オーディション後半。
レーシングスクールのオーディション。前半の実技試験は、パイロンでできた簡易コースを走り、そのタイムを計る。
結果的には、十何人いた受験生の中で、後ろから数えた方が早いくらいのタイムだった。
その日はそれで終了。
翌日の面接のため、その日は予約していたホテルにとまった。
タイム的には、全然だめだったが、フォーミュラカーに乗った興奮と感動で、落ち込むこともなく、緊張の実技が終わったことの、安堵感もあり、一人ホテルで変にハイテンションになっていた。
レーシングドライバーになって、活躍する妄想でなかなか眠ることができなかった。
翌日はチームのマシンがおいてあり、マシンのメンテナンスなどをおこなうガレージで、詳しい説明と面接がおこなわれた。
面接では、何かレース経験とか動機などを聞かれた気がするが、緊張していて、あまり覚えていない。
何か緊張しすぎて、しどろもどろで、涙声になりながら答えていたことはおぼえている。
面接がおわり、帰りは途中まで、同じくオーディションを受けた、若い高校生くらいの男の子と電車で少し話しながら、帰った。
こんな若い青年が今からしっかりやりたいことを見つけて、頑張ろうとしていることに、感心。
三十後半のおじさんに、引け目を少し感じながら、帰郷した。
結果発表まで、数日。だめだろうと思う自分もいたが、経験、今の実力ではなく伸びしろなどを考慮すると言っていたし、何か合格しそうな気がしていた。