なんでも知っている人…?
フォレスターとは「担当区の森のことなら他の誰よりも知っている人」のことだけれど、「森のことならなんでも知っている人」ではない。
自分はここの森のことはよく知らないが…とは、日本に来たときのロルフ(スイスのフォレスター)の口癖。
だから「他人は貴方に考えるヒントを与えてくれる。しかし答えを他人に求めるな。この森のことは貴方が最もよく知っているはずだ。」と彼は言う。
受け取る側がこの基本的なスタンスを最初に取り違えてしまうと、結構大変。コーディネーターとして気をつけてはいるつもりでも、行き届かないことがある。
最悪の場合 "◯◯先生がそう言ったので" という現場ができてしまうことがあるので、実はどうでもよいことではない。近自然◯◯というのは、日本に入ってきてそうやって作り変えられてきた歴史がある。
いわゆる「工法のひとり歩き」だ。
本質を見抜き、自分の血肉にするためにはどういうアプローチが必要なのか。理論から入るのか、パーツから入るのか。
10年以上やってきて、まだ答えは出ていない。