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「キリスト意識と豊かさについて」 - ウェイ・アウト 一部公開


今回、Amazon.co.jp にて発売中の書籍「キリスト意識と豊かさについて」 より、「ウェイ・アウト」の一部をnoteにて無料公開させていただく事になりました。ご縁のある方にお届けできると嬉しいです。

書籍紹介:
「今この文章を読んでいるあなたは、キリスト意識の教えを学ぶ者、またはその教えを求める者であるでしょう。イエスによる「山上の垂訓」についても、知っているかと思います。『それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな(不安感、心配の思いに囚われるな)。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。まず神の国(神の意識)と神の義(正しい考え、思い)とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう』。これらの言葉の重要性を感じている人は多いでしょう、しかし実際には、この言葉の伝えるところを真の約束として受け止め、決心し、確実に実行しているという人はごく僅かであるのです。しかしこれこそが、「法則」に従う上であなたが行うべき事なのです。恐怖、不安からの解放への道をこれから示しますが、この道は、お金の支配からあなたを解き放つだけではありません。あなたはここで、天の国へと繋がる道をも見いだすのです ― 狭いながらも、真っ直ぐに天に繋がる道です。あなたが充分に強い決意を持てたなら、天にある力の全てが、あなたを支えるために動きだすでしょう。なぜなら「神の国と神の義」というものは、意識状態に他ならないからです。神の考え、神の思いにより、正しく考え、正しく思うという意識状態の事であるのです。 ー 本文より抜粋

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1914年「インパーソナル・ライフ」を発行した後、著者ジョセフ・ベナーは、内なる神我の教え(インパーソナル・ライフ・ティーチングス)を更に展開させていきました。本書は、内なる神我に目覚めた意識(キリスト意識)と物質的豊かさがどのように関係しているのか、またキリスト意識はどのように偽我の幻想から私達を解放していくのか、その具体的内容について記された著述4編を日本語訳したものです。神我の意識から外の世界を創造していく具体的方法について、大変分かりやすく詳述されています。
1920-1930年代の世界大恐慌の時期に記された書であり、いかに人類の意識状態が外の世界に反映されていくか、またその偽のヴィジョン(偽我の幻想)から人類はどのように自由になっていけるのかについて、具体的に記された名篇となっております。

物質的豊かさについての教えを、時を超えて私達に伝えてくれるこの素晴らしい「ガイドブック」を、この度出版させて頂く事となりました。


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本書「キリスト意識と豊かさについて − 偽我の幻想から脱するために」は、ジョセフ・ベナー(1872 – 1938)による著述4篇を日本語訳しまとめたものです。

無料公開部分は以下となります。

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「ウェイ・アウト」


はじめに

多くの場合、わたし達は経済的な問題を抱えているものです。イエスを師と見なす者、またキリスト意識、真我の意識を志す者は皆、これからお話しする法則 ― 貧困、制約、不調和、病、不幸の一切からあなたを解放する、この自然の理(ことわり)を学ぶべきです。

果たして、そんな事が可能なのだろうか?あなたは疑問に思う事でしょう。我々をこの全ての制約から解放してくれる法則なんて、本当に存在するのだろうか…と。

 

はっきり言いましょう、その法則は存在します。この法則に従えるよう自分自身を訓練できるのなら、あなたは、お金というものから来る恐怖やその支配から解放され、全ての善きものを豊かに得る事ができます。健康で、幸せを感じる事ができ、生活のあらゆる面に調和をもたらす事ができます。

これらの祝福を実現できるのなら何でもする、とあなたは言うでしょう。人間であるわたしに、果たしてそんな事が可能であるなら、と。それは実現可能であるどころか、このような願望を持つ者であれば誰でもできる事なのです。

あなたのハイヤーセルフは、あなたをこのような不幸な状態に陥る事を許しました。それはあなたがこの知識を希求し、獲得し、この力を得られるようにするためだったのです。物質的な制限からあなたを永遠に解放し、人生において真の場所を獲得するため。そしてあなたのために用意された、すべての善きものを得られるようにするため。そしてこれらの善きものを自分のためだけではなく、他の者達のために使っていける程に聡く、強くなるためであったのです。

 

まず、全ては意識の問題であるという事を知ってください。そして、あなた自身がこれらの状況を作り出したのであり、他の何事をも責められるべきものはないという事を。あなたの意識がこの状況を固く信じ込み、描き出し、創造したのです。そうでなければ、このような状況は生まれなかったはずなのです。実際、この事を表す聖書の言葉もあります ― 「人は、その心で思ったとおりの人となる」(箴言 二十三章七節)。

