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2021.5月17日 ミス・マープル長編・8『鏡は横にひび割れて』 & ひび割れないでほしいから鏡カヴァーを🪞

やっと書くことが出来ます!
ミス・マープルシリーズ読書記録 長編作品第8作目『鏡は横にひび割れて』です🪞

諸事情あって、次作の長編小説の読書記録を先に書きまして。
ただ、ミス・マープルシリーズは作品発表された順番通りに投稿したかったので、そちらは保存しています。

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【織物はとびちり、ひろがれり
 鏡は横にひび割れぬ
 「ああ、呪いがわが身に」と、
 シャロット姫は叫べり。】
という、テニスン卿の詩『レディ・オブ・シャロット』からの引用が、題名だけではなく小説中に盛りだくさんに組み込まれています。

アガサさんは、テニスン卿の詩がお好きだったのでしょうね。
『ポケットにライ麦を』でも、テニスン卿の詩についての記述がありました。

残念ながら、私はアルフレッド・テニスン卿の詩集を持っていないので
代わりに、ブルフィンチ氏の著作『アーサー王物語』を共に並べてみました。

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著名な女優や映画監督、写真家や報道関係者等
華やかな世界に生きる業界の人々がたくさん登場し、
舞台となるお屋敷もとても豪奢で
(実は、『書斎の死体』の死体発見現場となってしまったバントリー夫妻が所有していた邸宅なのです。
バントリー氏が他界されたのち、夫人はお屋敷を手放し、所有者が何度か変わっていたとのこと🏡🏰)
これは、絵になるなと
誰しも感じることでしょう。

当然のごとく、何度も映像化されたようでして。

映画化では『クリスタル殺人事件』という邦題となっています。
ミス・マープル役は、アンジェラ・ランズベリー氏。
他にも、映画女優役で エリザベス・テーラー氏やキム・ノヴァク氏という超大物女優さんが共演していて、豪華ですね✨✨
私は、未見なのですが。是非、一度観てみたいです。

日本を舞台としたドラマ版では
探偵役を、沢村一樹氏が演じておられました。
大女優役には、黒木瞳氏と財前直美氏がキャスティングされていましたね。
こちらも、ベテランの美男美女俳優さんが登場する豪華なドラマ作品ですよね🌟🌟
このドラマは、視ることが出来ました♪
ミス・マープル的な老嬢探偵は不在でしたが、豪華で素晴らしいセットや衣装を拝見出来て
これはこれで、違う良さがあると感じました。

原作と映像化作品とは、別のもので。
また、別の良さや見どころというのがあるものですよね。

ところで。
【立派なお屋敷と大女優の登場】
という設定で、ふと私が思い出してしまうのが
ポアロシリーズの『エッジウェア卿の死』なのですよね。
設定やストーリー展開に、似ているところもあり。
だけど
決定的に異なる点もあり。

『エッジウェア卿の死』も華やかで煌びやかで、そして哀しいお話でしたが。
『鏡は横にひび割れて』のほうが、より哀しく切なく、胸に迫るものがある小説となっているように感じます。

「生まれつき安定が持てないということは誰にとっても悲しいことです。」
という、ミス・マープルの言葉が
とても印象的で、心に響きました。

安定を欠く生き方のほうが、人を強烈に惹きつけるのかもしれない…とも感じつつ。
だけど、やはり。
安定が幸福度を高めるというのも、事実であろうと
そんなふうにも思えるし。

この小説を読んだ後は、
幸福と不幸、
安定と不安定、
強烈な愛や憎しみと穏やかな心について等々…
様々なことに思いをめぐらせました。

答えが出ない様々な心理や人生観にまで、思考が拡がっていくような
豊かな読書体験をさせてくれるミステリ小説って、
素晴らしいものだと改めて感嘆してしまいます。

さて。本日の編み物作品はこちら

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鏡カヴァーです。
タイトルに合わせて、横向きに撮影してみました✨

本来は、横向きではなく

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こういう鏡にかけるカヴァーとして使います🪞❄️

鏡が割れるというのは、不吉なことの前兆なのだと
たしか『死人の鏡』(ポアロもの作品)に、書かれてあったような…

シャロットの姫のような悲劇は、出来れば避けたいので😉
鏡にカヴァーしてみました🔮


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