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YeYe 3rd album ”ひと” に寄せて

いよいよYeYeのサードアルバム発売まで、一週間を切りました。そして今日ついに全曲収録のトレイラーをちょいつまみで公開!

なんというか、このアルバムについて書きたいことは山ほどあるんですが、まず言いたいのは、YeYeの曲や歌はどうでもよくて、YeYeの主要ファミリーメンバーである浜田 淳、田中 成道、妹尾 立樹というミュージシャンが如何に凄腕のミュージシャンであるか、そのすごさを伝えるアルバムだと思っています。独りよがりから始まった1st、そして3年前の2ndを経て、徐々にYeYeの音楽はいわゆる「バンドサウンド」に変化してきました。わかりやすい言葉で、簡単な言葉でいうとバンドに変わりはないのですが、なんというか、でもなんかバンドと呼ぶにはしっくりこないのです。YeYeは実際に兄が3人いて、昔は兄妹4人でスタジオにはいって遊んだりしていて、その進化系にとても近い。音楽的技術でバンドサウンドを構築したというよりも、みんなでゲラゲラ大笑いしたり、スタジオで何度もYeYeが号泣したり、またゲッラゲラ成道さんの予想外の展開に大笑いしたり。(ほぼ大笑い)全ては信頼関係でこのアルバムが生まれたと思っています。こう書くのはちょっと照れくさいけど。もう大の大人やし、26歳やし、泣いたらあかんとこでは泣いたらあかんし、怒ったらあかんとこでは怒ったらあかんし、もちろん外面では我慢しますけど、基本的には喜怒哀楽をほんとはどうしても我慢できない。それを兄妹のように受け入れてくれる3人。(むしろほんまのお兄ちゃんよりも開放的に放出している)あらためて、ほんとに3人に感謝したいです。

そして、YeYeはRallye Labelに移ってから、マネージメント業務をRallye社長の力をたくさん借りながらも、基本的な主導は自ら行ってきました。交通手段のチケットを手配したり、みんなのスケジュールをまとめたり、旅のしおりを作ったり、衣装やブランディング、とにかくいろいろ!とてもありがたいことですが、だんだん手がまわらなくなってきて、そこで出会ったのがマネージャーまなちゃん。肩書きがマネージャー、ってちょっと堅苦しいことにはなってますが、まなちゃんも立派なYeYeのメンバーです。担当:マネージャー、みたいな。まなちゃんなしでは音楽に集中できなかったし、今も継続してがんがんアルバムに向けてサポートしてもらっていますが、ほんとに感謝してます。ありがとう。

それからそれからもちろん、Rallye Labelなくしてはこのアルバムは世に出ません。見えない水面下で全てを黙々とこなしてくれるRallye社長の近越さんにはいつも頭があがりません。近越さんてもしかしてクローンが10人くらいいるんちゃうか説があるくらい、大忙しなはずなのに、損得考えずにいつも動いてくれるアーティスト想いのレーベル社長。そして素直にYeYeの音楽をとっても好きでいてくれる、そしてその感想をすごいアツい文章で伝えてくれる、さいっっこうのレーベルなのです。(写真:おちゃめな社長)


今回「close your eyes」で参加してくれたTeam YeYeのコーラス隊 awesome choir girlsのえっちゃんねえちゃん、ユイコックさん、よっさん、同じく「close your eyes」、そして「very bad nights make you strong」で参加してもらったホーン隊、竹内さん、だいちゃんさん。それぞれがそれぞれで多忙の中、最高のテイクでアルバムにも参加してもらいました。