このような諺、格言を、何度も聞いてきた事でしょう。聞き飽きたという程かもしれません。この事が本当かどうか試すため、自分の意識からネガティブな考えを取り去ろうと努力してみた人もいるでしょう。しかしながら、それには相当な決意と継続的な努力が必要なため、強い抵抗や障害に遭遇すると、すぐに疲れてしまうのです。そして、あなたはすぐに古い条件付けに戻ってしまい、以前の状態よりも物事が悪化した、という事もあったかもしれません。

また、このような格言を聞いても、興味を惹かれなかったという人もいます。人生におけるあらゆる不調和が、自分自身の信念、過去からの思い込みによるものであったという主張を、とても受け入れられないのです。彼らは全てを人のせいにしておきたいし、そして神をも非難し続けたいのです。

殆どの人が抱える主な問題として、彼らが無意識の領域で抱いているネガティブで、破壊的な信念・思い込みが挙げられます。これらの思い込みは、顕在意識が注意していない時に意識上に忍び寄ってくるものです。

自分の考え、意識について観察し、こういったネガティブな思い込みが浮上してきた時にはそれに気付けるようにし、更に、これらが唯の思い込みであると知り、それ以上の力を与えないようにする ― この事ができるようになるまで、あなたが力を得る事はありません。

 

実際、これがまず初めに学ぶべき事なのです。自分自身の意識を観察し、コントロールする努力ができないという精神的に怠惰な人は、自分の信念・思い込みが今の自分の状況を生み出しているという事実を、受け入れられない人なのです。

この事実を信じたとしても、信じられなかったとしても、自然の理は普遍のものなのです。


 

法則

 

さて、この法則について聞く心構えができたというあなた。ここから、誰にでも理解できるかたちで、この法則について話していきましょう。

これから伝える言葉を読み、今この時から、この言葉があなたの意識に棲まい、あなたの「指導的影響力」となるように、そこに浸透させましょう。

あなたが信じている事、意識の中で継続的に思い描いている事は何であれ、あなたの身体、そしてあなたの私事・周辺環境において顕現していくものである。

この事を事実として未だ受け入れられなくても、まず想像してみてください ― 特に自分自身について考えている事、思い込んでいる事は、まるで小さい子どもがその親から離れないように、あなたの精神領域にずっとついてまわっているのです。あなた自身についての思い込みは、そこから発生する感情に従ったかたちの人生を、そのまま受け入れます。

別の言い方をすると ― その思い込み自体は唯の思考イメージであるけれども、それを何らかの感情を伴ったかたちで思うと、その思考イメージ、形に命を吹き込む事になり、それらはやがて実際に生きたものとなり、あなたのもとへ還ってきます。「親」であるあなたに還ってきたそれらの物事は、そこでさらなる力を得ます。なぜなら、感情というものは全てが生命であり、活力であるのです。あなたがこの事を知ってさえいれば、しつこくあなたを悩ませ、悪影響を与え続ける思い込みは、おやつや注目をせがむ子どものようなものだと分かるでしょう。それらはあなたの精神が生んだ子どもであり、更なる心配、不安、恐怖をあなたから欲しがるのです。そういった感情は、多くの活力を含んだ素晴らしい「食べもの」であり、その「子ども」を早く成長させ、彼らがあなたの心を支配できるまでに大きくさせるかもしれません。そうなると、あなたは他の事について考える事もできなくなります。

 

こういった思い込みは、あなたがそれを自分の心に入るのを許したからこそ存在できるのです。即ち、あなたがその思い込みに注意を向け、認識し続ける事で、あなたにとっての影響力が高まってしまうという事です。

一方、あなたに対するその影響力は、あなたがただこの法則を知り、それらに生命を与えない事で ― つまりあなたの注意、気をそれらの思い込みに向けるのを止める事で、簡単に無効にする事ができるのです。

言うまでもなく、これらの思い込みを口に出して話す事は、より確実に、そしてより早く、物事を顕在化させる事になります。口に出して話される言葉は、思考よりもより実体を伴っているのです。何よりも気をつけるべきはこの事です。自身の話す事についてはいつでも注意し、現実化して欲しくない事柄については、一言も発しないようにするのです。そして覚えていてください、そのような考えがまず意識に入るのを防ぐ事ができれば、それについて話そうと思う事さえないのです。

 

このように、まず意識こそが全てであるということが分かるでしょう。現実化したい事など、正しい事柄についえ考え、心に思い描く。そしてあなたの身体、周りの環境に顕現してほしくない事については、意識しないようにする。

