、ここからは完全にわたしの趣味の話になるのでご容赦いただきたいのだが……

主人公の顔がべらぼうに良いんですよ。

びっくりした。顔が良すぎる。
引用したポストからはわかりにくくて申し訳ないのだが、これにアニメーションがついて動くようになると破壊力が倍増する。ショート動画とかだけでも構わないので、是非動いているところを見てほしい。(5話の予告がおすすめ)

……この作品は麻雀をメインとしている性質上、最近のアニメによく観られる美麗なアニメーションやアクションが多いわけではない。なんならいささか紙芝居らしくもある。
単純な映像の良さにおいてはほかの作品に軍配が上がるし、流行に乗り切っていない作風なのは事実だと思う。

ただ、ご覧いただければわかる通り、凍牌はいわゆる顔芸に強いアニメだ。アクションがない分、各キャラクターの表情が豊かに描かれている。彼らの顔を観ていれば、麻雀勝負の行方はおろか、その心の奥深くまで見通せそうなほどだ。
そしてそんな表情豊かな作中において、一際素晴らしいのが主人公のそれ。大事なので何度でも言おう、本当に主人公の顔が良いのである。

主人公のケイくんは高校生の少年であるにも関わらず、ひょんなきっかけから高レート麻雀の世界に飛び込んだことでそのスリルを過度に楽しむようになってしまった。
そのため彼の中には、「普通の少年(=圭)」と「ギャンブル狂(=氷のK)」というふたつの顔が混在している。

彼の心中を語る言葉はそう多くない。彼が「圭」から「氷のK」に至るまでの道に何があったのかも、現状はっきりと描かれているわけではない。
ただ、彼が家の中で見せる圭としての柔和な笑顔と、雀荘で見せる氷のKとしての歪んだ笑顔はまったくの別人のように見える。この描き分けが、本当に、本当にすごい……!!!

余分な言葉などいらない、なにも語らなくても伝わることはたくさんある。
圭くんがギャンブルによっていかに狂わされてしまったかも、そして彼がギリギリ保ち続けている理性との攻防も、表情を見ているだけで汲み取れてしまう……多分それこそが「凍牌」という作品のすごさなんだと思う。

長々と書いたが、つまりわたしは圭くんが推し。今後が楽しみですね~。

お差し入れ

10月のイベントでいただいたお差し入れ、ひととおり全部食べました。すべておいしかったです。ありがとうみんな……。

ここからは、今回「お差し入れ」としていただいた中で初めて食べたものに絞って紹介する。
ほんとうはすべてを紹介したいところだけど、そうすると文字数が恐ろしいことになりそうなのでどうか許してほしい。
(あと写真のうなぎパイがバッキバキになっているうえ上下を間違えているのも申し訳ない……許して……)

クルミッ子(鎌倉紅谷)

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!

ほろ苦くて濃厚なキャラメルソースとクリスピーなクルミがとても合う!! しかも一口サイズで食べやすいからついつい手が伸びる。
一気にひと箱平らげてしまいそうになるほどおいしかったけど、カロリー量がとんでもないことになりそうだったので自重した。(3日くらいかけて食べきった)

これを下さった方は東京駅の店舗で買ったとおっしゃっていたけれど、もとは鎌倉のおみやげお菓子なのだそう。
これと出会ったおかげで、鳩サブレーのイメージとも相まって「鎌倉=おいしいもの」という脳内構図が出来上がってしまった。次鎌倉に行く機会が出来たら、セルフ食べ歩きツアーを敢行しようかな。

らっか(ヤタロー)

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!

控えめな甘さの中に落花生の風味がしっかりとあり、それを最中の皮が優しく包んでいる黄金のバランス感覚、素晴らしい。あと見た目がほんとうにかわいくて、話のタネになるのも素敵だ。和紙でできているらしい包み紙もおしゃれで、破るのが少しもったいなく感じた。マジで完璧なおみやげお菓子だと思う。

ちなみにこれ、静岡のお菓子らしい。初めて見た千葉の落花生農家は大いに嫉妬したことだろう。
……いや、案外千葉にも似たのがあるのかも。千葉の落花生も静岡の落花生も素晴らしいので、比べたところで無意味だよね。

ちゃっぽんコーヒー 東ティモール(K COFFEE)

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!

