ミーターの大冒険 オーロラへ 10 「コンポレロン 宇宙潮流 ジョン・ナック」
10 ミーター、驚いたわ、ファー・スター2世号は、新たなジャンプを繰り返す度に、もう一つのアクチュアル・フォース(actual force ) を見つけて、それらと摂取、融合して、枯渇したプラズマ・エネルギーを再生しながら飛び続けているわ。
えへん、それが、ファー・スター2世号の独自で、優秀たる所以さ。これだけは、オリンサスさんの独創性なのさ。「宇宙潮流」に沿って突進する技術なんだ。まるでオリンサスさんが生きてるみたいだ。
ミーター、「宇宙潮流」って「オリンサス」さんの技術ですって?
イルミナ、「宇宙潮流」という真理は、ハニスさんが、ベリス岬の洞窟で再発見した、ガール文書のなかの一つ『ジョン・ナックの歴史思想書』の一部に記されてあった宇宙構成三要素の一つ暗黒エネルギーに関係のある概念なのさ。
オリンサスさんは、若いとき、コンポレロンの友人から、それとの接触技術を教わったと聞いている。それを若いときはずっと無視してきたが、ハニスさんと知り合ってから、やっと重い腰を上げたように夢中になった。
ハニスさんがアルカディアと知り合いになったのは、ベリス岬の洞窟で、「ガール文書」の一部を発見してからで、その中に「ジョン・ナックの歴史思想書」があった。その本には二万年以上前に故郷の星のある望遠鏡のことが記されてあった。その名前が、「すばる望遠鏡」。そのプロジェクトが「SuMIRe」。これによって宇宙誕生の神秘がやっと抉じ開けられた。この宇宙の起源138億年前のある瞬間、この宇宙はインフルエーションによって惹き起こされ、ビッグバン現象を起こした。その時、暗黒エネルギーが筋状に「シワ」をつくって宇宙潮流を構成した。この宇宙潮流が宇宙全体を繋いでいる。この宇宙潮流のシワに沿って進むのがジャンプなんだ。
重要な真理がある。コンポレオンはターミナスのちょうど銀河の反対側に位置していて、シンナックスやヘリコンに近いばかりじゃない。伝説だが、目的地のオーロラ、そして最終目的地の人類のふるさとアタカナに辿り着く道しるべの星なんだよ。単にターミナスの同盟星ということではない。もしかしたら、反ミュールの星にも関係が深い。
じゃあ、ミーター、それって誰かが、いわゆる「歴史消滅」から幕開けを図って、いよいよある人々にだけ、重要な真実のヴェールを開けつつあるっていうことね!その誰かって!
そう、イルミナ、勘が鋭い!「不死の従僕」だろうかねぇ!
https://youtu.be/B7EAdAWRfV8
yatcha john s. 『ミーターの大冒険』 オーロラへ 10 「コンポレロン 宇宙潮流 ジョン・ナック」
Photo ∶すばる望遠鏡
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