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海外生活のちょうどいい距離感

海外留学で不安ななか、日本人同士頼ることもありますよね。日本語で話せるだけでもストレス解消になったりしますし、日本人がほしがる特有のものの情報交換には、日本人同士のおつきあいは重宝します。

そんな狭い日本人コミュニティでトラブルに巻き込まれ、一人で悩むこともあります。私も渡米直後の頃はいろいろ悩んで、カウンセリングに通ったりもしました。そんな経験を踏まえて、まずは起こりがちなトラブルに巻き込まれないよう注意喚起をしたいと思い、記事を書きました。

もし悩んでいて、困っていたら相談してみてください。私は、具体的に中に入って問題解決をすることはできませんし、カウンセリングのプロではありません。ただの、海外生活が長い、女性です。悩みを聞くことや対処法の相談くらいしかできませんが、少なくとも一人で悩むよりはいいかもしれません。狭いコミュニティ内での人間関係に忖度しない、客観的に物事を見るただの他人です。質問箱でお気軽に匿名でご相談ください。

セクハラ

悲しいことですが、海外に不慣れな留学生に、現地情報を教えてあげるよと近づき性的暴行を働く悪い大人もいます。または日本から来たばかりの人が、現地に慣れた日系人や学生さんに、英語を教えてよなどと近づいて日本でしているように気軽にセクハラをするというケースもあります。被害者・加害者にならないために、一度見直してみませんか。

セクハラという言葉が広範囲に使われるがゆえに、認識の違いでトラブルになったりします。同意のない性行為や痴漢行為が犯罪だというのは議論の余地がないでしょう。髪や肩や腰、背中に触れるのもいけません。目の前にいるのは人権を持った一人の人間であり、誰かが好きにしていいものではありません。

容姿や体型に言及するのもタブーです。「かわいいね」「年増だね」「胸すげー」などほめる趣旨だろうがけなす趣旨だろうが、タブーです。同様に「ハゲ」だの「デブ」だの「キモイ」だの言及するのもタブーです。女性から男性へでも、男性から女性へでも、同性同士でも、タブーです。仕事や学問のために来ている人間の能力に、容姿も体型も関係ないのです。

また、どうせ言葉がわからないだろう?と日本語で日本人同士で現地の人の容姿について言及するのも駄目です。意外と日本語は需要も人気もありますし、日本語がわかるかもしれません。たとえ意味がわからなくても言ってる雰囲気で揶揄されているのは伝わります。目の前で相手に対して堂々と言えないようなことは、陰でも言うべきではありません。

無意識の差別

家族同士のつきあいなどあれば、「お子さんかわいいね」と本心でも社交辞令でも褒める機会は多々あるでしょう。「お子さんかわいいね」はOKですが、「ハーフの子ってかわいいよね」などと人種や国籍に絡めた発言には要注意です。言いがちですが、アウトです。

職場の人や、国際結婚の配偶者について話題にする時も、自分の中に無意識の差別がないか、今一度見直してから発言したほうがいいでしょう。いいも悪いもカッコいいもカッコ悪いもありません。「〇〇人ってさ…」などのステレオタイプへの偏見はトラブルの元です。個人がどんな人か?だけで十分です。「日本人ってさ、〇〇なんでしょ?」と言われたら「いや、いろいろいるよ、日本人だって」って思うでしょう。ひとそれぞれ、個人と個人のおつきあいを大切にしましょう。

マウント

いろんな立場で海外で生活をする人達がいます。留学する学生さんも、大学院生、学部生、語学留学など様々です。働く人たちも、ポスドク留学、駐在、現地採用と、様々です。あるいは配偶者についてきている人達もいます。

ビザの種類によって、滞在する条件や取得の仕方更新の仕方など違いますから、情報収集目的で話題にすることも多々あるでしょう。どのビザだから偉いとか、優劣関係などありません。いろんな立場の人たちが、たまたま同じ国に来て、それぞれ目標や夢をもって頑張っているだけです。

階級意識をもって接するとトラブルの元です。自分の立場のほうが相手の立場より偉い、なんてことはありません。同職場の上司部下ならともかく、全く違う立場、職場、立ち位置の人間同士に、上下関係なんてありません。上司部下ですら、同チームの人間として互いに尊敬を持ちながら働くものなので、一方的に偉ぶれることなどありませんし、ただ偉ぶって上司としての役割を果たさないものが尊敬されることもありません。職場外ならなおさらです。個人と個人、お互い尊重しあったおつきあいを大切にしたいものですね。

おわりに

なんだかいろいろアウトとかタブーとか海外はルールが違って面倒くさい、と思っておられますか?日本でも本当は色々アウトなんだけど、ここまでならいいか?といろいろ無神経でなぁなぁになっているうちに、陰で我慢している人がいるというだけだったりします。海外では、駄目なものは駄目、嫌なものは嫌、とはっきり言われるだけですね。

留学・駐在期間を実りあるものにするために、いろんなトラブルを避けて、日本人同士も、現地の人達とも、素敵な人間関係を築いていってくださいね。

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