ストライクウィッチーズRtoB

第5話「クィーン・オブ・ネーデルラント」が公開されました。私は、アニメが好きなので、このシリーズも大切に観ているのですが、今回はペリーヌさんの活躍する回。

このアニメのファンには、ペリーヌさんファンも多いですし、何と言っても声優さんは実力派として名高い「沢城みゆき」さん。そもそもキャスティングが豪華で、気合の伺える仕上がりです。そこで久々にアニメについて、好きなことを書いていきたいと思います。

※以下、ネタバレを含みますので、来年発売のDVDなどを楽しみにされている方はスルーしてください。また、予備知識がない方は、あらかたお調べいただいてからお読みください。

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http://w-witch.jp/strike_witches-rtb/

今回のストーリーは、とある王国の女王から直々に依頼を受け、ペリーヌさんが、宮藤さんと服部さんを連れて、その王国のシンボルである「クイーン・オブ・ネーデルラント」を咲かせるために奮闘する、というストーリー。ペリーヌさんが絡むと、ウィッチーズシリーズでは、たいてい「植物ネタ」になるのですが、今回はYOSHIKIが愛する「青いバラ」ならぬ、「青いチューリップ」を咲かせる物語です。

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実はペリーヌさん。「魔法圧」なるものが不安定になってしまった宮藤さんが、持ち前の頑張りで疲労困憊している様子を見るに堪えかね、こっそりと宮藤リハビリテーションも兼ねて、誘い出したご様子。このあたりのペリーヌさんの「ツンデレ」ぶりが、何ともファンの心をくすぐります。「やっぱりペリーヌさん、宮藤さんのこと、大事に思ってるんだなあ」というね。

ペリーヌさんの宮藤さんに対する第一印象は「勝手な子」というもので、バロメーターとしても「嫌い」から始まった間柄。おまけに自分が尊敬する、坂本さんから殊更に可愛がられ、まるで「直系の弟子」のように接してもらう宮藤さんに、半分「嫉妬」も混ざって、なおさら「カチン」と来ていたわけですが、宮藤さんのひたむきな姿勢と、「彼女がすることは無茶だけど、決して間違っていない」ということに気付き、現時点では「一番の論理的な理解者」になっています。

そんなわけで、宮藤さんの苦しみを「論理的に」察したペリーヌさんは、「このままでは彼女がダメになる」と考え、自分の任務に宮藤さんを誘い出しました。

さてさてペリーヌさんご一行が王国へ到着するわけですが、今回の女王様のお姿は、あたかも「魔女の宅急便」に登場して、キキを支えた「白髪の老婦人」のよう(あの、ニシンのパイの人です)。そう考えると、ペリーヌさんって、ジジ(ペリーヌさんのシンボルは猫)? 

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それはさておき、女王から頭を下げられたペリーヌさんは、温室で「青いチューリップ」を咲かせるために努力している、4人のオジサンと協力して、「青いチューリップを復活させてくれる魔女さん」として、最初は大いに勝手な期待を抱かれ、次いで大いに勝手な失望を受けます。花はウィッチが咲かせたという言い伝えがあるようですが、どうやら「青いチューリップ」は、単に、自分の魔法力を注ぐだけでは咲いてくれないようでした。

ちなみに、今回は、全体的にシンボルカラーが「青」。女王様はもちろん、王室のベッドなんかも青が基調になっているのですが、何よりペリーヌさんの衣装は「青」。そういえばよく見ると、宮藤さんや服部さんも、衣装が青っぽい要素がありますね。

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「RtoB」シリーズは、常にそうですが、たいてい前期のシリーズの内容を引き継いで、いわば「ターミネーター2」を見たファンが「あ、これターミネーター1で出てたやつ!」みたいに喜ばせる仕掛けが、そこかしこに施してあります。今回のお話も、ストライカーを上手に操れない宮藤さんと、宮藤さんの親友リーネさん、おもり役的なペリーヌさんとの3人組で、魔女のおばあちゃんのところへ行き、ほうきに跨って武者修行して、ストライカーを上手に操れるようになる、という話を彷彿とさせる内容。はてさて、今回、宮藤さんの魔法圧はどうなるのでしょうか。

