ことばと企画と信念
「本日はお日柄もよく」
原田マハさんの著書。
結婚式のスピーチから有名企業の代表スピーチ、政治家の演説まで、多くのスピーチを手掛ける女性と、その女性に憧れてコトバ作りの世界に飛び込む女の子の話。
私はこの小説を読んで、言葉を使って人の感情だけでなく行動を変えることができるんだ!
シンプルな一言、たった数文字が、こんなにも人の感情を揺さぶるのか、と一気に2回この小説を読んだ。
もともとすこし仕事で関わることのあったキャッチコピーについて、もっと知りたい、という気持ちで宣伝会議賞が運営するコピーライター講座(基礎)を半年間受講した。
名だたる先生の講義はとても新鮮。
学べることは、コピーに対する思いやテクニック、基本的な技術やコツだけではない。
誰もが知っているCMの裏話や、キャッチコピーができるまでの過程を聞かせてもらうことができ、そういった話はわくわくした。
言葉にかける思いや、
言葉ができること、
伝えると伝わる、は全く違うということ。
すごくたくさんのことを学ばせていただいた。
その中でも、特に私の印象に残ったのは阿部広太郎さんの回。
視点と、選ぶ言葉がすごく優しくて、
すっと心に入ってくる。
そこで教えてもらったのが、以下の言葉。
『言葉選びに対する執着心を
クローゼットに洋服を増やすように
「これだ!」という言葉を増やしていく』
私の中では「お気に入りの服を」という風で理解をした。
お気に入りの服を大事にしていた私にとっては、
すごくすごく納得のできる表現だった。
そんな風に、大切な言葉も増やしていこう、と思った。
阿部広太郎さんの講義を終始涙を流しながら聞いた後にはすっかりファンになってしまい、著書をすべて発注した。
私が特に好きなのは
「コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ超言葉術」
「あれもこれもと言いたくなるのが人情。
ああ、要素がいっぱいになってしまっているな、と思ったら、受け取る相手のことを思い浮かべよう。
そこから、ぎゅっと絞る」
伝える、のではなく「伝わる」ように。
私という人生を生きていく上でも、そう心がけよう、と決めた。
伝える、というのは実は簡単なことではなくて、
どんなに言葉を尽くしても、
どんなに行動で示しても、
どうしても伝わらない時ってあったりする。
それは、考えていることや、大切にしているもの、環境、過去や思い出など、たくさんの背景が1人1人違うので、当たり前のことなのだが、
その中で、どれだけ相手のことを分かろうとするか、
その上で、どんな風に(伝わるように)伝えていくか、
そんな風に、普段の人間関係も構築していけたらいいな、なんて思ったりした。
全国の強者が集まる「アートとコピー」講座は、残念ながら落選。
しかし、そのおかげで「#企画メシ」を受講しようと決めることができた。
初回6月24日の講座で私に突き刺さったこと。
潜在意識の中にある「そもそも」「たとえば」「つまり」を引き出す
無意識下にある「当たり前」になってしまっていることを思い出させる作業、言葉の力って果てしないなと感じ、魔法使いのような言葉使いになりたいと感じました。
「選ぶ」について
選ぶのはすごく頭と心を使うこと。
誰かに選んでもらうのが楽なときもある。
しかし、「それでも自分で選ぶ」ことが
「私が私の人生を選んでいく練習になるということ」
「選ぶことで選ばれるようになる」ということ。
「選べる人にならないといつまでも誰かの庇護のもと」という言葉が、
私自身の生き方にも通じてくると、学ばせていただきました。
企画メシも、普段の生活も、仕事も恋愛も、人間関係も、1つ1つのことに対し、きちんと考えて、選んでいくこと。 そんな自分の思いを大切にしていきたいと思います。
なにが好きで、なにが嫌なのか。それはどんな風に?なぜそう思う?
きっとそれが、私の本質となり、信念となっていくのだなと。
学べることが企画だけに留まらない、非常にたくさんの大切なことを教えていただける企画メシという企画。
すでにわくわくとありがとうの気持ちでいっぱいです。
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