あなたのためのフェミニズム
正直に話すと、フェミニズムを勉強したいと思うことが恥ずかしいと思っていた。
なぜなら、フェミニストは男の人に嫌な思いをした女の人が自分の権利を主張するために、男性の言動をあげつらっているイメージがあるからだ。
twitterでも、フェミニストに美人っていないよねというコメントがいいねがたくさん付いて、回って来たことがある。
確かに私は美人じゃない。
美人の友達の中でも、特に明るい子は恋愛でもモテている。外側から見ただけでは、嫌な思いをしたことが本当にあるのか?と思う。それ故に、フェミニズムとは縁遠いようにも感じてしまう。
私がフェミニズムに興味を持ったきっかけも、今の恋人にも、男友達にも、先輩にも、前の恋人にも、これは嫌だなという言動をされたことがあるからだ。
その気持ちは、わだかまりとして自分の中に常在していて、何となくどうすれば相手に分かってもらえるかとか、どうしたら相手を理解できるかを常に考えるようになったと思う。
そこで、出会ったのがフェミニズムだった。
そして、“telling”という朝日新聞の女性向けメディアに掲載されているRuru Rurikoさんの記事は、フェミニズムの本質が分かりやすくて
「そう!それ!」
となった。
https://telling.asahi.com/article/12531452《フェミニズムは誰のもの?
〜「情熱大陸」上野千鶴子さん出演によせて〜》
私もSNS上で、東京大学入学式の上野千鶴子さんの祝辞を見た。今まで、存じあげていなかったが本当に素敵な人だと思った。
けれど、賛否両論あるようだ。
賛否の否定派の人は、恐らく
①今までの自分が信じてきた価値観が変わることが怖い
②頭のいい人の主張を押し付けられている気がする
③理想論としか思えない
という意見なのではと思う。
その考えは響くが、実際暮らしているとそうは思えない事案がたくさん存在するから、以前の考えでいた方が楽だということだと。
フェミニズムを否定する人も似たような構造で、否定に回っている気がするのだ。
つまり、
①今まで、信じられてきた日本の男女ラベリングが崩されるのが怖い
②女性の権利ばかりを押し付けられている気がする
③結局は、理想論で現実は変わっていない
という意見だ。
ただ、この記事でも書かれているようにフェミニズムは女性の権利の主張ではなく、自分らしさの主張なのだ。
確かにフェミニズムを知ると、今まで見て見ぬフリをしてきたモヤモヤにも敏感になる。
最近は、SNSで女性の権利が主張され、炎上している様子だけを見ていると
「面倒くさい世の中になっちゃったな〜」
と思う人もいると思う。
権利が主張されていると、主張と主張のぶつかり合いとなる。SNSだけでよく起きているケンカは、主張のぶつけ合いだと思う。
フェミニズムを嫌がる人は、この主張のぶつかり合いを嫌がっている人も多いのではないかと思う。
ただ、個人の意見を話すと「嫌なことを嫌」と言える流れになったことは悪いことではないと思う。
けれど、1つ思うとするなら「主張」は相手に届かないということだ。
私が、リアルで恋人とケンカをするとつい自分の主張を並べてしまう。
その言葉は、間違ってはいないのだけど言われてる側からすると
「机の上にたくさん並べられても、お腹いっぱいになる」
らしいのだ。
それが、SNS上でも起きているのではないかと思った。
なら、どうすれば相手に自分が言いたいことがよく伝わるコミュニケーションを取れるのか?
まずは、フェミニズムが女性だけのものではなく、男性のものでもあることを知ってもらうことは必要だ。
女性が女性だから主張をしているのではなく、自分が個人として嫌だと思っていることを伝えているのだと。
それから、主張をする側も相手にはっきり言葉で伝えることだけが、コミュニケーションを取る方法でないと知ることも大切なのかなと思う。
この記事で書かれていたように、何か自分個人のあり方を否定されたとき
「自分は、自分のままでいていいのだ」
と許すことも、フェミニズムの1つだ。
それだけで、主張せずともすーっと楽になることもある。
ただ、本当はもっと色んな方法があるんだろう。私はまだ考えが浅い。
それは、フェミニズムに関して知識が浅く、熟考した回数も少ないからだ。
「机の上にたくさん並べずに、うまく相手に伝える方法」
も、まだ分からない。
だからこそ、フェミニズムの本や映画を見て考え方を勉強したいと思った。
それを、自分なりに周りにいる人たちに発信し実行していきたいと思った。
多くの人に知ってもらいたいが、まずは、自分の半径5m以内の距離の人たちとお互いに心地いい関係を築くためにフェミニズムについて熟考することから始めようと思う。
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