話が逸れたついでに、今回の「RtoB」シリーズの大きな特徴のひとつが「男性声優陣が豊富」というものです。正確には「男性がよく登場する」というもの。これまでのシリーズでも登場はしていましたし、ストーリーにも絡んできたのですが、きちんとウィッチたちと会話したり、ウィッチに文句を言ったり、素直に尊敬を伝えるのは、「軍人」がほとんどで、ウィッチの職業柄(人類の敵、ネウロイと戦争する)、当然のイメージでした。意味もなくチョロっと登場する、ということも、ほとんど記憶にありません。

しかし今回は、軍人にしても、関わりというか、関係者の数が多い。比較的ガッツリとコミュニケーションするシーンもあるし、毎回、結構な頻度で男が出てくる。昼間から酒ばかり飲んでいる役立たずなポンコツ整備士みたいなのも、チョロっと出てきたり。今回に至っては一般人(王室で花を咲かせる係だから、それなりに身分のあるオジサンなのでしょうが)で、これは、シリーズ的にも嬉しい進展です。

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これまでどちらかと言えば「ユリ」的なイメージだったウィッチシリーズに、まっとうな恋愛要素が入ってくるのかもしれません。とくに宮藤さんには、「海軍の若造さん」から、ラブレターをもらいそこねた過去があるので、今回の「RtoB」では、彼との淡いコイバナが、どこかで復活してくれるかもしれないと、ひそかに楽しみです。

最近、ちょっと話題になっている「種苗法」に絡んだネタなのか、「青いチューリップ」のF1種? を何とか守って咲かせようと試みる、オジサンたち。何でも気温の冷える夜でも、室温は20度に保たねばならないとか。そこでボイラーを稼働させていたところ、張り切ったのか何なのか、オジサンのひとりがやらかしてしまい、ボイラーが大爆発! 

女王の温室で何やってんの?! というツッコミをしり目に、他のオジサンは「あーあー」という感じで「何、その、いつも爆発するんだよね」的なノリは! という感じで登場。ボッコボコになったボイラーをみて「修理」がどうとかノンキなことを言い出す始末。女王が優しいと思って、どんだけ落ち着いているの?! エリザベスとかだったらクビだよ、これ。

そしてなぜか、古い「ストライカーユニット」が登場。しかも、ボイラーに接続される改造型。昔の人たちって、どんだけメカニックなの? 魔導エンジンで魔法力を増強させるとか、そんなストライカーユニットを作り出すだけでもすごいと思うけど、それを改造して「魔女が履いたらボイラーが稼働するように改造」って。。。

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しかし、そんな疑問はどこ吹く風で、宮藤さんは、いつもの「私、守りたいんです!」的なノリで、ボイラーユニットを履き、魔法力を注入。室温が20度になるように安定して、たったいまオジサンの責任でぶっ飛んだやばいボイラーを背後にしつつ、魔法圧をコントロール。しかも一晩中。私だったら、いつ背後でオンボロのボイラーが爆発するか、気が気じゃありませんが、戦場でネウロイと戦ってきた宮藤さんには、そういう恐怖は一切ないのです。さすが「ウィッチに不可能はない!」ですね。

そして、その過程で、奇跡的に宮藤さんは、これまで不安定だった「魔法圧」をコントロールさせるコツを会得し、「青いチューリップ」にとっての快適な室温を維持することに成功し、爆発のショックと、冷気にさらされたことでしなびかけたチューリップを、再び元気にするのです。

さてさて、かろうじて爆発の被害を免れた「青いチューリップ」の苗を抱えて、「花を咲かせるには、何かが足りないんだ」と呟くオジサン。その言葉を聞いて、宮藤さんの一番弟子とも言える服部さんは、井戸へと向かいます。ここで反応しない視聴者は、きっといないですよね。ピーンとフラグ立ったもん。

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温室から、無駄に遠いところにある井戸のハンドルを上下させようとしたところ、びくともしない井戸のハンドル。服部さんは魔法力を込めて(?!)ハンドルを握りしめます。すると井戸の底から赤い光が! 視聴者の誰もが「絶対、この井戸の水が「足りない何か」だろ?!」と思った瞬間、なんと井戸の底から「ネウロイ貞子型」が! ここで?! 嘘やろ?!

