スーパーで味噌を買わなかった話
こんにちは
単身で東京から長野に引っ越し、新しい土地の生活が始まって一ヶ月ほど経ちました。
最近は、休日のランチは近所の木になるお店に行くことが楽しみな習慣になっています。
二年味噌
信州はやっぱり蕎麦が美味しいと聞いていたので、
家の近くにあるお蕎麦屋さんに出かけました。
秋分の日で、遠方の人も多かったのか30分ぐらい並んでやっと店内へ。
頼んでからも結構待ちましたが、さすが手打ちそば。
待った甲斐あって、打ち立て、できたてのそばは美味しかった。
そんなに広い店内でもなく、席数も少ないので、丁寧に作っているとお店を成り立たせるのは、それはそれで大変だろうなと考えていました。
けど、こんな美味しい蕎麦を出してくれる店は貴重だし、ずっと続いて欲しい。
人がそんなに多くない地域だからこそ、そんな思いが湧いてきたのかもしれません。
するとレジの棚に並んでいる商品の中に、二年味噌がありました。
赤味噌みたいな色をしていて、なんだかおいしそうに見えて、後でスーパーで買おうかと考えながら、せっかくだからこのお店で買ってみることにしました。
引っ越してすぐは、地縁もないから買い物はアマゾンや通販に頼りきりだったので安さや速さで買う場所を選んでいました。ただこれをきっかけに、どこで買うのかを大切にしてみるのもいいなと思いました。
丁寧な仕事にお金を払う
最近は、外食するときもできれば大型外食チェーンよりは、自分たちでお店をやっている人たちのところへ行きたいと思っています。
東京では個人商店や気軽に入れる小さなお店が珍しかったぶん、今の環境を特別に感じているのかもしれません。
アマゾンやファミレスとか、生活を便利にしてくれているけれど、作り手の存在も大切。
手元にものが届く間にいろんなものが挟まれば、手数料など惹かれていってしまいます。
プラットフォームは出会いの場として、一度いい商品に出会えたら、その売り手から直接買うことで、作り手の仕事に貢献できる。
ものを売る仕事を始めてさらに実感しています。
ものは売っているど、買っているのは別のもの
マーケティングを考えるときによく言われるのは、
”お客さまはものを買っているのではありません。”
ということ。
ものを買うだけであれば、自動販売でよくて私たちがいる意味は、他にある。
私も、同じものならどこで買っても同じなのでできるだけ安いところで買いたいと考えていました。
逆に、どこで買ってもいいものが増えているとも言えるかもしれません。
ただお店側がどんな価値提供ができるかを考えていることを知ってからは、何を買うかも大切だけど合わせてどこで買うかも大切であることに気がつきました。
小さいお店の魅力
どんどん大きくなって行くショップがある一方で、拡大せず変わらない様子で、けど新しさや個性を感じるお店があります。
売り場面積の問題ではなくて、広くてもそこにしかないお店だったり、小さくても発信力のあるお店に魅力を感じています。
何が魅力なのかを考えてみると、人間性や唯一無二な存在であることを感じるからではないかと思いました。
店舗をつくる事務的な方法は再現性があるけれども、違う人がやったらそれぞれ違う結果になる。
まるで、人生みたいですね。
どんな人がやっても同じ結果が出ることが多く求められる世界で輝いて見えたのかもしれません。
そして、私もそんな小さいお店を持ちたいと思っています。
逐一変わってく世界で、芯を曲げずに同時に世の中に適応していく柔軟性は簡単に身につくものではないだろうけど、価値のある仕事ができそう。
自分もその経済圏に行きたいからこそ、顔が見える消費や、どこにお金が落ちて行くかを考えながらものを選んでいこうと思います。
丁寧な仕事は、お手軽に手に入るものばかりではありません。
高価なものばかりで生活できない分、
自分で作ることも選択肢に入れることで、
豊かな生活の土台を作っていけると考えています。
味噌が切れたらスーパーじゃなくて蕎麦屋に行って、お蕎麦を食べて味噌を買って帰る生活をしようと思います。