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【チェアの話】 Yチェア、CH24、ウィッシュボーンチェア

会社のオフィスにデスクワークの椅子としてYチェアが使われていた。
なんで作業用に使われてるんだろう…と違和感があったけど、そんなインテリア雑誌やオシャレなカフェでよく見かける、北欧インテリアの定番『Yチェア』を少し調べてみました。


Yチェアのデザイナー

Yチェアのデザイナーは、20世紀を代表とする家具デザイナーであり、北欧デザイン界に多大な影響を与えた北欧デザイン界の巨匠『ハンス・J・ウェグナー』。

1950年にウェグナーは初めてYチェアこと『CH24』をデザインされました。Yチェアをデザインするよりも前に中国の椅子を参考に『チャイニーズチェア』をデザインし、その進化系がYチェア。日本での人気が高く、素材感や温かみのあるデザインが、日本の住宅と相性が良いのが人気の理由の一つなんです!

Yチェアが人気の理由は、デザインの美しさ、掛け心地の良さ、耐久性の高さ、手の届く価格帯など、様々な理由があります。

Yチェアの特徴

・アーム・背もたれ
アームから背もたれにかけてのパーツは、蒸気をあてながら木材を曲げていく『曲木加工』。成形されたアームパーツは継ぎ目がなく、美しい仕上がり。アームの高さも絶妙で、本や新聞を読んだり、くつろぐのに丁度良い高さ。

・Y字型
アームを支えるのが、『Yチェア』の愛称の由来にもなったY字型のパーツ。
海外ではY字が鳥の骨にも見えることから『ウィッシュボーンチェア』。
このパーツは成形合板で作られ、耐久性にも優れています。

・脚
後ろ脚のねじれが、Yチェアの美しさの要素の一つです。構造や生産コストを考えた上で、デザイン的に優雅な曲線形状に。

・座面・ペーパーコード
ペーパーコードとは樹脂を含ませた紙をよったコード(紐)のこと。座面は職人の手によって行われています。座面にペーパーコードを張る作業には熟練した職人でも1時間かかります。1脚あたり、120メートルの強度と耐久性に優れたペーパーコードを使用。

ペーパーコードとは?
革や他の素材に比べてコストも低く、品質にばらつきがない上に、クッション性もあり、さらに使用感も優れている等の理由から椅子の制作にも使われるようになりました。ペーパーコードには蝋がコーティングされているため、水を弾く。

張り替えの目安は、およそ10~15年が目安と言われています。使い込むごとに使い手の形に馴染み、包み込まれるような掛け心地になっていきます。

Yチェアのお手入れについて

定期的に掃除機でペーパーコードの間のホコリを取り除いてください。
もし、濡らしてしまった場合は、こすらない様に水分を取り除き、陰干しして完全に自然乾燥で乾くまでは使用を避けましょう。

注意点

特に決まった使い方はないですが、椅子の後ろに人が通れるスペースが必要と考えると120㎝程度は必要となります。つまり、Yチェアはダイニングテーブルに向いてません。また、長年の使用によってペンキが剥がれる可能性がありますが、丁寧に扱うことができれば一生ものですね。


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