ミーターの大冒険 第八部 地球 第4話 触れ合い
176第4話触れ合い
ミーターの大冒険
第八部
地球
第4話
触れ合い
あらすじ
ファウンデーション暦492年(西暦25059年)末、いよいよミーターとイルミナを載せたファー・スター2世号はアルファ星から出発して太陽系に入った。
人類の故郷の星系。懐かしい星、地球。
かつて、カビレ星系と言われていた太陽系。かつてアタカナと言われていた地球。
R・ミーター・マロウの主人アルカディアの志しを携えて、アルカディアや同士ジスカルド・ハニスらのなし得なかった志しの実現の領域に確実に入ろうとしていた。
はたして地球の放射能汚染を除去することができるのか?
そしていよいよ太陽系外縁部のオールトの雲を抜けて待望した太陽系に突入して行く。
鋭さを増したミーターの推理力は予測通りに土星に遭遇させ、地球のかたわれともいわれる月に不死の従僕の気配を感じさせる。
そしてついに不死の従僕が太陽系第3惑星地球の大きな衛星、その名も月(Luna )にいることを確信する。
新たな天体物理学者のミーターは、不死の従僕が月にいる理由を全て「宇宙潮流」理論で纏めあげる。
そしてミーターは人類と「宇宙潮流」との関わりについて惑星環境の土壌「墾化」現象に言及する。
ところが、ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は月の軌道目掛けて一直線のコースをとろうとしたところ、手前の火星地表で有機体とロボット(通常のロボットの反応とは違う)の存在をキャッチした。
ミーターの直感は火星に着陸する選択をする。
直感は当たった。
ダニール・オリヴォーがいたのであった。あのアルカディアの念願であった、アルカディアに成り代わってミーター・マロウが不死の従僕に会えたのであった。
ダニールに誘導されたミーターは、ダニールの月基地に、水の大貯蔵タンクを見せられる。
ミーターはほぼ単独でオーストラリアのウェルスクリークに降り立つ。ミーターは、ダニールの助手ペイリー・リャンとR・オーロラ・ルナセントと同行したが、彼らの地上での行動は、ミーターを除いて、2時間と制限されていた。
ミーターは二人を無事にファー・スター2世号に帰還させた。
ミーターの俊敏な動きは驚異的だった。無事に大量のゼオライトを採集し、アースオービターのコックピットを北に向けた。
176
ミーター やれやれ無事にゼオライトを搭載できたら、今度は操縦か?強度放射能帯をくぐり抜けるように操縦しなくてはならないからな!いくら放射能防御完備のアース・オービターとはいえ、何が起きるか分からいからな。
それにしてもここら辺は太古には大海原があったと聞いているが、いけどもいけども荒れ地みたいだ。
いいや、前方には底なし谷が見えるな。
イルミナ しっかり操縦桿を握って下さい。
ここは古来、チャレンジャー海淵といって、地球で一番窪んだ裂け目ですよ。何しろ10000メートル級の深さですから。
ミーター チャレンジャーだって。俺のことかい?
イルミナ 余裕が出て来ましたね。
ニフはもうすぐですから、そのまま北上して下さい。
ミーター ヨッシャ!
イルミナ、ベニサラさんに会えるかな?
イルミナ またまた残念ですが、おあいにく様、ソラリアでグレディアさんにお会いできなかったように今回もご無理ですこと。エヘヘへ!
ミーター 500年前、ダニールさんがベニサラさんを夢想できたんだから、俺にだってできる!
イルミナ そうですね、ミーターさんはターミナス出発以来、数多くの魂と触れ合ってこられましたね。
もうすぐフニの山が見えるはずです。
そうしたら今度は地球の魂と触れ合えますね!