第1章 どん底
私の経歴を紹介します。
とある地方出身、小、中学生時代は勉強ばかりしていたいわゆる陰キャ
県内ではトップクラスの高校に進学するとドンドン垢抜けていってモテまくりの高校デビュー
それなりに頭のいい東京の大学に行き合コンや彼氏をとっかえひっかえ青春を謳歌
就活もさほど苦労せずに一流企業に就職
ここまでは誰が聞いても何不自由なく立派な経歴だと思う
しかし、ここからが私の人生が大きく狂っていく
就職して2年が経った頃、会社のイベントが大成功し打ち上げがあった
それが終了し私はまだ飲み足りなかったので1人で行きつけのbarで飲んでいました
終電が近づいていたのでその場をあとにし駅に向かう途中、声をかけられた
どーせいつものナンパだろーと断る気満々で後ろを振り向いた
そこには自信なさげの1人のホストが弱々しい声で「オ、オネエサン今、暇ですか」って
私は、えっ?ホストってこんなんだっけ?って肩透かしをくらった
ホストってもっと堂々としているイメージだったから
そこで私は考えた
ホストクラブって今まで行ったことなかったけどこの子なら後からなんとでもなりそうだからちょっとぐらいつきあってもいいかなと・・・
それが命とり
この1回の遊びが見事にハマってしまい私は廃人になってしまった・・・
あの自信なさげのホストが店の中ではすごく輝いてみえた 華やかにみえた
チヤホヤされて有頂天になった
2回、3回と店に通うようになり貯金はすぐに底をついた
でもまた、店に行きたい
クレジット満額使い切った
消費者金融 3社限度額いっぱい
いくら一流企業で働いててもたかだか入社3年目の人間にこれ以上は消費者金融も貸してくれない
私は見栄っ張りでお金がないことを誰にも知られたくなかった
上辺だけの友達はいたけど心から何でも話し合える友達はいなかった
でもまた、店に行きたいという欲望が抑え切れない
しかし、お金をつくらなきゃいけない
ガールズバーでバイトした
そこで稼いだお金で店に遊びにいった
それでも足りない
今度はキャバクラでバイトした
もうその頃には完全に思考回路は壊れて沼から抜け出せなくなっていた
近いうちに担当ホストの誕生日がくる
誰よりも印象に残ることをしたい
当日はシャンパンタワーをやった
とうとう店への売掛けをやってしまった
借金は膨らみその他諸々含めて
700万ぐらいになった
それでもなんとかなると思ってたもうアタオカですよね
ホスト遊びを覚えて1年ぐらい経っていた
担当ホストからもっと売上を作ってくれと言われ、いやだったけどデリで働くようになった
最初は見知らぬ人のち○ぽを咥えるのがイヤでイヤで仕事が終わってから毎日吐いていた
でも、1カ月もすれば慣れるもんなんですね
そこからさらに1年が経ち借金は利子だけを払い続ける毎日で増えていく一方、何を考えてたのか昼のお仕事を辞めて夜だけに専念したら返せるかもと思いいっそのことソープ孃になりました
それでも相も変わらずホスト通いは一向に治る気配はありませんでした
ある日、担当ホストが何の前触れもなく店を辞めて音信不通になりました
それに気付いた時、悲しい気持ちよりもどこかホッとした解放感の方が強かった気がした
今までこのホストのためだけに私が一生懸命がんばらないといけないという使命感でいたけどもうやがんばらなくていいんだと思った
残った物といったら1000万程の借金と今まで何をやってたんだろうという虚しさだけでした
アラサーのソープ孃って誰にも言えない…
気になる方は第2章へ