ミーターの大冒険 第二部 イルミナ 第2話 冷凍の星の地下温泉
ミーターの大冒険 第二部 イルミナ 第2話 「冷凍の星の地下温泉」
アルカディアが81歳で亡くなった。
ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「微細心理歴史学」、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の真実理解までも到達した。アルカディア家の全財産で、彼女の遺志を継ぐ3人組の一人のオリンサス・ダムは、銀河帝国辞書編纂図書館の改造の任務の完了直前に心臓病で他界した。そこに居合わせた第2ファウンデーション員のムン・イ・コンパーが図書館改造を完了させる。そしてファー・スター2世号も完成させた。
しかし3人組の一人のジスカルド・ハニスは、国会議員になるものの、二期目で彼の党「銀河再生党」が大敗し、その党も政府のブラノとコデルらによって非合法化された。ハニスは再起を謀ってイフニア星で地下組織として活動し、コンパーと連絡をとりあっていくことになる。彼は、「無謬の直感力」の青年と「証古学」を極めているという青年、二人を探し出すことにまず専念する。
いよいよミーターは完成されたファー・スター2世号に乗り込む。
ミーターはファー・スター2世を一気に加速させ、ジャンプを繰り返し、目指す地球(アタカナ)に到達しようとしていた。
ターミナスから発進したファー・スター2世号にはヴァーチャル・リアリティーの若い女の子が投影され、ミーターに親しく語りかけてきた。「ターミナス帝国辞書編纂図書館」そのものと自己紹介してきた。彼女は、その図書館の「イルミネーショナー」と自らを紹介する。
が、突然の事故が勃発した。ミーターを乗せるファー・スター2世号がセーシェル星系の恒星ベテルギウスの超新星爆発によって大破し、ミーターも宇宙空間に放り出されたのだ。
そこに、ガイア星から修理のためイオス星に向かっていたR・レオナルドが、ミーターを見つけ拾いあげる。ミーターは、そこで4年間、温泉に浸かり修理を受けることになる。
94
(全文 レオナルドからのガイア星の首領ドムへのハイパースペース通信)
「ドム君、君には他のガイア人にはない優れた面がみられる。でももう少し指導したかったが、十分指導できないままで、わたしが離れなければならなかったことを、わたしとしては残念に思っている。でも君はその任務を難なく完遂できると確信している。何よりガイアは故郷の星のニフの心、ベニサラであることを忘れないように。
わたしは度重なる故障でこのように、ここ冷凍の星イオスに着かなければならなかった。ここで40年の故障の修復を受けることとなる。
初めての修復になるのだが、第零グループのロボットの修復には温泉に浸かるということに驚いている。ロボットが古代のニフ人の風習によって蘇られるとは、何なのか?
もうひとつ驚いていることがある。ある機械型ロボットを超希薄スペースで漂流中に発見した。彼の名前は『ミーター・マロウ』という。彼は翻訳・通訳ロボットであり、ほとんど機能不全の状態であった。彼をイオスに連れて行くこととした。彼は『アルカディア』と連呼している。ここに着いてから分かったことだが、この翻訳・通訳ロボットは、ターミナスのアルカディア・ダレルの家令ロボットらしい。
もうひとつ君に頼みたいことがある。ガイアである家から双子の女の子が産まれる。その双子に注目して貰いたい。その二人が23歳になったら、その一人を何らかの方法でここに連れて来て貰いたい。彼女らの名前は、ベニス、そしてサラ。連れて来るのは妹のベニスだ。その理由については極秘としておく。」
https://youtu.be/t7CV-gVL5gM
yatcha john s.