テンティングすると打鍵が変わる
左右分割キーボードの利点の一つに、テンティングにより前腕の回内を抑えられるということがあります。
回内が抑えられることによって手首や前腕の疲れが軽減することはエルゴノミクスの基本のようなもので、主にエルゴノミクスマウスでは定番となっていますね。
左右分割キーボードでは、上の検索結果のように中心に向かって高く角度を付けることをテンティングと呼びます。
市販のエルゴノミクスキーボードでも、中心部分が盛り上がっているものは同じ効果を期待したデザインです。
さて、少し前の写真ですが、私は現在このようにして約60°のテンティングをしてkeyball39を使っています。
利用している製品はこちらです↓
このテンティング、回内がなくなるだけでも快適なのですが、最近新しく別の効果に気づきました。
キーの取りこぼしが増えたことで打鍵の変化に気づく
もともと私は軽めのリニアスイッチを底打ちするような打ち方をしていました。なので打鍵音にはあまりこだわりがなく(どうせうるさい)、何よりもスムーズさを重視してスイッチを選んでいます。
もっとも気に入っているのはAlpacaで、主力であるkeyballにはもちろんAlpacaを搭載していました。
ところが、60°テンティングに慣れてきたころから、特に薬指と小指でキーの取りこぼしが増えてきました。50°以下のテンティングでは経験のないことです。
どうやら重力によるサポートが少ない60°以上のテンティングでは、Alpacaの作動点である2mmまでキーを押せていないようなのです。
打鍵の強さと押し込みが減った
たしかに、底打ちした感覚をあまり感じなくなっていました。
意識して観察してみると、句読点はともかく文字を入力する際のストロークが短くなっています。全く意識したことがなかったのですが、これは面白い発見でした。
また、ストロークだけでなく、今までよりも軽いタッチでタイピングしているらしいこともわかりました。
これまでよりもタイピングが軽く浅くなったことで、もともと力の弱かった薬指と小指で取りこぼしが出始めたのだと思われます。
とりあえずはkailhのSuper Speed Silverスイッチに換装してストロークを減らすことで対応しています。
この取りこぼしの原因がストローク量(=押し込みが足りない)なのか、スイッチの押下圧(=指の力が足りない)なのかを検証したいので、ひとまずSuper Speedを使いつつ、より軽いJWK Ice Whiteも試してみたいと思います。
どちらにしても指の負担はさらに減るわけで、また一歩ストレスフリーな入力に近づくことができました。
この記事はkeyball39 + 薙刀式で書きました。