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旧阿部野橋歩道橋

JR天王寺駅の駅ビル(ステーションビル)南側から道を超えて近鉄百貨店と繋がっていた歩道橋です。1965年(昭和40年)に完成したそうです。
現在はMIOとハルカスをつなぐ歩道橋として新しく架け替えられました。

もう50年ちかく前になりますが、高校時代夏期講習を受けに天王寺の予備校に通っていた事があります。
和歌山の田舎から通学していたので、電車の時間が合わず、時間調整が結構あったので、天王寺界隈を散策していました。阿部野橋歩道橋も何度か往来していました。
高校生ながらに違和感があったのを強烈に覚えています。

どう見ても歩道橋が天王寺駅ビルに近いのです。
階段も急で、ビルの開口に対して余裕がありません。
頭を打ちそうな圧迫感がありました。

後日、その理由を教えてもらってそんな事があるんだとびっくりした話です。
この歩道橋は、近畿日本鉄道が架けたそうです。
話を聞いた人は、電気設備関係の技術者として近鉄に勤めていましたが、
戦後技術者が不足していた関係で、専門以外の仕事も行ったそうです。
図面を作成して、製造、施工の立ち合いも行ったそうですが、そこで問題が発生したそうです。
どこをどう間違ったのか、歩道橋が予定より長かったそうです。
交通規制を行って現場まで運んだ歩道橋、「すみません、ミスで長かったのでもう一度工場に戻して修正します。」とは言い出せず、そのまま無理やり設置したそうです。
その結果が、違和感のある階段になったそうです。

話を聞いた人はすでに故人となっており、今となっては本当かどうか確認する術もありません。

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