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足を運ぶ「価値」を横浜F・マリノスと。DRAFTが仕掛ける「THANKS CEREMONY」は、みんなでつくり上げる1日に――。

2021年7月からトップパートナーを務めるDRAFT。開幕前には「Design Our LINE」や「ATTACK & ATTACK」といった応援プロジェクトを立ち上げ、横浜F・マリノスを盛り上げてきた。そんな同社と手を携えているものが、もう一つある。それがシーズンの最後を彩る「THANKS CEREMONY」。日産スタジアムを一瞬で幻想的な世界に変え、ファン・サポーターとともに感謝を伝え合う空間につくり上げる。その時間は、シーズンの終わりを告げるのに欠かせないものとなった。デザイン会社として、数々の空間デザインや街づくりを行ってきた同社だからこそ、横浜F・マリノスとつくり上げていけるもの。つくり上げていきたいもの。そこに、同社が掲げる「足を運ぶことの価値」が見え隠れした。



創造的な活動を共に

始まりは2022年。ホーム最終節を迎えた10月29日、土曜日。15時00分キックオフのゲームだった。陽が落ちた試合後。一瞬の暗転の後、ペンライトの光が揺れる。レーザー光線と炎に包まれた日産スタジアムは、リーグ優勝に大手をかけた横浜F・マリノスの戦いそのままに、熱を帯びたサッカーの試合後で、それでもどこか、何かが始まるようなワクワクとした期待感にあふれた空間だった。


2023年ホーム最終戦の「THANKS CEREMONY」
※画像をクリックすると横浜F・マリノス公式Xが開きます

翌2023年は、11月24日、金曜日。19時3分キックオフのナイトゲームだった。トリコロールに彩られたピッチ中央で、クラブエンブレムや港町・横浜を象徴する錨とカモメが浮かび上がる。1年間、選手たちが戦場として戦ってきた場所に背番号と名前が表れ、シーズンの終わりを、ゆっくりと噛みしめるようだった。

F・マリノスのホーム最終戦。2022年から恒例となった「THANKS CEREMONY」を演出しているのは、2021年7月からトップパートナーを務めるDRAFTだ。DRAFTは、主に建築設計、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、ブランディングなどデザインを軸としながら、さまざまな分野で横断的に活動しているデザイン会社。

DRAFTデザイナーであり代表の山下泰樹氏はリリース発表時、「美しいデザインがセンスだけでなく戦略の裏付けを必要とするように、横浜F・マリノスのサッカーはクリエイティブで美しいサッカーであり、そこが人々を惹きつける魅力だと感じています。今後パートナーとして創造的な活動を共に推進できることを楽しみにしています」と話していた。

同時に、ホームタウンである横浜ともつながりが深く、横浜・臨港パークプロジェクトではエリアの中核となる木造建築物「横浜ティンバーワーフ(YOKOHAMA TIMBER WHARF)」のデザインのほか、羽沢横浜国大駅に誕生する寺田倉庫初の複合商業施設「HAZAAR」などにも関わり、街づくりや空間デザインを行っている。

「横浜F・マリノスのホームタウンの一つである横浜は、日本で最初に開港された国際港を有する街として、古くから海外文化に影響を受け、歴史的な街並みや独自のカルチャーを育んできた都市です。最近では『創造都市(クリエイティブシティ)』構想など、文化芸術とまちづくりを一体化した計画にも取り組まれており、アート・デザイン・スポーツなど多様な文化に理解のある稀有な都市でもあります。地域全体で創造性を大切にし、文化を育成し続けている横浜市を広く応援したいという気持ちが湧いてきました」(トップパートナー契約締結のリリースより)と山下氏は、横浜という地への思いも明かしていた。


多くの人に喜びをもたらすデザインの実現をF・マリノスと

そうした思いを持つ中で、2022、2023年にはシーズン開幕とともにF・マリノスの活躍を願って、「Design Our LINE」by DRAFT プロジェクトを始動。リーグ開幕に先駆け、期間限定で選手たちを起用したビジュアルポスターがJR横浜駅をジャックした。

