見出し画像

CVCの手引き書

前回のNoteで予告させていただいた「CVCの手引き書」ですが、以下の経産省のURLにまだ全容が掲載されているので、是非ご参照いただきたい。https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/venture/tebiki3.pdf

私はこの手引書を作成した委員の一人として、経産省よりは、世の中に知識や考え方を普及させるために、この資料を自由に活用させていただくことを了解していただいているので、今後数回に分けて現在でも参考になるポイントを順次紹介していきたいと思っています。

手引書では、CVC運営上の課題解決のポイントを以下の7つの視点からまとめています。
①経営との握り
②目的に応じた投資方針の設定
③迅速な意思決定構造の設計
④事業部門の巻き込み
⑤人材・スキル強化
⑥ソーシング強化
⑦協業の推進

今後のNoteで上記の7つのポイントを一つずつ順番に説明していきたいと思いますが、今回はその前に、皆さんとのコミュニケーションをとるために一番大切な、用語の定義をしておきたいと思います。

これは「実践CVC」という書籍で、私が執筆した第7章でも紹介しています。

https://amzn.to/4coPsCD

すなわち、所謂狭義のCVCである事業会社のファンドによる出資に加えて、このNoteで取り上げたいCVCはより広義の意味で、事業会社が行う広範な出資活動を含めるという意味で、事業会社の本体勘定からの直接投資、事業会社から独立系VC経由の間接投資であるLP出資も含めて、課題や対応を検討するということです。

また、上記の投資を伴う事業会社とスタートアップとの協業以外にも、必ずしも投資を伴わない、各種のインキュベーションプログラムや、アクセラレータープログラム、業務提携や技術提携については、上記のCVCプログラムとは別個行われたり、または組み合わせて併用される場合がありますので、今後必要に応じてポイントとなる考え方を述べていきたいと思います。

では次回は、第一の検討ポイントである「経営との握り」について述べたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?