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株式会社Sigiryの創業ストーリー

※このnoteは5分で読めます(約3000字)

初めに

ヒートショック対策デバイスを開発するスタートアップ、株式会社Sigiry代の泉本悠です。私たちは、高齢者が安心して暮らせる社会の実現を目指し、ヒートショック事故ゼロをゴールに掲げています。

現在、家庭での入浴中の安全を守るためのデバイス開発に取り組んでおり、入浴時の事故を未然に防ぐだけでなく、万が一の際には迅速な対応を可能にする仕組みを開発しています。

この会社で実現したい未来

私がこの会社で創り出したい未来は、「誰もが安心して暮らせる社会」です。特に、高齢者が日常生活の中で安全を確保でき、家族や周囲の人々も心の負担を軽減できるような環境づくりを目指しています。

これは、私自身が祖父母2人をヒートショックで失った経験から来ています。身近な人が日常の中で突然亡くなるという衝撃と無力感を味わったからこそ、同じような思いをする人を少しでも減らしたいという強い願いを抱くようになりました。

この未来を実現するために、「株式会社Sigiry」として、「ヒートショックで亡くなる方を0にするためのデバイス開発」に取り組んでいます。私が目指すのは、単なる製品提供に留まらず、社会全体でこの課題の認識を深め、「高齢者が安心して暮らせる環境」を支える基盤となることです。

多くの人が日々の暮らしの中で「安心」を感じられることが、何よりも大切だと信じています。 この未来には、私の「安心して暮らせる社会を築きたい」という願いと、ヒートショック事故をゼロに近づけることで「家族を突然失う痛み」を防ぎたいという想いが込められています。この目標に向け、今後も挑戦を続け、確かな社会的インパクトを残したいと考えています。

具体的な事業内容

現在、私が取り組んでいる事業は、高齢者の入浴中に発生するヒートショック事故を予防するためのデバイス開発です。

ヒートショックは、急激な温度変化による血圧の乱高下が原因で発生し、日本では毎年約20,000人もの方が命を落としています。
(交通事故での死亡者数は年間二千人)

この課題に対して、私は自身の祖父母をヒートショックで亡くした経験から深い問題意識を抱き、誰もが安心して入浴できる環境をつくることを目指しています。

私の会社「株式会社Sigiry」では、リアルタイムで心拍数や血中酸素濃度をモニタリングし、異常が検知されると家族や医療機関に即座に通知が送られるデバイスを開発しています。

プロトタイプ1号(真ん中のLEDに色が変わり、現在の危険度をわかりやすく知らせます)

このデバイスは、装着が簡単でわかりやすいアラート機能を備えており、どなたでも安心して使用できる設計です。また、高齢者の家庭だけでなく、介護施設や高齢者住宅にも導入しやすい形にすることで、幅広いニーズに応え、社会全体での安全意識の向上を図っています。

現在も絶賛開発中


この事業を通じて、ヒートショック事故ゼロを目指し、高齢者とその家族に「安心して暮らせる社会」を提供することを目標としています。

東京の世界に飛び込みました

何気なく参加した『TOMOLプロジェクト』――IT分野を中心に優れた才能を持つ若者を発掘し、情熱とアイデアの社会実装を支援するプログラム(※HPより引用)――。

その場でメンターとして参加していた株式会社Gab代表の萌斗さんとお話しする機会がありました。

同郷ということもあり、話は盛り上がりつつ、萌斗さんの熱量とタフさに圧倒されました。気づけば話し込んだのは朝の5時。そこで話題になったのが「東京に住むこと」や「プロジェクト内でシェアハウスを契約すること」でした。

この時の経験が、東京で起業家たちが持つ熱、思考力、行動の速さを実感するきっかけになり、すぐに「東京で挑戦しよう」と決断できたのだと思います。(もちろん、萌斗さんのすごさが大きな理由ですが。)