「そのラインが感動をデザインする。」とコピーをつけて。

DRAFTのWEBサイトを覗けば、「Penで、Ballで今日描けたラインは、ただ一度のもの。アイディアが生まれ、描かれ、消えていく。しかし、その美しさは残る。記憶に、未来に。Design Our LINE」と込めた思いが記されている。

「一本のラインからあたらしい空間が、街の風景が生まれていく」過程をつくり出すDRAFTと「アグレッシブなF・マリノスの選手たちとボールの軌跡(ライン)が勝利と感動を生み出す」F・マリノス。“ライン”という言葉を用いて、両者をつなぎ、礎としてきた。

2024年は、さらなるF・マリノスの活躍を願って「ATTACK & ATTACK」プロジェクトを開始。リーグ開幕を盛り上げるために、期間限定で東急東横線の1編成をまるごとF・マリノスのビジュアルでジャックしたほか、JR横浜タワーのアトリウム2Fに大型バナーを掲示。多くの人々の目に、F・マリノスが触れる機会をつくり上げた。

そして、もう一つ。DRAFTがF・マリノスと手を携えてきたのが、ホーム最終戦で行われる「THANKS CEREMONY」だ。

2022シーズンからDRAFTとの取り組みが始まるが、それまでの「THANKS CEREMONY」は、シーズンを振り返るVTRを放映し、監督・選手があいさつするなどシンプルなもの。Jリーグなどではよく見られる当たり前の光景だった。少し大げさに言えば、サッカーの常識のようなもの。そこに、「新しい常識をつくる。デザインの力で」と掲げるDRAFTの山下泰樹氏が、デザインの力を加えることとなった。

試合後のスタジアムを、丸ごとデザインする。横浜市が所有する日産スタジアムは、制約も多く、限られた中での演出となる。加えて、試合後は陽が落ちている時間帯も多い。そこでDRAFTが見せたのは、光と炎を使った演出だった。

サッカースタジアムなのに、そうではない雰囲気に、ソワソワとした期待が高まっていく。華やかで美しく、それでいて、かっこいい。セレモニーが進むに連れて、次は何が起こるのだろうと思いを抱く時間は、サッカーの試合によく似ているものだ。

「オフィスの外でも簡単に情報共有ができ、店舗に行かなくても欲しい物が手に入るこの時代に、あえて足を運ぶことの「価値」とはなんだろうか?日々、デザインをする上で、人が集まる意味を求め、便利さ以上の価値を生み出すことに挑戦している。
人が集まり、時間を共有し、その場所でしか得られない体験をすること。(中略)空間づくりを通じて未来の「当たり前」を生み出していきたいと考えている。空間に潜む可能性を探求し、デザインの先にある人々の行動に働きかけ、多くの人に喜びをもたらすデザインを実現することが私たちの使命だと考えている」(DRAFT WEBサイトより抜粋)

DRAFTがF・マリノスとタッグを組み、サッカー界で仕掛けていくのは、多くの人に喜びをもたらすデザインの実現。2022年は「supported by DRAFT」と銘打った「THANKS CEREMONY」が、2023年からは「Created by DRAFT」と変わった。小さな変化に込められているのは、おそらくサポートを超えた、日産スタジアムに集うみんなとつくり上げる空間への思い。そしてそこに、DRAFTの山下泰樹氏が求め続ける足を運ぶことの「価値」が生まれ、刻まれていく。

さて、2024年。ホーム最終戦は12月8日、日曜日だ。奇しくも、キックオフは14時(予定)。陽が暮れきっていない明るいスタジアムで実施される「2024 THANKS CEREMONY Created by DRAFT」は、どのように彩られるのだろう。

F・マリノスもファン・サポーターも、DRAFTも「2024 THANKS CEREMONY Created by DRAFT」をつくり上げる、かけがえのない一員。誰が欠けても、きっと成立はしない。だからこそ――。シーズンを締めくくる、ありがとうの1日=「THANKS CEREMONY」を、ともに。

(了)



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