アングラが好き(ラッセンが好き的に)

「アンダーグラウンド」とか「外法」ということが、私は、昔から好きなんだな、ということに、最近気づきました。

たとえばジャズにしても、「ブルーノート」のような畏まった感じよりも、フリージャズのようにバカスカとドラムをぶっ叩くのを聞くのが好きです。大衆化した「渋さ知らず」より、大沼さんが「豆鉄砲」で叩くようなドラムが好きなのです。

あるいは、今のような人気になった「ペルソナ」シリーズより、ファミコン版のアンダーグラウンドな感じの残る、「ドラクエやファイナルファンタジーの影」で、こっそりと「現代の東京が舞台で、ウィザードリィ的3Dで、戦闘音楽もロックだもんね」みたいな「女神転生」が好きなのです。

あるいは「ビックリマン」が復活するより「ドキドキ学園」が復活することを好むのです。それだけでなく「ネクロスの要塞」が……

要するに、なんだか「王道」よりも「外法」に魅力を感じてしまうタチなんだと思います。往年の名作「霊幻道士」シリーズでは、ダイナマイトを巻き付けて「親方ー!」と叫んだスイカ頭よりも、「キョンシー化したスイカ頭」が好きでした。だから「小学○年生」で、付録に「キョンシーの額に貼る札のレプリカ」がついていたときは、狂喜乱舞しました。

好きになった女の子も、今思えば、単に「キレイ」とか「カワイイ」というのは、昔から、遠い目で見てしまい、どちらかというと「ボーイッシュ」なイメージの子で、どこか「独創的な発想」をする子が好きでした。

芸能人で言うと、今は結婚されていますが「トリビアの泉」で「うそつき」シリーズを担当されていた「緒川たまき」さんとか、「日曜美術館」で「仏像愛」を語っていらっしゃった「はな」さんとか、どことなく普通とは違う道を歩いているお姿が、たいそう「さまになっている」女性が、私にとっては、殊の外、キラキラと宝石のように輝いて見えるのです。

いま、私がフォローしている「夏目響」さんも、AV女優でいらっしゃいますが、とても魅力的な方です。

AV女優になろうとされる方々は、様々な覚悟や、理由があると思うのですけど、夏目響さんは、なんだか「傷つくために、ここに来た」というような部分のある方で、それを、誰かとても素晴らしい方に出会って「誇りを持って生きて良い」と生まれ変わらせてくださったように見えるのです。

もちろん、これは私の勝手な憶測に過ぎませんが、名前のないバンド「Goo Goo Dolls」のキャッチコピーのように「名前はまだない」としてスタートし、「夏目響」という名前を得られたことは、私にとって、名のないサナギから、一匹の蝶になって羽ばたかれたような喜びが、夏目さんの中に湧き起こったのではないかと、勝手に想像するのです。

最近はコンプライアンスの関係で「もっこり」は禁止用語になってしまったのかもしれませんが、「シティーハンター」の「冴羽涼」も、「グラスハート」では「名前がない」設定でしたね。槇村香に名前を選んでもらって、自分の名前を付けてもらった冴羽は、とてもハッピーでした。私は、夏目さんにも、同じようなハッピーがあったことと信じています。

そうそう。藤子不二雄さんも「ドラえもん」より、スッポンポンの姿がよく登場してくる「エスパー魔美」のほうが、本質だと思うのです。

私は、自分自身が「外道」なことをすることは出来ません。どちらかといえば、ルールを守ることを頑張る人間です。だからこそ、なにか自分の中に、ひとつだけでも、ルールから外れた世界を愛する気持ちを、持ち続けたいなと思うのです。ひとつお断りしておきますが、夏目響さんが「ルールから外れている」ということを伝えたい文章ではないのですよ。念のため。

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