「テクノプア神戸店」へ
「ずっと真夜中でいいのに。」というバンドの『テクノプア』というツアーを見に「神戸国際会館」へ行ってきた。元から好きだったが、ライブは初めましてで必須アイテムがあるなど、いろいろ準備に不安は多かったが、いざ始まると、「ずとまよワールド」やツアーのテーマである「ゲームセンター」の雰囲気とボーカル「ACAね」さんのパワフルさに飲まれて、好きが過熱していった。
ステージ演出
まず会場に入ってみると、「ゲームセンターテクノプア」と書かれた看板や「神戸店OPEN」「新規会員募集中」という自動車ディーラーによくある風船も浮いていた。さらに、ネオンが光煌めいたり、レトロなゲーム画面が実際に動くなど、「何この世界観!!」と撮りたくなったが、撮影禁止。むしろ共有したくないぐらいド派手な凄さ。
しゃもじ売り
そして、よく見るとグッズである「しゃもじ」のみを売り歩く女性スタッフがいた。甲子園の「かち割り氷」とか横川駅や折尾駅で駅弁を売り歩く人のようにも見えるし、オタク本能がうずく。それはそうと、あんな風に売ってるのはライブではまずない。買わなかった人もいたが、本番でこれがマストなのを気付かされることに。ちなみに僕は楽しみ方レクチャーをツイッターで見て即買った。
そんなとこから!?
そして18時半。ゲーム音楽とともにまずバンドメンバーがウッキウキで登場。そして、ゲームをする演出の前座の後、あっと驚く演出でいきなり「ACAね」さんが見参!「え!!そんなとこから出んの!!」というのとちょっと新喜劇の茂造(辻本茂雄さん)っぽさもあるなかなか面白い登場だった。
チームずとまよバンド
ちなみに「ずとまよ」バンド編成はボーカル「ACAね」さんを筆頭に
リードギター
キーボード
ドラム
ベース
トロンボーン
トランペット
オープンリール×2
という9人編成。「オープンリール」というのは記録媒体のことで楽器ではなく、それを模した実質的にDJのよう。テルミンのような音などかなり面白い音をたくさん奏でていた。
スタート!!
そして、スタートは『マイノリティ脈略』から。ACAねさんの配信弾き語りで知ってから夜の新快速でよく聴くお気に入り。のっけからボロ泣きしてしまった。その次は予習してなかった曲だったが、モニター画面に『はゔぁ』と映し出されていたため、後で即プレイリストに放り込んで帰りの電車で聴けた。口頭のみが多いから文字で出してくれるのは非常に助かる。
しゃもじシグナル
先に触れた「しゃもじ」。「ずとまよ」はライブ中に常にこれを握りしめる。モニターにはシグナルとして
スウィング(緑:しゃもじを振る)
クラップ(青:しゃもじ拍子or手拍子)
NOクラップ(白:禁止マーク)
の3種類が随時表示。タイミングが分かりやすくどこか鉄道信号の「進行」「減速」「停止」などにも似ててまたオタ(以下略)
さらには、JUMPのタイミングも表示されるなど、ビギナーであってもライブが楽しくなる工夫がモニターにはたくさんある。それと、人によってはイメージカラーであるグリーンとパープルのライトをしてる人も上からたくさん見えた。
ACAねさん
ACAねさんは姿こそ見づらく反射や暗がりが多く、序盤には「ヨルシカ」よろしくセリフも織り交ぜられていた。しかし、後半になると、「明石焼き」を食べたというMCや次の曲を「ガチャガチャ」で決めて、即興でアレンジを考えたり、自分から盛り上げにかかったりするなど、ギャップがあった。さらにどこかで聴いた「ゲームミュージック」で盛り上げるなど世界観の中で楽しませる力を感じられた。そして、なんと言っても切なげな「ウィスパーボイス」の地声からは想像つかないぐらいの声量で歌っていて、「ACAねさんなんでそんな声出んの!!?」ってぐらい圧倒された。
他にも
管楽器コンビが一緒に踊ったり、西宮出身というギタリストがACAねさんから振られたギターソロと一言で地元凱旋の喜びを爆発させたり、アンコールの登場の仕方も他にはないことをしてきたりして、たった数時間で僕は「ずとまよ」の虜になっていった。
大学の先輩やnoteのフォロワーさんの1人が「ずとまよ」好きを公言してるのを聞いていたり、僕自身も列車で「ずとまよ」を頻繁に聴くようになって遂に「テクノプア“神戸店”」でお目にかかれた。世界観に圧倒されたのは去ることながら、だいたい予習したやつを演ってくれて、知らない曲2つも即検索できるありがたさ、「しゃもじ」1つでこんなに楽しめるACAねさんのパワフルさと歌の凄さに魅了されて、好きが一気に過熱してきた。もしかすると、その人らを上回ることにはなるだろう。関西では大阪でも行われるがあいにくチケット取れずにソールドアウト。また次のツアーに行けたらな。