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≪10/12-18開催!ヨコハマ・フットボール映画祭2024≫上映作品の見どころを一挙紹介!<後編>
世界中から選りすぐったサッカー映画を紹介する「ヨコハマ・フットボール映画祭2024」。今回も見逃せない良作が出揃いました。
みなさん、こんにちは。
ヨコハマ・フットボール映画祭note公式マガジン第96回は、前回に引き続き、ヨコハマ・フットボール映画祭2024の上映作品をご紹介します!プログラミング担当の佐藤鉄舟さんと加藤麟太郎さんに、各作品と上映後のトークの見どころをお聞きしました。
10/12(土)7600円→5500円、10/12(日)4900円→4000円
お得なシネマパス販売中!
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ホームレスのワールドカップ『ビューティフル・ゲーム』
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ホームレス・ワールドカップに出場するためにローマへ乗り込んだイングランド代表。過去を乗り越え、仲間と力を合わせた先で、勝利は掴めるのか?本作を見て、クスッと笑って、優しい気持ちになりませんか?
上映後は、ホームレス・ワールドカップ日本代表のGKコーチ竹内佑一さんより、大会のリアルを語っていただきます!
2時間5分 イギリス 2024年 英語 / 日本語字幕
監督:テア・シャーロック
出演:ビル・ナイ、マイケル・ウォード、スーザン・ウォーコマ
©️Netflix
ーー上映を決めた経緯についてお聞かせください。
加藤 『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ハリー・ポッター』などに出演しているビル・ナイが主演を務めていて、Netflixでの配信前から気になっていた作品でした。
主人公はもちろん、それ以外のキャラクターも個性が豊かでとても愛おしく、観終わった時にはほっこりした気持ちになりました。みなさんも観たらきっと好きになると思います。
佐藤 劇映画として素晴らしいという点でも上映の決め手になりましたが、テーマがホームレス・ワールドカップというのも映画祭としてぜひ上映したいと思ったポイントです。実は韓国・ソウルで9月21日~28日に開催されるホームレス・ワールドカップ2024に、13年ぶりに日本代表が参加するんです。映画祭を通じて、そういう活動やサッカーがあることが知られるきっかけになればと思っています。
今回は事前予約が必要ではありますが、無料上映になりますので是非多くの方に足を運んでいただきたいですね。
ーートークの見どころについてもお聞かせください。
佐藤 ホームレスワールドカップの日本代表を派遣しているNPO法人ダイバーシティサッカー協会の理事、ワールドカップへの日本代表チーム派遣のプロジェクトマネージャー、GKコーチをされている竹内祐一さんにご登壇いただきます。参加を終えたばかりのワールドカップを中心に、竹内さんたちの活動について、たっぷりお話いただきます。映画を観たあとに、実際の現場のお話が聞ける貴重な機会なのでぜひ楽しみにしてください!
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10/13(日) 10:10- かなっくホール
ゲスト:竹内 佑一(ホームレスワールドカップ日本代表GKコーチ/NPO法人ダイバーシティサッカー協会)
オーディオコメンタリーで楽しむ ナショナル・シアター・ライブ『ディア・イングランド』
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サウスゲイト監督就任後のイングランド代表を舞台化!
「今こそ変わる時だ」過去長い間W杯やEUROで痛い敗戦を繰り返してきた「Three Lions」を変えるべく、サウスゲイトがチーム改革を実行する。
ロシアW杯、EURO2020、カタールW杯の舞台裏で彼は何を変えたのか?
倉敷保雄&ベン・メイブリーによる解説もお楽しみに!
3時間4分(休憩あり) イギリス 2023年 英語 / 日本語字幕 National Theater Live "Dear England"
演出:ジェームズ・グレアム
出演:ジョセフ・ファインズ、ウィル・クローズ、アダム・ヒューギル、ダラー・ハンド、ジーナ・マッキー、エベネゼウ・ギャウ
字幕翻訳:柏木しょうこ
©️Marc Brenner
ーー劇場公開でも話題になった作品ですね。作品自体の見どころについてもお聞かせください。
佐藤 PKで勝てないイングランドで監督に就任したガレス・サウスゲイトがチーム改革をしていく物語です。実は彼自身が1996年のユーロの準決勝でPKに失敗し、チームが敗退するという苦い過去を背負っているんですよね。そのサウスゲート監督がメンタルコーチの力も借りて、イングランドのPK恐怖症を克服していく様子は物語としても面白いですし、国際大会のPK戦ではなかなか良い結果を残せてない日本のサッカーファンとしても学ぶことが多いと思います。
物語としての良さも、もちろんあるのですが、演劇の舞台の映像化作品というのも本作のポイントです。この「ナショナル・シアター・ライブ」というのはイギリスの国立劇場ロイヤル・ナショナル・シアターが世界中の話題作を映像化して上映している企画なんです。
この話を日本に置き換えると、2010年の南アフリカワールドカップ、ベスト16のパラグアイ戦で最後にPKを外してしまった駒野友一選手が、その20年後に日本代表の監督になってチームでPKの改善に取り組み、それを克服していく様子を物語化しているようなイメージでしょうか。
まず事実としてこういう大きな物語があることが稀だと思いますが、それを演劇にしてしまう点に文化の厚みを感じてしまいます。フットボール文化も演劇文化も根付いているイングランドならではの凄さではないでしょうか。
あと最後の見どころとしては、サウスゲイトが本人そっくりです(笑)とにかくイングランドやPKについて興味がある人には見てもらいたい一作です。
ーーオーディオコメンタリー上映というのはどういうものになるのでしょうか?
