ミーターの大冒険 エピローグ 1 「アルカディアの埋葬」
1 一瞬、遅かったみたいだな、ミーター!すまん。オリンサスさんの足のせいでな。
ハニスさん!それにオリンサスさんまで!
ミーター君、これから一人ボッチで辛いなあ!
アルカディアさんは最後に何かいってたかい?
ハニスさん。沢山言ってました。オリンサスさんの面倒を頼むとか、ハニスさんに頼れとか。後でゆっくりアルカディアから言われたことはお話するつもりです。
ミーター、ところで彼女の亡骸(なきがら)をどうする?歴代の女系先祖様らが眠るラベンダーのみはらしの丘か?それとも不思議なベニス岬の洞窟のなかかな?
ハニスさん、そのどっちでもありません。初めはアルカディアは、お母様方が眠るラベンダーの丘にと言ってたんですが、何か気がついたらしくイオス星に運んでもらいたいと考えを替えました。もうじきイオス星からドースさんがやって来ます。ポエニッツ仕様のラベンダーのエキスをターミナスからイオスへ運ぶ船に一緒に乗せるよう言われました。
う~む、イオス星へねえ!
さもありなん。
「有限とは、弱さと優しさに包まれた無限」、すなわち「再生」。
何ですか、ハニスさん?
いやね、イオス星の標語だよ!なにせ、データ収集はジャーナリストの本義だからね!ここだけの話、それにイオス星とくりゃ、ロボット。
ハニスさん。なんでそんなことまでご存知なんですか?僕と同じロボット?!
まあ、つまりはもうじき「ガールの500年」が近い、ということよ。
俺は、ミーター君、あの鬼才ジャーナリストのジョウル・ターバーの弟子を自負しているんでねえ。なんちゃってね!
yatcha john s. 「アルカディアの亡骸は?」『ミーターの大冒険』エピローグ 1
Photo はイオス星の朝焼けのイメージ
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