最近になってようやく、ブラックコーヒーのおいしさに気が付いた。せっかくだからといろいろ試していたところだったので、新しい味に挑戦できる機会をいただけたのがとてもうれしい。

にしても、この手のコーヒーがティーバッグに入っているのを見たのは初めてだ。ドリップパックのコーヒーは淹れるのに少し時間がかかるから、お湯を一気に注ぐだけで済むティーバッグはかなり便利なように思う。
ティーバッグをお湯の中で揺らすことで濃さを調整できるそうで、好みを見つけだすのも楽しそうだ。なんだか奥が深い。

コーヒーそのものは少し酸味強め、さっぱりしていておいしかった。パッケージには「後口なめらか」と書いてあったけど、……なるほどわからん、そのへんを感じ取るにはまだまだ修行が足りないらしい。
ほかにも3種類くらいあるみたいなので、機会を見つけて試してみたいなあ。

ジュレinピュレショコラティエ ピーチ&ホワイト(ヒトツブカンロ)

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!

ヒトツブカンロ、知ってるぞ。「原宿ですごく話題になっているらしい」と聞いていたので、いつか整理券を取ってでも見に行こうと思っていた……のだが、混雑の中に飛び込むのがかったるくて後回しにしていた。まさかお店に行く前に食べる機会を得られるとは。

これ、チョコレートコーティングのピュレグミだったんだなあ。下調べもせずモリモリ食べてたから全然気が付かなかった。
ホワイトチョコレート単体の持つゆるい甘さとピュレグミの酸っぱさがお互いを補完しあっていて、とてもバランスが良い。「ホワイトチョコが苦手」「グミの酸っぱさが苦手」という人も、このマリアージュを前にしたらひれ伏すんじゃなかろうか。カンロは偉大だ。

あとパッケージがとてつもなくかわいい。パンダの顔のバランスが良すぎる!
個包装になっているので、友達と分けるのにもよさそうだ。

紅葉狩り(ルピシア)

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!

まずパッケージを見てほしい。この美しい赤色の箱、エレガントに舞う紅葉の図柄、文字の金色とのコントラスト。それがシアーな素材の袋に入り、リボンをかけられた状態でわたしの手におさまるのだ。

……いただいた時は正直夢かと思った。

まさか人間として生きているうちに差し入れでルピシアをもらうことになるとは思わなんだ。
この箱を見ると、自らの過去の行いが走馬灯の如く脳裏をよぎる。わたしは今まで、このルピシアに見合う寿司生人生を生きてこれただろうか。(つまりそれくらいうれしかったということ!)

見た目にはよくわからなかったものの、ティーバッグの中には本物のもみじの葉が入っているらしい。そういう季節感を大事にするところにも、ルピシアというブランドの魅力が詰まっている気がする。

お湯を注いだ瞬間にりんごや杏の甘酸っぱい香りを感じられ、紅茶に疎いわたしでも非常に飲みやすかった。まさに秋という感じの味。
ミルクティーにして、セットの紅茶クッキーともどもおいしくいただきました。


【おまけ・わたしからみなさんへ】果汁グミスマートパック ぶどう(明治)

わたしからサークル参加のみなさんに配ったものがこれ。(気の利いたものが思いつかなかったのでめちゃくちゃしょぼくなってしまった)

小分けになっていて、気軽に食べやすく、なにより誰もが知っているであろうド定番の「果汁グミ」。魅力が三拍子そろった、差し入れお菓子として完璧すぎる存在だと思う。

ご挨拶に行ったサークルさんすべてに渡して歩いたが、たくさん用意出来たおかげで在庫切れを起こすこともなく、本当に助かった。なにせ2パック買えば24人分の小入り袋がまとめて手に入るのだ。大人数への差し入れとして使わない手はないだろう。

このサイズで売り出すことを決めた明治さんの英断に拍手。今後もなにかにつけてお世話になると思うので、よろしくお願いします。


では、今日はこれで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?