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教室の中の多様性


最近よく「多様性」という言葉を耳にします。


「多様性」という言葉を聞くとなんだか令和感がありますが、記憶の限り思い返してみると意外と身近に多様性がありました。

高校時代に遡ること15年程前... (そんなに!?🙀)

筆者が高校生の当時2000年代前半はガングロギャルの時代は終わり、肌白めなお姉さん系ギャルの時代。ルーズソックスではなく、紺や黒のハイソックスが流行中。

とにかくクラスメイトたちが個性的だった。

みんなそれぞれ好きな制服の着こなし、髪型、メイクなどによって個性を発揮していた。

そして、意外とみんな仲良しだった。

好みの違いなど全く意に介さず、普通の学校生活を送っていたことを思い出すと微笑ましい。

金髪ロングヘアにがっつりメイクのギャルと厚底ローファーにニーハイソックス、ガーターベルトをつけたロリータが「どこのマスカラがいい」とか「これはどこで買った」とか楽しそうにおしゃべりしていたり。

休み時間も授業中も運動部の爽やかスポーツ系男子は筋トレをしていたり。

ポロシャツをしっかりと入れたズボンをハイウエストでびしっと止め、ウエストポーチをつけているオタク系ムードメーカーがスポーツ系男子の筋トレを真似て悲鳴を上げていたり。

耳に500円玉ほどの穴のピアスをした不良系男子がオタク系男子の推しキャラの説明に熱心に耳を傾けていたり。

バレンタインには、オタク系ムードメーカーがかわいいギャルから義理チョコを受け取るリアクションが可愛かったり。

オタク系ムードメーカーからのホワイトデーのお返しが"おでん缶"だったことが「センスがいい」とクラス中で話題になったり。

話は逸れるが、おでん缶をご存知だろうか?
今もあるのかはわからないが、当時のオタク系男子によると秋葉原にはおでん缶の自動販売機があるという。

球技大会や運動会はスポーツ系男女を中心に一丸となって戦い、文化祭はみんなで楽しめるお化け屋敷をしたりした。

イベント後の打ち上げはカラオケ。
軽音部が歌うヴィジュアル系ソングからオタク系の歌うアニソンまで。
互いが歌う曲を知らないこともしばしば。


同じ日本の東京の高校生でありながら、互いに知らないことが多く新鮮だった。

毎日がおもしろくて、ひたすら笑って過ごした高校時代。

振り返ると、高校生という多感な時期に勉強以上に大切なことを自然と学んでいたと思う。

これもまた、校則がゆるめだったからできたことかもしれない。

違いに優劣なんかない。
互いの違いをありのまま受け入れて尊重することは普通のことである。

「教室」という狭い世界から多様性の輪が広がっていく可能性を感じる。





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