運命ってきっとこういうこと。(「最強のふたり」の感想)
にーはお。
ゆ。だよ。
今更だけど、週末に「最強のふたり」を見たからその感想を書いてみる。
ネタバレ含むので、ネタバレ嫌な人は見ないでね!
この映画は、事故に遭って首から下を麻痺してしまったお金持ちのおじさんフィリップと、
ひょんな事からフィリップの住み込み介助をすることになった前科アリの黒人青年ドリスのお話し。
あらすじは省くけど、
この身分も育ってきた環境もまるで違う破茶滅茶なふたり。
もちろん最初はまるで上手くいかない。
でも、自分とはまるで違う、奇想天外な言動を繰り広げるドリスに戸惑いながらも、彼の魅力や人間性に吸い込まれていくフィリップ。
そしてドリスも最初は嫌々ながもしっかりと介助の仕事を覚えていき、大家族のお兄ちゃんならではの面倒見の良さも発揮していく。
ここで大事なのは、ドリスはただのアホじゃないということ。
最初は自分と違う習慣や価値観に驚き、トンチンカンなことを言っていたが、
そのうち完全にフィリップのツボを押さえて、わざと言ってるような場面もあり、
ドリスは確実に学んで、うまーく運用していける人で、ドリスって本当に愛され力のある人だなぁと思う。
それがあの転職の面接のシーンにも生かされている。
彼は絵画の価値を疑問視しながらも知識としてしっかりと吸収し、
その吸収した知識をスピード感をもって運用できている。
なんでできる男なんだろう!!
また、ドリスは発言に嫌味がない。
もちろんブラックジョーク的な部分もあるし、「え、障害者にこんなん言う人いる!?」
っていう発言も多いけど、
フィリップははじめ驚きつつも全然嫌に思っている感じではない。
フィリップはおそらく過剰に障害者として接してこないドリスを良く評価していたと思うし、
ドリスも良い塩梅を見極めることができる人だったんだろう。
……いや、おそらく周りの人のことをしっかり見て考えているからこそ、
自然と嫌味のない受け答えができる人なんだろうな。
それってとてもすごい才能だなと思った。
フィリップもフィリップで、
最初は頭の堅いお金持ちなのかと思いきや、
とてもユーモラスでキュートな人物だ。
ドリスに誘われてタバコを吸ったり、
発作が起きたら外に出て散歩したり、
まあ普通に考えて身体には良くないが、決して拒絶しない。
価値観の違うドリスを受け入れ、一緒の目線で楽しんでいく。
ドリスのことを決して見下さず、彼の言動の大半をいいねいいねって笑いながら許容する非常に心の広い人だ。
もしかしたら元の生活が窮屈で、それをぶち壊したかっただけなのかもしれない。
まぁとにかく、この二人は本当にいいパートナー同士になる。
フィリップは障害を持たなければドリスに出会えなかったし、
ドリスは前科がなかったらフィリップに出会えなかっただろう。
本当にこの出会いは運命としか言いようがない。
人それぞれこの世界のどこかにピッタリ合う人がいて、
どこかで運命ってきっと交じり合うようにできているんだろうなと思う。
でも、それって例えば毎朝朝食はご飯だけど今日は珍しくトーストを食べたとか、そんな些細なことが変わっただけでも変わってしまう気もする。
フランス語も向こうの文化も分からないから、深いところまでちゃんと見切れたのかと言ったらそうではない気がするけど、
重いテーマかと思いきやとてもポップで笑いながら見られる映画だった。
私はとても好きでした!
ちなみに今回の写真は、私の中の「最強のふたり」。
……私と妹。
性格もやることなすこと全て真逆な私たちだし、
絶対に同級生だったらお互い仲良くなれないタイプだけど、
なんだかんだ妹がこいつで良かったなって思うよ笑
ざいじえん。
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