見出し画像

[超短編]明かり窓

 暗いくらい部屋。光の一つもなく。ただそこにじっとしているだけの者。
 閉じて、排除して、世界に取り残された感覚を味わって何も映らない目を閉じた。
 そうして幾年過ごしていくと、ふと気づいた。誰かが私の暗闇を壊そうとしている。やめて、壊さないで、此処は私の安心できる居場所だから、一人にしておいて。そんな願いも空しく。
「こんにちは」
 眩しい、眩しい光を連れて窓が開く。ああ酷く刺激が強い。