コーラス隊のねえちゃんずに関しては”やっぱり女ってたくましいな!”と思うほどの肝の据わったレコーディングで、1時間ちょっと終了。(こんな女になりたい)そしていつも男ばかりに囲まれてることに違和感はなかったはずだけど(男兄妹で育ったゆえ)、やっぱりこの3人と一緒にいるとなんかものすごい安堵感につつまれる。えっちゃんねえちゃんはいつも細かいところに気づいてくれる長女のようなたくましさとやさしさで、ゆいこっくさんはいつも面白いことをスパパーン!とかましてくれるムードメーカー的存在で、よっさんはいつも太陽のように明るい笑顔で、この3人のおかげでアルバムに”しなやかさ”がプラスされました。

それからホーン隊竹内さん、だいちゃんさん。竹内さんのトランペットはいつも力強く、まっすぐで素直で。だいちゃんさんはいつもセンス抜群のアイディアをくれて。このふたりのおかげでアルバムに”深さ”がプラスされました。

ところで、今回のアルバムは思うところがあって、歌以外すべて一発録音でレコーディングしました。しかも、なるべく1テイク目、2テイク目を採用。歌もほぼ1テイク目を使い、途中で修正できる”パンチイン”という作業も使わないで行ったのですが、その全てを形にまとめてくれたのが、エンジニア / WATER WATER CAMELの田辺玄さん。玄さんじゃないと、この想いは表現できなかったと思います。なんというか、今は技術がすごいのでとにかくクオリティはいくらでも高くできる。でもアルバムって、整ってることがすべてじゃないなってずっと思っていたのです。多少どきどきするくらいの危うさのほうが、吸い込まれるアルバムだったり。自分が音楽を作る側になってからしばらく素直に音楽が聴けなかった時期があるんですが、そこを飛び越えてこのアルバムを制作しているときは音楽を聴くのがまたすっごく好きになって。そんなときに今回のコンセプトが思い浮かんだのです。それにさきほども書きましたが、そもそも感情を包み隠すのが下手くそすぎるので、じゃあもうそのまま出したほうが自分らしいなと。そんな思いも相まって、タイトルは「ひと」になりました。


ジャケットについて。今回このアルバムのジャケットはクラムボンなど多数のアートワークを手がける大人気のイラストレーター、小池アミイゴさんにお願いしました。アミイゴさんとの出会いはまたとても変わった出会い方でして。東京でライブしたときのPAさんが、なんと小池アミイゴさんだったのです!そして、なんといままでPAしていただいた中でダントツで相性がよかった。(アミイゴさん、本業はイラストレーターなのに!)ライブ中もあんなに踊ってくれるPAさんはアミイゴさんが初めて、リハーサルどきに「ロックだね!もうかしこまってベレー帽なんかかぶってきちゃったけど、脱いじゃうよ!」と言ってもらったのも初めて。もうここでジャケはアミイゴさんだと確信。(その時、作品もまだ拝見したことなかったのに)そしたらもう最高のものがあがってきたのです。実際に制作に入ってもらう前に一度お会いして、いろんなことを話して。とにかくわしが常々「なめられたくない!負けたくない!」というヤンキー的根性のフツフツさを敏感にすぐにキャッチしてくれた数少ない人のひとりでした。

そして、まだ全貌公開してないですが、アミイゴさんのアートワークを抜群のセンスでデザインしてくだったのが、レーベルメイトである水中図鑑の加瀬 透さん。上がってきたデータがもうパーフェクトすぎて、何も言うことありませんでした。(早く公開したい!)ディテイルにまでこだわってくださった愛情がこもったデザイン、とにかく素晴らしいです。

そんなこんなで、いろんなことだらだら書きましたが、毎度アルバムそうですが、これが今のYeYeの集大成です。もしかしたら次のアルバムは超絶暗いかもしれないし、超絶うるさすぎるかもしれない。でもそのときそのときで出したい音に正直に。流行りがどうとか、そんなことはめちゃくちゃどうでもいいくらい常に楽しんで、とにかく継続したい。90歳のばあちゃんになったらパンクバンドします。

みなさまに聴いてもらってこのアルバムは完成します。どうかこのアルバムがみなさんにとって最高の一枚になりますように!


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