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日本語版アカウントの歩み ①立ち上げと美女サポの力
私は某ロシアのサッカークラブの日本語版Twitterアカウントと公式サイトを運営させてもらっている。言わずもがな、ボランティアである。
Twitterのフォロワー数は、おかげさまで1400人を超えた。
今回は、どういった経緯でアカウントを立ち上げたのかと、初めてバズったツイートに関して触れたい。
【立ち上げの経緯】
2014年11月
筆者がロシアへ留学している際に、Twitterアカウントを立ち上げ。この時、はただのファンアカウントである。
立ち上げ時の想いとしては以下の通り。
・ロシアに魅力あるサッカークラブがあることを日本に伝えたかったこと
・ニッチな層への、情報提供
・自分のロシア語を生かし、活動をしたかったこと など。
もともと留学前からロシアサッカーは頻繁に見ており、そして情報量の少なさも理解していた。西欧のサッカーに比べ、ロシアサッカーは報じられる機会も少なく、放送もほとんどない。
そこで、せっかく現地にいるのだから、現地の生の情報を日本に届け、少しでも「仲間」を増やしたいと思ったのだ。それは2018年に行われたロシアW杯のためでもあった。
しかし、当然、ロシアのサッカーに興味を持つ人は少ない。
立ち上げ当初は、知り合いがフォロワーの大半であった。
【美女サポーターの力】
2014年11月29日
この日投稿したツイートが、最初の一定数フォロワー獲得に繋がった。
それは、現地ロシア美女サポーターの紹介だ。
2014年、Jリーグではフォルランや柿谷の活躍で沸いていたセレッソ大阪の女子サポーター、「セレッソ女子」が流行っていた。お揃いのユニフォームや応援グッズを身につけ、スマホで自撮り。これが小さな社会現象となり、Jリーグを盛り上げた。(セレッソはこのシーズンJ2降格という皮肉な話)
女性にフォーカスを絞った宣伝は、野球の広島東洋カープの「カープ女子」などもある。スポーツ×女子サポーターは現在でも、注目されるコンテンツだ。
遠く離れたロシアで、筆者もこの女子サポーターを紹介してみることに。すると、リツィート数が伸び、2桁だったフォロワー数も3桁に。活動初期で一番大きな反響を得た企画であった。
この企画は、今も一番反響をもらえる企画の一つだ。またクラブ公式広報が企画を公式化し、クラブが主体となって、スタジアムに訪れた女性サポーターを紹介している。
【意外性とステレオタイプな考え】
Twitterでは小さなものだが、それでも少なからずの反響を得ることができた美女サポーターの紹介。反響を得れた要因に、「意外性とステレオタイプな考え」があったと筆者は考える。
ロシアといえば、「寒い、暗い、恐い」という印象を日本人に持たれがちだ。またCSKAモスクワに本田圭佑選手が在籍していた際に生じた「移籍騒動」で、日本人サッカーファンには、「監獄リーグ」のようなネガティブな印象があるだろう。
その一方で、「ロシアの女性は綺麗だ」というイメージが、日本人にはあると思う。テニスのシャラポワ選手、スケートのザキトワ選手やメドヴェージェワ選手など、ロシアの美女アスリートはよく日本で特集される。「ロシア人 美人」と検索すれば、山ほど画像がヒットする。
これらは、いわば日本人が持つロシアへの「ステレオタイプなイメージ」だ。「閉鎖的な国で、美人が多い」といった感じ(間違っていたらごめんなさい)。
このイメージをうまく使えたのが、美女サポーター紹介企画だった。
本田選手の一件で、ロシアサッカーにはネガティブな印象が日本では漂う。東欧のサッカーは、発煙筒を焚きまくるフーリガンも有名だ。しかし、蓋を開けて見ると、にこやかに笑う女子サポーター。しかも、日本人が思い描くロシア美女。
「ネガティブとポジティブなステレオタイプなイメージ」が、思わぬところでマッチングしたことで、ツイートを見たサッカーファンの中に「意外性」を生み、それが「笑い」や「驚き」に繋がり、反響に至ったと筆者は分析する。
長々と書いてしまったが、以上がTwitterアカウント立ち上げ時の話と、初めてバズったツイートに関する話である。
余談だが、サッカー観戦は以前は男性が多くを占めていた。西側のリーグでは、まだその色が濃い。一方で、日本とロシアに共通することは、スタジアムに女性が多いことだった。これは注目すべき点だと私は思う。
目的はなんであれ、スタジアムに足を運ぶ女性が多い2つのリーグにフォーカスを当て、その分析やアイディアを「パクる」というのも、ひとつの手だと思う。
やはりサッカーは4大リーグが面白いし、人気だ。しかし、それ以外のリーグに目を当て、各リーグの特徴やサポーターたちの取り組みに目を向けると、自国リーグのためにメリットとなるアイディアが落ちているんではないだろうか。しかもそれは意外と簡単な方法だったりもする。