2024.10.06「新しい国へ-美しい国へ 完全版」安倍晋三
皆さん、こんにちは。
日本の現在の政治の状況をみていると絶望を感じてしまいますね。自民党総裁戦で、明らかに保守派として最も票を集めた高市早苗さんは、決選投票で石破の巻き返しというか、あからさまな高市外しにあい、残念ながら極左リベラルの石破が首相となってしまいました。
これから、岸田政権以上の増税や売国政策が予想されます。思えば、2022年7月8日の安倍元首相の暗殺以降、岸田の売国政策(増税、ウクライナ支援、不法移民受け入れ政策、LGBT法など)の酷さに磨きがかかっていました。
安倍さんとて、日米合同委員会、読売、財務省、国税庁、東京特捜部などを握られ、アメリカの実質的支配下にある日本で理想的な政治はできたとは言えません。(以下ブログ参照)
実際に安倍政権下で消費税増税は2回(5%から8%、8%から10%)行われています。しかし、それでも安倍さん亡き後の岸田政権による売国路線まっしぐらな様子を見ていると、アメリカの地雷を踏まないようなギリギリのラインで安倍元首相は国益を考えて動いてくれていたんだなということが良く分かります。
さて、前置きが長くなりましたが、今回はそんな安倍元首相が書いた「新しい国へ-美しい国へ 完全版」についてご紹介したいと思います。この本は2007年の第一次安倍内閣が始まる前に彼が著した「美しい国へ」に2012年12月から始まる第二次安倍内閣の前に追記を加え、「新しい国へ」という形で改定しているものです。ここには、安倍さんの歴史観、国家間、政治によって目指していたことが明確に描かれています。
なんといっても、日本の保守として、日本の歴史を愛し、誇りを持っていたこと、そして戦後の東京裁判史観で自信や誇りを失っている日本国民にもう一度、誇りを取り戻し、戦後レジームからの脱却を狙っていたということが良く伝わってきました。
まず、第一章には彼の祖父である岸信介が実行した日米安保条約改正のことが書かれています。岸信介というと戦後、A級戦犯として抑留されていましたが、不起訴となりCIAエージェントとして活動したというのは紛れもない事実です。しかし、安倍さんの著書を読むと、岸信介は占領国である米国との交渉でなんとか生き残り、その命をアメリカを欺きながら日本の国益になることに捧げたのではないかと思いました。
彼は、1951年にサンフランシスコ講和条約と共に結ばれた片務的な日米安保条約を少しでも対等に近い条約にして、日本の独立国家としての要件を満たそうとしたのです。元々の日米安保条約にはアメリカが日本を守るというはっきりした防衛義務もなければ、アメリカが日本に内乱が起きたとき出動できるようになっている(内政干渉)、非常に片務的なものでした。これを改正したのは並みならぬ努力の賜物というほかないでしょう。
実際、当時は日米連携強化を警戒したソ連の工作員に動員された安保反対の学生運動や市民団体のデモによって国会が取り囲まれてしまうなどの事態が発生しており、岸はまさに命がけの活動だったのでしょう。
また、安倍さんは、自民党の結成からこれまでを振り返ってその感想をこのように述べています。自民党の第一の目標であった「戦争で疲弊した経済力を回復させること」は、高度経済成長によって見事に達成された。しかし、第二の目標であった「日本が本当の意味で独立を取り戻すこと」は後回しにされ、その結果、損得が価値判断の重要な基準になり、損得を超える価値、たとえば家族の絆や生まれ育った地域への愛着、国に対する想いが軽視されるようになってしまった。
自らが帰属する国が紡いできた歴史や伝統、文化に誇りを持ちたいと思うのは何も日本人だけではなく人類共通の自然な感情だと思います。この国に生まれ育ったのだから、私たちはこの国に自信をもって生きていきたいと思うわけです。
安倍さんは、そのためには先輩たちが真剣に生きてきた時代に思いを馳せて、その時代に生きた国民の視点で虚心に歴史を見つめなおすことが大切だと述べておられます。ここまで国を思う気持ちをもった政治家が今の日本にいるでしょうか。高市さんは安倍さんの遺志を継ぐ方なので、期待してますが、それ以外の腐りきった自民党、腐りきった政治家たちには吐き気が出ます。
今こそ、私たちは立ち上がり、先人が守ってくれたこの日本という国を、伝統を、文化を守っていかなければならないと思います。
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