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【飼育記】タウルスヒラタ原名亜種
インドネシア、フィリピンの島々を中心に多様な進化を遂げた世界最強の虫、タウルスヒラタ。
チャームポイントは何と言っても顎に生え揃ったブラシ状のヒゲ。そして島ごとに異なる形状。
コレクション気質な人には堪りません。
しかし虫界隈では中型ヒラタの例に漏れず不遇な扱いをされており、メジャー種認定には程遠い存在です。唯一ボルネオがちょこっと人気あるくらいでしょうか?いい虫なんですけどね…
ボルネオ亜種は今度先輩ブリーダーさんから幼虫を頂けそうなのでそちらも楽しみです。
長々と語った割には私も今サイクルが初めてです。
ありふれすぎてて手を出す気になれなかったのですが、ヤフオクで見かけて衝動買いですよね。
ちゃんと見たらいい面してんじゃんお前。
ということで、今回はそんな不人気陰キャ虫であるタウルスヒラタ原名亜種の飼育記事です。
種親購入
2024/3/24 アリスト様よりwdペアを購入。
タウルスヒラタ原名亜種 スマトラ Padang
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この個体は中歯くらいですね。本当はもう少し顎の伸びた個体を欲しかったです。ただ野外でも完全長歯というのはそう簡単には見つからないようです。
産卵セット
2024/3/26 まずは持ち腹でセット。クヌギブナ混合の自作マットで底固詰めにナラ材埋め込み。
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1週間後に仮割り出し
埋め戻しが多数あったものの全て空砲。メスは完品でまだまだピンピンしていたため、ハンドペアリングにて追い掛け&再セット。
私の所ではwdは最初に持ち腹で産卵させ、産卵した場合は累代表記をwf1としていますが、持ち腹で産卵せず、wd♂と掛けた場合にもwf1としています。累代表記についてもどこかのタイミングで書こうと思います。
割り出し時に写真を撮っておけば良かったのですがありませんでした…再セット後、2ヶ月放置して確か幼虫が40匹ほど取れた記憶があります。
そんなに抱えても仕方ないので、ほとんど売り飛ばしてしまいました。後にこの行動が悲劇を招くことになるとは知りもせずに…
その後90ccプリカで個別にしたのですが、毎週マンディブラリス、フォルスターなどのフタマタの採卵が忙しく、放置しているとこんな羽目に…
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急いでオスは800cc、メスは数匹のみ800cc、他250ccプリカに入れました。ほとんどが3令で雌雄判別しましたが、オス判定は2匹しかいませんでした。どんな偏り方やねん…
蛹化
2024/8/17 常温で放置しており、夏場の高温のせいでメスが早くも蛹化したのですが、32mmほどありそうなデカい個体は、蛹化するなり次々に落ちていきました…泣
そして…
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お前オスやないかーい!
頭が小さすぎてメス判定したものの中にオスが紛れ込んでいました、2匹。まあそれでもオスは4匹しかいないので、相当偏りましたね。
やはりちゃんとチン線見るべきですね。
虫もメンタルもボロクソです。ムカついたので一番デカそうな幼虫を1100ccに交換してやりました。体重は量りませんでしたが、15gはあったと思います。
10月中旬、11月上旬に残りのオスが蛹化。
この頃には気温も落ち着き、棚の一番下は17℃まで下がりました。北海道は寒くなるの早くていいですね。あとは夏場さえなんとかなれば…
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明らかに下の方がデカいですね。そもそもの体重の乗りが違ったので当たり前ではありますが…
これでやっと長歯と呼べる物はクリアしました。
上の個体は長歯寄りの中歯ですね。
羽化
オス4頭、しかもデカいのは1頭しかいないという、まあ何とも見応えのない記事になりました…どうぞご覧ください泣
スマトラPadang 58.6×28.6→WF1
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90cc→800cc→1100cc
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90cc→800cc
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90cc→250cc
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90cc→250cc
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90cc→250cc
メスは最大個体のみ、他個体(26〜28mm程度でした)は割愛させていただきます。
まとめ・考察
・・・60mm超えられました!
と喜びたい所ですが、こんな結果ではお話になりません。前蛹は17〜18℃程度で管理したのですが、思ったような顎の伸び方はしませんでした。
おそらくですが、幼虫の体重をしっかり乗せた上で、前蛹期間のみならず幼虫期間自体をある程度伸ばさないと完全長歯にはならないのだと思います。今回、最大個体でも幼虫期間が8ヶ月程度と短めになってしまったのでそこを改善すれば、顎だけであと2-3mmは伸びるのではないでしょうか。
それとタウルスの他にも顎の伸びや内歯の位置に個体差の出てくる種がいますが、タウルスでよく言われているのは温度です。しかしながら、20℃で管理しても顎が伸びた例があったり、今回17℃あたりで管理したにも関わらず、大型個体でも顎が十分に伸びなかったのには遺伝が関与していると考えられます。なので今回羽化した顎の伸びた個体を親に使えば…まあその辺の話はまた今度書きます。次世代での理想は10〜12ヶ月間ですね。後半4ヶ月は18℃程で管理したいので、次は5月くらいにセット組もうと思います。
エサは市販の生オガを使用しましたが、原名にはかなり合っている印象でした。
オスは800ccだと少し足りない印象でしたので、1100〜1400cc1本返しか800cc2本繋ぎが良いでしょうが、幼虫にあまりストレスをかけたくないのと、タウルスばかりにスペースをたくさん割けないことから、1100cc、期待できるものは1400ccの1本返しが我が家では適していると思いました。メスも250ccだけでは足りないので、最低でも500cc、期待できる個体は800ccを使用し、次こそ32mmくらいの個体を出したいですね。
現在レコードが65mmということですが、幼虫期間と顎の短かったWF1で62.5が出るなら、次サイクルで届く数字だとは思います。
まとめ・考察は¥100くらいの有料にしようか迷ったのですが、60mmくらいならハッキリ言って誰でも出せるサイズですので、辞めました。やはり62〜3はコンスタントに作出できるようにならないとダメですね。なので今回の情報はサービスです。大した内容も書いてないですが笑
レコード超えた時には有料記事にします。
モチベが上がったので次世代も頑張ります。
タウルス原名WF1飼育記は以上になります。
ご覧頂きありがとうございました。