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2024年東京ヤクルト プロ野球ドラフト会議の感想

第1巡選択希望選手
中村 優斗 投手 愛知工業大学

やってくれたなー。やってくれたな~~~~~。
「バッティングが良い」ってなんだったんだ。「高校3年時にエースで…」ってそんなもん理由になるかい。石川 雅規見すぎや。頭おかしなったんか。
ものの見事に騙されました。まさかヤクルトが中村をやってくれるなんて。
しかし、今思えばあのニヤケ面は中村を指名できる喜びを隠しきれていない顔でしたね。演技の顔ではない。

つまり、髙津臣吾が笑みを抑え切れない程度には素晴らしい投手ということです。最速で160km/h、アベレージの球速も優に150km/hは越えてくる剛腕でありながら制球力もバツグン。大学生投手の評価として重要視されているK/BBも屈指の数字を叩き出しておりプロでの活躍に信頼感が持てます。
懸念点を敢えて挙げるのであれば、リーグ内で妙に被打率が高いこと。ただそれはライバルチームが中村を研究に研究を重ねた賜物かもしれません。あとは、大学での通算投球イニング数はやや多いので使い減らしがまったくないとは言えないところもあります。

そうは言いましても、3月に行われました侍JAPANにも召集され、繰り広げたピッチングは見る者を魅了してやまない惚れ惚れするパワーを見せつけてくれました。
間違いなく金丸 夢斗と並ぶこの年のNo.1投手であることを疑う人はいませんから、最高の1巡目指名となりました!!
来季の開幕投手で良いんじゃねェかな。

いやしかしあのヤクルトが主要スポーツ紙がどこも予想を外すレベルで情報統制を敷き、前日には100%嘘っぱちのブラフまでかまして、さらにいつもならクジを引きたがるところを現実に即して単独狙い。
何があった?これ来年も続きますよね?

第2巡選択希望選手
モイセエフ ニキータ 外野手 豊川高 

1巡目に中村という理想的な指名になったことで、2巡目はなんでもできる状態になりました。そこで選択したのはニキータでした!いやー最&高。
高校球界は低反発バットが導入されて以降本塁打が著しく減っていました。
その状態のセンバツで新基準甲子園第一号を放ったのはニキータなんですね。日本人離れした(というか両親ともにロシアの方)パワーは今年の高校生で一番上であることは間違いありません。
そこに加えて公式戦打率4割を大きく超えるミート力も目を見張ります。
プロに入ってからは、センターで育てるのか両翼で育てるのかはまだ不明ですが、どちらにせよ打撃力を活かして村上 宗隆の後の本塁打王を目指しましょう!

第3巡選択希望選手
荘司 宏太 投手 セガサミー

3巡目指名も中村を指名したからこそ可能になった形なのかなと感じます。
絶対的なエース候補を指名することでリリーフに目を向けることが出来た。
そして昨年同じく3巡目で指名した石原 勇輝が一軍定着にまだ手こずっている現状を考えてもう1枚リリーフ左腕を重ねたのではないかと思います。
フォームも特徴的で変則リリーフ的要素も備えていますし、都市対抗での投球内容がドラフト指名を引き寄せたように感じます。
まずは真っ直ぐのノビ・キレが一級品となっています。
怪我さえしなければ一軍キャンプは間違いないでしょうし、ポジションの希少性考えれば開幕一軍もかなり可能性高いかと思います。

第4巡選択希望選手
田中 陽翔 内野手 高崎健康福祉大学高崎高

ここで高校生内野手に舵を切りました。
ガタイが大きくライトにもレフトにも大きな打球を打てる打撃力に期待できるショートストップです。
ただし、ヤクルトのことを考えると村上の後のサードとして成長を促すこともあるかもしれません。なにせヤクルトには長岡 秀樹がいますからね。

世にも珍しいスワローズJr出身でもあり、お父さんはスワローズに所属していた充氏。宮本慎也に指導を受けていた時期もあり、何かとこの球団に縁のある選手になりました。

第5巡選択希望選手
矢野 泰二郎 捕手 愛媛マンダリンパイレーツ

まさか独立リーグの捕手を支配下で指名するとは!
それが一発目の正直な感想でした。
しかし支配下で指名したということは、いつものような戸田の数合わせ捕手ではなく、本格的に捕手の戦力として考えているのでしょう。

