ファウンデーションの夢 第一部 ダニールの地球探索 第4話 What a genius !
4第4話What a genius !
ファウンデーションの夢
第一部
ダニールの地球探索
第4話
What a genius !
前史
銀河暦 12028年
ダニール・オリヴォー、宰相を辞任。ハリ・ セルダン、宰相になる。
銀河暦 12038年
ハリ・セルダン、宰相を辞任。
銀河暦 12040年
ウオンダ・セルダン生まれる。
銀河暦 12048年
ドース・ヴェナビリ、死去。ベリス・セルダン生まれる。
ハリ・セルダンの盟友ユーゴ・アマリル没。
銀河暦 12067年
ハリ・セルダンに対する裁判の結果、公安委 員会は百科辞典財団をターミナスに放逐。ガール・ドーニックファウンデーションの51番目の委員になり、第1ファウンデーション全般を仕切る。ボー・アルーリン、ガールを補佐し、第2ファウンデーションとの繋がりを助ける。
あらすじ
セルダンの裁判が始まる前の年、つまり銀河暦12066年、ダニール・オリヴォーは、ガール・ドーニックをシンナックスから招き寄せるため、かつハリ・セルダンの「心理歴史学」と2つのファウンデーションを補強するため、人類の最古の故郷星「地球」への探索の旅に出る。
漸くダニールは、天の川銀河の半球過ぎに、それらしき海洋惑星を見つけた。ダニールは、以前にしたように、ヒューミンと名前を変えてシンナックス大学に何食わぬ顔顔で入り込み、ガール・ドーニックを待ち構えていた。ガールは、どうしたわけか、彼が見いだしたことがらをとめどもなくヒューミンに話し出した。ダニールは、彼の非凡な閃きを強く受けとめて、ロボットでありながら絶句する。
わたしYi Yinのサイエンス・フィクションはアイザック・アシモフの『ファウンデーション』シリーズをほぼ下敷きとして哲学者ノース・ホワイトヘッドの「移動と新しさ」の哲学に貫かれている。
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「努力を惜しまないんだ。“天才は成すべきことを為し、秀才は為しうることを為す” しかしハリは自分のことを秀才にすぎないとしか言わない。」
彼はハリのことを思い出して、目の前の盛んに喋るガールの話しを聞いていた。驚いた、彼は一万三千年二百年前の、私が企んだ歴史消失以前の知識を掘り起こせる感応力があったのだ!
まだ時期尚早だ!しかし彼の能力と知識はいずれ応用することにしよう、そしてニフ人たちの努力を。
彼らは地球の自然を完璧に移植してから、大学の図書館にへばりついて、まず地球時代の全知識を百科辞典として編纂した。それから独自の宗教を考案して、周囲の星ぼしを精神的に支配した。さらに貿易で威を振るった。そして科学で覇を顕にして、ついに軍事だ。ここまでだ、この段階はいかん。
今、この青年を、学会に行かせる訳にはいかない。数学の能力と少しの感応力を残して、あとは申し訳ないけど、消去だ!
これより約500年後、この若き青年学者、ガール・ドーニック。彼から繋がる翻訳・通訳ロボットと盟友女子が、ガール・ドーニックの能力を甦らせ、銀河の全歴史記憶を復活させることは、この時点では、R・ダニール・オリヴォーはまだ知らない。
yatcha john s. ファウンデーションの夢 R ・ダニール・オリヴォー 4 「 What a genius !」
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