佐藤 すでに劇場公開が終わってしまった作品を、映画祭でただ上映してもおもしろくないので、ここでしかできない体験をしてもらいたいという思いから、オーディオコメンタリー上映に挑戦することにしました。
加藤 オーディオコメンタリーを担当いただく倉敷保雄さんは、劇場公開時にトークで登壇されていて、「150%楽しむつもりならおせっかいに横で解説したくなるもどかしさがありました」というようなことをファンコミュニティに書き込まれてたんです。
オーディオコメンタリーのアイデアをそこからいただいて、倉敷さんにご相談して引き受けていただけることになりました。さらに、プレミアリーグで解説をされているベン・メイブリーさんとの共演という夢のような企画が実現することになりました。
佐藤 イヤホンで副音声として聞くのではなく、会場内のスピーカーから主音声と同時に流す予定です。
かなりチャレンジングになると思いますが、倉敷さんとベン・メイブリーさんが試合の実況をしているように映画を実況するようなイメージです。具体的な部分は、お客さんに楽しんでいただけるように現在試行錯誤しているところなので是非お楽しみに!
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10/13(日) 13:10- かなっくホール YFFF限定オーディオコメンタリー上映
オーディオコメンタリー:倉敷保雄(フリーアナウンサー) ベン・メイブリー(コメンテーター)
10/16(水) 19:30- シネマ・ジャック&ベティにて追っかけ上映
マラドーナに影響を受けた人々を追う『アフター・ディエゴ』
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マラドーナが社会に与えたエネルギーとは?サッカー関係者のみならず、一般市民へのインタビューを通じて巡る「マラドーナの記憶をたどる旅」。感動で力強いラストは必見です!
ゲストトークでは、晩年のマラドーナに会いに行ったお笑い芸人ディエゴ・加藤・マラドーナさんが爆笑思い出ストーリーをお届け!
49分 スイス 2022年 スペイン語 / 日本語字幕 ”After Diego”
監督:Philippe Estiot
出演:ウーゴ・マラドーナ、ホルヘ・ブルチャガ
©FIFA
ーーマラドーナのドキュメンタリーには過去にも上映していますが、本作の見どころをお聞かせください。
佐藤 これまでに『マラドーナ』と『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』とドキュメンタリーを2作品上映していますが、どちらもマラドーナという人物を追っている作品でした。
加藤 本作はマラドーナに影響を受けた人というのを追ってるという切り口が斬新な作品になっています。マラドーナの素晴らしさを宗教にする人もいれば、絵画や彫刻などのアートにする人、歌に落とす人もいる。ひとりのサッカー選手がこんなに影響を与えて、こんなに人を動かすんだということですごいドキュメンタリーだと思います。
エミール・クストリッツァ監督の『マラドーナ』にも出てきたマラドーナ教の人たちが出てきて過去の作品とつながるところも映画祭としては注目してもらいたいですね。
ーートークのゲストもマラドーナさんですね?
佐藤 はい。お笑い芸人のディエゴ・加藤・マラドーナさんにご登壇いただきます。なんと、公式には日本人で最後にマラドーナに会った方なんです。最後にマラドーナに会った時の映像を上映して、本人に解説いただくのでとても貴重な機会になります。
10/13(日) 16:50- かなっくホール
ゲスト:ディエゴ・加藤・マラドーナ(お笑い芸人)
イチオシ作品は『FC スカヴァティ 赤から紫へ』
ーーすべての作品がオススメだと思いますが、1本しか観られないとしたらどれを観ますか?
佐藤 『FC スカヴァティ 赤から紫へ』!
ーー迷うと思ったのですが、即答でしたね。理由もお聞かせください。
作品の持つ熱量や面白さはもちろんですが、大きな理由としては、作品紹介の中でもお話したように、始まりが映画祭を通してのご縁であったということ。そして、監督を海外から招聘してQ&Aをするというのも映画祭ならではだからです。
映画祭でただ映画を上映するというだけではなく、フットボールファミリーの輪を広げるという意味では体験としても忘れがたいものになると思います。
すでに伺っているところだと、現地韓国からは監督だけではなく、Kリーグのサポーターも多くいらっしゃるそうなので、国を越えてお互いの世界を広げられる機会、まさに映画とフットボールを通じたお祭りになるのではと期待しています。是非、多くの方に一緒に楽しんでいただきたいです。
「ヨコハマ・フットボール映画祭 2024」は10/12(土)-13(日)にかなっくホール(東神奈川)、10/14(月・祝)-18(金) シネマ・ジャック&ベティ(連日19:30-追っかけ上映!)にて開催します。
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