そしてあなたは、この事にも気付いたかもしれません ― いわゆる〝考える〟という行為は、まず他の人の意識に生まれた考えを、あなたの意識に受け入れたということ。その考えを、あなたの意識に引き寄せたということなのです。これは、あなたが抱く全てのネガティブな考え、不調和で破壊的な思いについても同様です。あなたの中に、それらの考えを引き寄せてしまう何らかの要素があった、ということなのです。そうでなければ、その考えはそこに至るはずがないのです。

 

まさに今、多くの人々がそういった考えに悩まされています。彼らはその苦しみ、困難、その影響から自由になるという経験を経る事で、自身を解放する術を学ぶのです。そしてその経験から、彼らは人生を意識的に発展的なものへとコントロールしていく力が得られるのです。

しかし、それは困難な道のりです。今からあなたに教えるのは真の道です。経済的問題や、その他あなたを縛る破壊的な力、そこから来る恐怖感や不安感から、あなたを永遠に解き放つ道なのです。

今この本を読んでいるあなたは、キリスト意識の教えを学ぶ者、またはその教えを求める者であるでしょう。イエスによる「山上の垂訓」についても、知っているかと思います。

「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな(不安感、心配の思いに囚われるな)。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。まず神の国(神の意識)と神の義(正しい考え、思い)とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう」。

これらの言葉の重要性を感じている人は多いでしょう、しかし実際には、この言葉の伝えるところを真の約束として受け止め、決心し、確実に実行しているという人はごく僅かであるのです。

しかしこれこそが、「法則」に従う上であなたが行うべき事なのです。恐怖、不安からの解放への道をこれから示しますが、この道は、お金の支配からあなたを解き放つだけではありません。あなたはここで、天の国へと繋がる道をも見いだすのです ― 狭いながらも、真っ直ぐに天に繋がる道です。あなたが充分に強い決意を持てたなら、天にある力の全てが、あなたを支えるために動きだすでしょう。なぜなら「神の国と神の義」というものは、意識状態に他ならないからです。神の考え、神の思いにより、正しく考え、正しく思うという意識状態の事であるのです。

 

果たして、そんな事ができるのでしょうか?もちろん、あなたが望むのなら、それは可能なのです。さあ、これがその真の道です ―

あなたの「意識の扉」の入り口に立ち、継続的にそれを見張り、現実化してほしくない事についての考えとそれに伴う感情を、意識の中に立ち入らせない事。この事ができるように自分を律し、訓練する事。

この事について、よく考えてみてください。これこそが、解放のための唯一無二の方法である事が分かるはずです。

はじめは、とても難儀な事だと感じるはずです。どの考え・感情を受け入れ、どれを拒むべきなのか、分からないかもしれません。

まずは、とにかく自分自身の意識を観察し、神があなたに持って欲しくないであろう考え、また感情 ― つまり、あらゆるネガティブな考え・感情を、意識中に持たないようにしてみてください。全ての疑心、恐怖、心配、不安、何らかについての懸念など。また、何らかの物事について批判的な態度を持つ事も。誰かについて、また何らかの物事・状況について、裁きの思いを持ったり、咎めたりする事も。また自己憐憫の思いや、嫉妬心。人を羨んだり、その言動に苛々する態度、不親切な態度、怒り、憎しみ等々・・・。

この例から、どういったものが「ネガティブ」で「神らしくない」態度・感情であるか分かったでしょう。こういった態度・感情はもう、あなたの意識の中にいるべきではありません。

こういった虚(いつわり)の考えをあなたの意識から遠ざける事ができれば ― その時にこそ、あなたのハイヤーセルフは、あなたに真(まこと)の、ポジティブな考えを引き寄せられるようになるのです。そして、それらのポジティブな考えは、あなたの周りに顕現しようと待ちわびている全ての善きものを引き寄せてくるのです。あなたの意識が恐怖感や心配事、失望感、不健全で弱々しい、欠乏感に満ちた状態であったら、果たして神は何時、あなたに益となる考えをもたらす事ができるでしょうか?また、こういったバイブレーション、波動は隠せないものなので、それを感じ取った人々が、あなたのもとに集まってきてしまうのです。

「同気相求む」のは事実であり、こういったネガティブな考えは、あなたが現実化したいと切に願っている物事を、実際に遠ざけてしまうのです。

真剣に考えるのです! 欠乏感に満ちた考え、態度は決して、豊かさや、成功をもたらす仕事を引き寄せはしません。不毛な考えを持っていては、豊かな意識を築く事ができないのです。「自分は落伍者であり、失敗する」と信じ込んでいては、実際に失敗を引き寄せてしまいます。

「そりゃそうだろう」とあなたは言うでしょう ― しかしながら、どこを向いてもネガティブな状況である時、つまり病や飢え、貧困、不成功がその人を取り囲んでいる時。長い間状況を克服しようと努力しているにもかかわらず、何も好転していないという時。どうやってネガティブな考えを断ち切り、他の事を考えられるというのでしょうか?

