Charybdis nano ビルドTips
先達がとても参考になるビルドログを残してくれているので大いに参考にしました。
タイトルの製品名が間違っているので素直に検索しても見つからないのですが、公式のビルドガイドよりもわかりやすくまとまっています。
この記事では、公式のビルドガイドや紹介した記事には書かれていないコツというか、私が実際に組み立てた際に工夫したことなどを書いていきます。
実際に組み立てる際に参考にしていただければ幸いです。
3DP造形物のチェック
造形自体に問題があることはないでしょうが、サポートが一部残っていることもあるようなのでチェックします。
スイッチ穴は特に重要なので、一度全てのスイッチを素組みしてちゃんと嵌るか確認しておきましょう。
LEDの実装について
ダイオードの実装はいつも通り極性に気をつける程度で特に問題ないのですが、LEDは綺麗に仕上げるなら少しコツが必要です。
まず、基板が薄いので普通に嵌めただけでは端子がランドから微妙に浮きます。
なので、穴のあいた台に乗せるとか、PCBの切り取った耳をLED穴を避けるように敷くなどして少し浮かせてやるといいでしょう。
次に、LED用の穴がほんの少し小さいことがあるので、その場合は三角か角形の精密ヤスリで広げてやる必要があります。
まあ、多少浮いていてもハンダで埋められるので、気になるなら、程度ではありますが。
ICソケットについて
リボンケーブル(Flexstrip)の端子は丸ピンICソケットが使えます。
公式のビルド動画でも利用していました。
私も組み立てやすさとメンテナンス性のために導入してみたのですが、メイン基板には使わない方がいいです。
最初はリボンケーブルの接続部を全部ソケット化したのですが、メイン基板とボトムプレートおよびMCU基板のクリアランスがけっこうタイトなので配線の取り回しにかなり手こずりました。
なのでソケット化はMCU基板とサムクラスタだけにしておくと、配線取り回しとメンテナンス性を両立できるかと思います。とはいえハンダ吸い取り機があればスルーホールの配線を外すのはそんなに難しいことではないので、公式のビルドガイド通りに全部ハンダ付けでもいいと思います。
ソケット化する場合はこれが使えます。
USBポートの開口部確認
MCUとTRRSジャックをマウント基板にはんだ付けした時点で、本体に仮組みして開口部の位置を確認しましょう。
おそらくズレているので、本体に余計なものが付いていない時点で削って調整します。
スイッチをはんだ付けする順番
必ず親指クラスタからスイッチを実装していきます。
また、全てのスイッチを実装が終わってから、MCU基板にケープルを接続する方が楽です。
case: ソケットを利用しない場合
ケーブルをサムクラスタ基板にのみはんだ付けする(LED用も忘れずに)
サムクラスタのスイッチをはんだ付けする
ケーブルをメイン基板にはんだ付けする
case: 片側にソケットを利用する場合
サムクラスタ基板にソケットをはんだ付けする
サムクラスタのスイッチをはんだ付けする
ケーブルをメイン基板にはんだ付けする
ケーブルを接続する
case: 両側にソケットを利用する場合(非推奨)
サムクラスタ基板にソケットをはんだ付けする
サムクラスタのスイッチをはんだ付けする
メイン基板のソケットをはんだ付けする
ケーブルを接続する
メイン基板のスイッチのはんだ付け
メイン基板は適当な順番でやると詰みます。というか詰みました。
最初からやり直すのが面倒くさくてスイッチ側を加工してどうにかしましたが、順番さえ間違えなければ大丈夫です。
公式では上段→下段→中段となっていますが、その通りにやると下段の後半あたりから難しくなります。
中指上段から始めるのは同じなのですが、行ごとではなく真ん中から外へ向かって列ごとにやっていきましょう。
列の中では、上→下→中段の順です。
全てまとめるとこうなります。(4.と5.は順不同)
中指 上→下→中
薬指 上→下→中
人差し指(中指側) 上→下→中
小指 上→下→中
人差し指(外側) 上→下→中
一般的な基板より柔らかいとはいえ0.8mmの厚みがあるFR4を曲げてスイッチをはんだ付けしていくため、歪み方によっては本体のスイッチ穴と基板のスイッチ位置が実装不可能なほどにずれてしまいます。
ずれてしまった基板に無理矢理スイッチを取り付けようとすると、スイッチが浮いてしまったり、基板の回路を破損したりします(しました)。
このズレを最小限にするための順番が、中指から外に向かい列ごと、というわけです。
多少は力技が必要ですが、この順番ならそこまで苦労しないと思います。
とはいえあまり無茶をすると基板が壊れます(壊した)ので、少しでも無理そうだなと感じたら面倒でも何個か戻ってやり直しましょう。
最後に
詳細なビルドログを書いている人はすごいですね。
どうしても一つのことに集中してしまうので、写真の撮り忘れが多くてまとまったビルドログにはできませんでした。
作りながら記録しながら、ということができるのは羨ましい。