仕事と幸福度:英国の10年間のデータが教えること
英国の国立機関である「What Works Center」がイギリスの10年間の主観的な幸福度(wellbeing)データを職種(occupation)ごとに分析してくれました。
英語だと結構難しいので、簡単にまとめてみました。
ぜひ、職業と幸福度に関心がある方は読んでみてください!
はじめに
仕事というのは私たちの人生において避けては通れない要素ですよね。
その選択一つで人生が大きく変わることも少なくありません。
幸福度という観点から仕事を考えた場合、何が重要なのでしょうか?
この問いに答える手がかりとして、英国の10年にわたる主観的幸福度に関するデータを見つけました。
このブログではその分析結果を基に、幸福な仕事とは何かを考察します。
おさらい:主観的幸福度とは?
主観的幸福度は、個々の人が自分の人生に対してどれだけ満足しているか、または幸福、不安、有意義と感じているかを測定する指標です。
これには多くの要素が影響を与え、家庭環境や教育、そして仕事などが関連しています。
英国のONS(国立統計局)の役割
英国の国立統計局(ONS)は、この主観的幸福度を測定するために「人生の満足度」「幸福」「不安」「有意義さ」といった4つの主要な指標を設定しています。
これらの指標は、政府政策や社会福祉プログラムの評価にも用いられることが多いです。
以下の4つの指標を深掘りしてみましょう。
人生の満足度
この指標は、人が自分の人生全体にどれだけ満足しているかを測るものです。これには、仕事、家庭、友情、健康など、生活のあらゆる側面が影響を与えます。ONSのデータによれば、人生の満足度が高い職種には医療関連の仕事や教育、公共サービスが挙げられます。これは、社会貢献度が高いと感じられる仕事が、人生全体に対する満足度に良い影響を与えるとされています。
幸福
幸福度は、一般的に心地よい感情や喜びを感じる度合いを指します。クリエイティブな仕事や、人々と直接関わるサービス業では、個々のスキルや才能を活かすことができるため、幸福度が高いとされています。
不安
不安度は、心的ストレスや心配事がどれだけ多いかを反映しています。リモートワークが可能な仕事や、勤務時間がフレキシブルな職種は、この不安度が低いと評価されています。これは、自分のプライベートタイムを有効に管理できるため、心的ストレスが少なくなるからです。
有意義さ
有意義さとは、自分が行っている活動が何らかの大きな目的や価値につながっていると感じる度合いです。例えば、医療や教育のような他人を助ける仕事は、高い有意義さを感じる職種とされています。
改めて:このブログの目的
このブログでは、ONSが提供する10年間の主観的幸福度データを基に、職種ごとの幸福度を分析します。そして、どの職種が高い幸福度をもたらすのか、またその理由は何かを探求していきます。
データ分析の結果
先にグラフを用意したので、結果から先に共有します。
人生の満足度が高い職種
データによれば、医療関連の仕事や教育、公共サービスが人生の満足度が高い職種とされています。
これは、これらの職種が社会貢献度が高いと感じられるため、仕事に対する満足度が高くなると考えられます。
たしかに、社会貢献は人間の満足度に大きなインパクトを与えますね。
幸福度が高い職種
クリエイティブな仕事や人々と直接関わるサービス業が幸福度が高いとされています。
これは、自分自身のスキルや才能を活かすことができ、また直接他人に影響を与えることが多いからです。
不安度が低い職種
リモートワーク可能な仕事や、フレキシブルな勤務形態が許される仕事は不安度が低いとされています。
これは、自分のライフスタイルに合わせて仕事ができるため、心的なストレスが少ないとされています。
なぜこれが重要なのか?
幸福度と生産性
幸福度が高いと、その結果として生産性も向上することが多くの研究で示されています。
これは経済的な利益をもたらすだけでなく、メンタルヘルスにも良い影響を与え、全体としての生活の質を高めます。
キャリア選択の指標
このようなデータは、新しい仕事を探している人、またはキャリアを変えようと考えている人にとって非常に価値のある情報です。
自分が何を重視するのか、どの職種が自分に合っているのかを考える上での重要な手がかりとなります。
社会全体の幸福
社会全体で幸福度を高めるには、どのような仕事が人々にとって幸福をもたらすかを理解することが第一歩です。
このようなデータは、社会制度や教育プログラムの設計にも役立つ可能性があります。
そんな感じでまとめてみました!
仕事と幸福度には密接な関係がありますが、その関係性は一概に説明することはできません。
人それぞれ価値観や生活環境が違うため、一つの答えがすべての人に当てはまるわけではありません。
しかし、英国の10年にわたるデータによれば、特定の職種は確かに高い幸福度を示しています。この情報を参考に、自分自身のキャリアプランを考える際の指標にしていただければと思います。