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ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン  第3話 「コンポレロンの真相」

112ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン  第3話 「コンポレロンの真相」

あらすじ
 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、シンナの軌道上、カルガン以来、初めての惑星探索を果たした。はじめはドローンで、そしていよいよ、ミーターは地表に到達し、人間社会にも扮装して紛れ込んだ。人間たちは、透明なドームの鋼鉄都市に住みはじめていた。それはトランターの繁栄した時代のような外界の宇宙空間から身を守るような形態であって、ターミナスやその周辺星域の惑星とは異なっていることに二人(?)はいわゆる懐古趣味というような違和感をおぼえた。さらに、コンパーやジスカルド・ハニス、オリンサスの縁故がいないのには何故か落胆したが、ミーターの洞察力はにわかに鋭さを増していく。

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イルミナ ミーターさん、正直言って、この星、植民地惑星連合の最初期の惑星というからして、退化しているとしか思えませんね。なによ、故郷の、最古の星の確実な手がかりが得られるとばかり思っていたのに、残念ね。

 ミーターさん、よ~く思い出してよ。なにかしらあるんじゃない?

ミーター イルミナ、それが、町の住民と接触した限りでは、皆無だ。
 というより、なにやら、それを訊くことが悪いことのように、訊くと、誰でもがビックリした様子で、話題を変えるんだよ。
 途方にくれるばかりだった。
 イルミナ、どうしたらいいか、妙案はないのか?

イルミナ そういうのを逆反応っていうんじゃなかった。タブーって言うことね。このままおめおめと諦めて、どうするんです、名探偵 R 殿!

ミーター 今、「逆反応」って言ったよな?
逆反応か?なるほどねぇ!シャーロック・ホームズばりに展開すればだよ、第1の「逆反応」とは知人・縁故の消失。第2の「逆反応」とやらは、もっとリアルだ。反常識の意識過剰症候群だ。一番も二番も爪痕残している。う~む、怪しい!

イルミナ お見事ね、探偵先生。流石、アルカディア仕込みのシャーロック・ホームズ様。そして天下のジャーナリスト、ジスカルド・ハニスの一番弟子ってことね!ジャーナリズムか!う~む、なるほど、なるほど。

ミーター またもや誉め殺しじゃないのか?実はねぇ、この汚染というか、「最古の星、無関心病」に感染した風潮に反して、「懐疑主義」という少数グループがいて、彼らの主張がね、おおむね、「コンポレロンはセッツラー(植民地運動グループ)の最初の星だったので、ある者の「歴史記録消滅」のバリアーが全銀河で一番強く効いている。」というふうに言っているらしい。

イルミナ じゃあ、ミーターさん、その意図的に操作している犯人というのは、まさか、あの疑惑の、あのまさかの「消去の達人」のあの人(?)!

ミーター そう推測する他ないかも知れない。イルミナ、ハリ・セルダンの当時、彼の友人であったとされるチェッター・ヒューミンたる人物のデータをくれたまえ。

イルミナ 承知!

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