覚悟を決めた時のツイート↑

シェアハウス計画は進んでいましたが、浜松での生活をしていた私に萌斗さんから「泉本くん、東京に来たくてウズウズしているなら、僕のオフィスで寝てもいいよ」と声をかけていただきました。

この一言で、生活が一変しました。エアベッドと服を詰めたスーツケースを手に、私は萌斗さんのオフィスへ向かいました。

実際の寝床

オフィスでは、萌斗さんと布団を並べ、四六時中事業のことを考え、動き続けました。人生で一番時間が経つのが早く感じた一週間でした。事業アイデアの壁打ちを何度も繰り返し、考えが急速に形になっていく感覚は、今でも忘れられません。

敬愛する萌斗さん

またその中で、同じプログラムに参加していた友田陽大さんにCTOとしてジョインしてもらう話が持ち上がりました。名古屋駅のスタバで「ぜひCTOとして一緒にやってほしい」と伝えた際、「いいっすよ、僕は面白いことをやりたいんで」という彼の軽やかな返事が忘れられません。それだけでなく、「休学して、同じタイミングで東京行きますね」と言ってくれた彼のフットワークの軽さには驚かされました。

CTOとしてバリバリ開発をしてくれる友田さん

こうして、自分の事業に人の人生を巻き込むことになり、覚悟が決まりました。資本主義社会の中での挑戦が本格的に始まり、戦いのゴングが鳴った瞬間でした。

11月から本格的にスタートしたシェアハウスでは、友田くんと共に、東京の時間の流れの速さに飲み込まれないよう走り続けています。私たちはこの環境を最大限に活用し、事業をさらに加速させていきます。

2025の目標

2025年は、ヒートショック対策デバイスを本格的に市場へ展開し、事業基盤を築く重要な1年にしたいと考えています。

この年は、デバイスの提供を通じて実際の利用データを集めることを重点に置きます。特に、65歳以上の方々の心拍や血中酸素のデータを収集し、高齢者特有の健康状態をより深く理解することで、デバイスの精度向上と安全性の強化を目指します。

デバイスが普及することで、家庭や介護施設でのヒートショック予防が進み、医療費や介護負担の軽減が期待されます。また、高齢者やそのご家族の精神的負担を大幅に軽減し、安心して暮らせる環境を提供することができると考えています。さらに、利用者の声を反映した製品改良に取り組み、より多くの人が安全に使えるデバイスへと進化させていきます。

2025年を「ヒートショック事故ゼロ」に向けた確かな第一歩とし、製品の信頼性をさらに高めながら、家庭だけでなく介護施設や高齢者住宅と連携して安全インフラの構築を進めていきたいと考えています。医療や介護の現場に貢献し、高齢者が安心して暮らせる社会を実現するための礎となる1年にしたいですね。

終わりに

私は、「社会に残るインパクトを創り出したい」という強い想いから起業家の道を選びました。祖父母を二人ともヒートショックで失った経験は、私にとって忘れることのできない転機です。あのときの無力感や後悔が、今の私を突き動かしています。「高齢者が安心して暮らせる社会を作りたい」という使命感から、社会課題に向き合い、解決策を事業として形にするためにこの挑戦を始めました。

今年、大学を休学し、株式会社Sigiryを設立。「ヒートショックで亡くなる方を0にする」というミッションのもと、入浴中の事故を未然に防ぐデバイスの開発を進めています。

今後の道のりもそう平坦なものではないでしょう、ただ祖父母との約束のようなこの想いだけは揺らぐことがありません。

「誰もが安心して暮らせる社会を実現する。」このビジョンを胸に、一歩ずつですが着実に進んでいきたいと思っています。私たちのサービスが皆さんの目に触れる日が来たとき、感想や意見をいただけると、とても励みになります。

深夜テンションで書いた乱筆乱文をここまで読んでくださった方、そして私たちの活動を見守ってくださる皆さん、本当にありがとうございます。これからも応援いただけると幸いです。共に、「ヒートショックで悲しむ人をゼロにする未来」を作っていきましょう。

応援よろしくお願いいたします!


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