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「わが眠りを呼び覚ますものは誰だ」とばかりに、井戸の底から登場した、貞子ネウロイ! 私は思わず、「こ、これは! かつて大人気だったPCエンジンのゲーム、エメラルドドラゴンでサブシナリオだった「サギーの章」に登場した、エン・ヴィーム文明の最後の遺産、TANK-KAME2じゃないか!」と思ったわけですが、誰にも理解はしてもらえないでしょう。まったく、ハダル博士は最低な男でした。

そんな最低なハダルの操るKAME2のごとく、まっすぐに温室へと向かうネウロイ。服部さん、王室のシンボルである花を咲かせるという女王の任務に、半ば単なる付き添いで同行しつつ、持ち前の真面目さと融通の利かなさで、良かれと思って魔法力で無理やり水を汲もうとしたら、彼女の魔法力の刺激で封印されていたネウロイを呼び覚まし、温室が破壊される危機を演出するという、自分でやらかしちゃったことだけど、立場的にも、「宮藤の弟子」としても、「501部隊の新人」としても、「そこで花を咲かせてどうする」的な、いろいろ大ピンチな状況です!

「RtoB」では、ネウロイもいろんな形が出て来て楽しいですね。初回に登場した「氷山型ネウロイ」の「でっかい穴」から、「グラディウスVの255周目とかで、ボスが発射する初見殺しのやばいレーザー」とかがぶっ放されることを、ルフィとかチョッパー並みのロマンで期待していたのに、実は円盤本体が横向きに刺さってただけで、その穴だった、ということが分かってガッカリしたものですが、今後も「ブレイブウィッチーズ」で出てきた2人組ネウロイとか、巨大扇風機型ネウロイみたいに、ユニークな奴らが出てくることを期待しています。

とにかく、服部さんが頑張ってみたものの、結局、ボイラーのところで「わたし、守りたいんです!」「勇気はある、翼はどうだ」みたいに頑張っていた宮藤さんとか、ネウロイが来なければ、20度がどうとか言っていただけで済んでいた普通の栽培係のオジサンとかがいる温室を、SADA-KAMEが容赦なくぶっ壊しちゃって、せっかくあとちょっとで咲く、というところで、ダメにされた青いチューリップの苗。床に転がった青いチューリップの惨劇を見た宮藤さんは、「クリリンのことかー?!」ぐらい怒り狂い、ペリーヌさんと一緒に、ネウロイをボコにするのでした。

ネウロイからすれば、夜中にたたき起こされて、寝起きでフラフラ歩いた先に、たまたま明るい温室があってそこに乗っかったら、なんだか魔女たちがめっちゃ怒ってるから、「こりゃやばい」と思って変形して空へ飛んだんだけど、ネウロイの巣を駆逐しているような彼女たちに、空中戦で叶うネウロイなんていないから、お約束通り消されたのです。地中でようやく出来てたと思ったら、あっという間に死ぬ。セミのように儚い一生のネウロイ。同情を禁じ得ません。

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ということで、この「RtoB」シリーズでは「そもそもネウロイって何なの?」「毎回、毎回「突如現れた」はいいんだけど、インディペンデンスデイみたいな話だけじゃ済まないんだよ」という、ファンの疑問や不満に対して、そろそろ論理的に説明をしてもらいたいのです。

「人類よりも前に、太古から地球にいた悪い魔女(ウィッチ)が作った戦闘兵器だったんだ」とか、「ああ、だからネウロイの巣って、ハリポタの「組み分け帽子」みたいな形をしているんだね」とか、そんなのでもいいから、何かしら解答が欲しいところです。

闘いの過程で、実はペリーヌさんの魔法「トネール(雷の嵐)」が、「青いチューリップ」を咲かせるための「足りない要素」だったことや、かつて、青いチューリップを咲かせた魔女が、ペリーヌさんの祖母だったことも判明し、おまけにボイラーストライカーを運転していたことで、宮藤さんの魔法圧が安定して、これまでのストレスからも解放されたのでした。

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おそらく番外的に、服部さんだけがお叱りを受けたか、宮藤さんにお風呂の刑を味わわされて、今回も無事に大団円を迎えたのでした。

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さて、来週は、宮藤さんにシスコン、いや、ゾッコンのバルクホルンさんのお話です。お楽しみに。








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