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私は何者なのか?に悩む人達へ

私は何者なのか。

そう考え、そして悩んでいる人が結構な数いるということを最近改めて認識した。ハーフとかクオーターという属性の方に共通した悩みで、あるいは育った環境とか周辺要素によってその傾向の濃淡があることは、ある程度想像がつく。

フォレスターという資格/職業がある。「森林管理の専門家」という解釈が一般的で、でもこれはあまり正確ではない。なぜならば現代の森林管理はコミュニケーションが半分と言われるくらい幅広い知識と技術と応用力と対人スキルが求められるからだ。

近自然学ではフォレスターを万能家(ユニバーサリスト)であると表現し、専門家(スペシャリスト)とは区別する。専門家が集まってもうまくいかないときは、このユニバーサリストという役割分担に注目してみると良いかもしれない。

こういう事を言うと「専門家が不要だというのか!」とお叱りを受ける。いやそうじゃなくて(そういうとこやで)…と。

山仕事の個々のパーツを見ていけば、それぞれの分野で達人はいるけれど、担当区の山のことであれば何でも知っているという人はそうそういない。それがフォレスター。

しかしフォレスターは、多くの場合これは誰にも負けないという目に見えるスペシャリティが無いゆえに、一人前のフォレスターへのキャリアパスの中で「私は何者なのか」という壁に向き合わなければならないことがある。

これに対する答えは「その地域の山のスペシャリストがフォレスター」なのだけれど、とてもわかりにくいので、それで割り切れる人もなかなかいないのが現実。なぜかというと、万能家というのは周りの誰かと比べて優れている!という評価がとても困難なものだからだ。

私は何者なのか、に悩む方に対して、今のところ贈ることができるのは、この言葉しか自分にはない。

他者との比較は幸せを盗む泥棒だ

セオドア・ルーズベルト

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