今年は四国アイランドリーグで打率が3割を越え、4HRと打撃開眼。
なにより高卒4年目と若さがあるのが良いですね。

育成第1巡選択希望選手
根岸 辰昇 内野手 ノースカロライナA&T州立大学

もちろん事前に話はけっこう出ていましたので、どこかの指名はあるかもしれないなという予想はありましたが、まさかヤクルトが指名するとは。
昨年の翔聖も含め国際派球団を目指しているんですかね。

アメリカでも非常にレベルの高いNCAA一部で今年大爆発。
打棒の実力だけ考えれば支配下クラスなのかもしれません。
ポジションは現状チームでは一塁を守っているそうですが中堅も守っていた経験もありますから、そこはヤクルトに入ってからのお楽しみで良いでしょう。 

育成第2巡選択希望選手
廣澤 優 投手 愛媛マンダリンパイレーツ

まずはJFE東日本を退社し、退路を断ったうえで挑んだ独立リーガー生活のなかで、育成だったとはいえNPB入団に繋がって良かったなあと嬉しくなりました。
覚悟のもとで愛媛で研鑽を積み、どんどん直球の強みに磨きがかかっていきました。この球の強さはNPBでも通用するイメージが湧きやすいです。
なお最速が158km/hとなっていますが、記録した球場がJAアグリあなんスタジアムであるので信用し切るのは少し危険かなと思います。
実質的なMAXは150km/h台の前半になるのかと。

育成第3巡選択希望選手
下川 隼佑 投手 オイシックス新潟アルビレックスBC

ついに来ました!これが今季よりNPB二軍リーグに参入した2球団におけるNPBドラフト指名の記念すべき1人目となった訳です。
アンダーハンドという希少価値は一人獲得しておくだけの価値はあります。まして育成契約ですから枠を圧迫する訳でもありません。
これほど面白いクジもないでしょう。
そしてオイシックスはイースタンリーグに参入していますから、ヤクルトは目の前で何度も対戦している訳です。そこで実力をしっかり分析できたのも指名に繋がったのではないでしょうか。
くふうハヤテの早川はやはりウエスタンの阪神が指名しましたからね。

育成第4巡選択希望選手
松本 龍之介 捕手 堺シュライクス

カンドク!!?????カンドク!!!!!????????
いやびっくりしました、カンドクもちゃんと調査してたんですね(当たり前)。正直言っちゃうとノーマークであまり情報も持っていない選手になはります。
高卒2年目の選手でまだまだ20歳にすらなっていない、いくらでもこれから伸びる素地が高いと言えるでしょう。
それこそ捕手だけではなく、フィールドプレイヤーも含めて幅広い起用の中で戸田の成長株になってくれればうれしいです。

全体の感想

まずは中村 優斗の交渉権を獲得した時点で勝ちです。勝ちでしかありません。
その上でニキータ、荘司、田中陽翔と何を狙っているのかも分かりやすい指名が続きました。さらに多種多様な独立リーガー、NCAA有力選手、新規参入二軍球団とバラエティに富みまくりです。ロマンと夢に溢れる指名です。
戦力外で育成選手を4人切ったということもあるのでしょうが、育成4巡まで指名した意欲も評価したいところであります。
一つ気になるのはここまで長らく続けていた高校生投手を最低でも1人を指名する、という流れがここで完全に潰えたということになります。
昨年の翔聖の時点で怪しくは感じていましたがここで完全なる方針転換があったということになります。
そうは言っても来年ぐらいには高校生投手を狙ってはいくでしょうがね。

ともかくとして全体として満足中の満足でしかないウキウキな指名でした!
来季や数年後の未来どちらにも期待が膨らむ近年稀に見る結果なんですね。
おそらく今日指名した10名の選手は全員入団してくれるものでしょうから、神宮での活躍を願いまして、一旦ここで筆を置きたいと思います。
それではっ


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