友よ、あなたの言う通りです。あなたが直面しているジレンマは尤もであるのです。しかしながら友よ、あなたはあまりにも早く、このジレンマに囚われてしまう状態にあるようです。これまであなたは、この世における助けを求めてきたけれども、全てがうまくいかなかったはずです。この世の‘我欲’に翻弄され、疲弊し、自分ではどうする事もできない、と感じているかもしれません。神に祈った事さえあるでしょう、しかしその祈りさえも聞かれず、何も応えを得られていないと。

考えてみてください、あなたが祈りを捧げたその‘神’は、何処にいましたか? これまであなたは、何処か空の彼方の、ぼんやりした場所にいる存在に対し、祈りを捧げていませんでしたか?

あなた自身の中にいる神に祈った事があるでしょうか。自身の内側に向き合い、内在の神に対し心を開いた事がありますか?あなた自身の内側の深奥にある場所、つまりは真の天の御国、あなたのハイヤーセルフが存在するその場所に、向かい合った事があるでしょうか。

もしなければ、友よ、この章の内容をきちんと理解できるまで注意深く読み、それからあなたの内在の神に対し、祈ってみてください。

あなたの中の神に対し跪き、心から謙虚になって、あなたの気持ちを打ち明けるのです。あなたのハイヤーセルフである神が、あなたの思いを聞いていると知りながら。神はあなたが必要としている物事について知っていて、あなたの祈りに応えるという事を覚(おぼ)えながら。

「山上の垂訓」の箇所に戻り、その全てが意味するところを感じてください ― それが実にあなたのための教えであるという事。そしてそれが、あなたの中の「主」が、あなたに対して与えた約束であるという事が理解できるようになるまで、何度も読み返してほしいのです。ここに伝えられた事を実行すれば、「天の父」が、あなたに必要とされるもの全てをお与えになるという事 ― よく考えましょう! これは、イエスがあなたに与えた約束であるのです、あなたがすべき事を実行していれば、約束は成就するのです。

 

あなたにはできます。今これを読んでいるあなたにはできるのです。あなたの中の神が約束した祝福の数々を受け取るためには、成し遂げなければならないのです。全ての良きものを豊かに受け取り、お金というものの支配から永遠に自由になれるという事を、我々もあなたに約束します。

さあこれから、具体的には何をすればいいのでしょうか?食べ物や飲み物、着る物について、不安を抱いたり、心配したりという事は一切しないでください、天の父は、あなたがそれらの全てを必要としている事を、理解しているからです。まず「神の国」を求める事 ― つまり「神の意識」を求める事。先に示したように、神があなたに意図するであろう事柄、ポジティブな内容を思考していく事で、あなたは神の考えを受け入れる事になります。そこから、神の伝えるところを成し遂げていけるのです。神は、初めからあなたに用意していた全ての善きものを、あなたに与えていくでしょう。

 

分かります ― 今あなたは、これらの全てが不可能ではないかと感じている事でしょう。しかしながら、友よ、あなたの祝福を受け取るには、これが唯一の道であるのです。祝福を受け取るためならどんな努力でもすると、あなたは言いました ― この事は不可能であるどころか、あなたのハイヤーセルフがまさに今、あなたに命じ、意図している事であるのです。もしそうでなければ、このメッセージを、この根本原理についてを、このように直接的なかたちで届ける事はなかったはずです。これまであなたは、あなた自身の方法によって、この世が示す方法によって、頑張ってきました。その結果どうなったか、もう分かったはずです。そしてまさに今、あなたはついに、神の方法を試してみる機会を得たという事です。

その方法は、はっきりと示されました。そして、この方法しかあなたに残されていないという事実が、分かりませんか?神は、「神と富とに仕えることはできない(マタイ福音書六章二十四節)」という事実を、その愛する子どもたちに気付かせるのです ― つまり彼らは、お金について恐れ、富というものに仕えていたという事。お金が充分にあるにも関わらず、それについての思いに囚われていたという事。

これまでの人生において、お金の見せかけの力を恐れるあまり、神という存在よりも、富についての思いを優先してきたという事実について、気付きを得なければならないのです。他の何よりも、あなたの中に存在するこの神に仕えたいと、心から思えるようになるまで、そして正しい思考・言葉・行いをもってそれを証明できるようになるまで、神の助けがそこに届く余地がないのです。

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