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いろんな人の話を聞こう
今年度の北海道池田町での研修が無事修了。関わっていただいた全ての皆様に感謝申し上げます。
同じ顔触れに継続的にお話させてもらえる機会がある場合、言い続けていることがあります。それは「私の話だけではなくて、いろんな人の話を聞いて下さいね」ということ。
一つのテーマにおいて一人の人の話をずっと聞くということは一長一短。1本の軸のようなものを感じ取ってもらえれば、それは良い面にもなりえますが、一人の人の視野や能力にはどうしても限界があるので、聞く人をその中に閉じ込めてしまうリスクが伴います。
それは、魑魅魍魎(自然も人も…)を扱う森林管理においてネガティブな要素になりかねません。池田町では5年もそれが続いてしまいました。ただ人にアンテナを張ることを求めるのではなく、自分も動かないと、工夫をしないとと思いました。
2月に町が企画したシンポジウムでは、岐阜県の中村さんと名古屋大学の長谷川先生に登壇いただき、その考えがより明確になりました。
そこで今年度は岐阜の横井先生にお願いして、6月に造林学講義・演習を開催したのですが、日々現場で感じていることの整理と言語化、新たなものの見方などなど…参加者にとっても私自身にとっても大きな刺激になりました。
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今週はまた町のみなさんと私で既施業地の評価と選木演習、そして先の話の議論。一段と参加者の視野が広がり、柔軟性が高まっていたところを見れば、6月の研修がいかに効果的だったのかを思います。
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難しいのは、話を聞くのが誰でも良いわけではないこと。同じポーラスターを見ている人同士を探して繋げる。コーディネートというのはそういう仕事なのだろうなと、ふと考えたりしました。
今回も気持ちの良い森と気持ちの良い人たちに囲まれて、気持ちの良い時間を過ごさせていただきました。
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