JRA3歳G1の「トライアルレース」について
【はじめに】
この記事では、中央競馬(JRA)3歳G1の「トライアルレース」について、私(Rx)の提案を兼ねて、私見を簡単に纏めていきます。
桜花賞
優先出走権が付されているレースが3つある「桜花賞」も、GIIへと昇格したチューリップ賞を始め3月出走組はやや低調気味。むしろここ数年の優勝馬は、冬の時期に出走してからしっかりと休養し、ぶっつけ気味に「桜花賞」を制している印象。
1967年に創設されたトライアルは、現フィリーズレビューですが、本番よりも距離が短いこともあってか、十分にその目的を果たせずにいる印象です。
12月第2週 阪神1600 Ⅰ阪神JF
第3週 阪神1600 Ⅰ朝日杯FS
1月第2週 京都1600 Ⅲシンザン記念
第4週 京都1400 L紅梅S
2月第1週 京都1600 LエルフィンS
第2週 東京1600 ⅢクイーンC
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3月第1週 阪神1600 Ⅱチューリップ賞(3着以内)
第2週 中山1600 LアネモネS(2着以内)
阪神1400 Ⅱフィリーズレビュー(3着以内)
第3週 中山1800 ⅢフラワーC
第4週
4月第1週
第2週 阪神1600 Ⅰ桜花賞
牝馬三冠路線を本気で目指す馬は、2400・2000mにも対応する必要があることから、1600m未満のレースを選ぶことは少ない気がしていて、フィリーズレビューの持っていた「トライアル」としての存在感は寧ろ、同じ阪神開催のチューリップ賞に譲り、関東は1600mよりも長い「フラワーC」を時期を早めて開催し、中距離路線も見据えた馬が挑みやすくしてはどうでしょう。
皐月賞
弥生賞やスプリングSなど、同じ中山競馬場で開催されるトライアルレースの印象が強い「皐月賞」ですが、2か月前に開催される「共同通信杯」が、数年に1回は皐月賞馬を出している印象。
12月第4週 中山2000 ⅠホープフルS
2月第2週 東京1800 Ⅲ共同通信杯
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3月第1週 中山2000 Ⅱ弥生賞ディープインパクト記念(3着以内)
第2週
第3週 中山2000 L若葉S(2着以内)
中山1800 ⅡスプリングS(3着以内)
第4週 阪神1800 Ⅲ毎日杯
4月第1週
第2週
第3週 中山2000 Ⅰ皐月賞
2月のきさらぎ賞や3月の毎日杯は、今ひとつ皐月賞に直結しない印象も。
スポンサー的な意味で「フジテレビ賞」から優先出走権を剥奪するのは怖いですが、中山開催にトライアルが集中しすぎているのも気になりますね。
NHKマイルC
「アーリントンC」の開催時期が1か月半ほど遅くなって、「ニュージーランドT」との2レース体制。時期的には、牝馬の「桜花賞」からの参戦組も比較的多い印象があります。
3月第1週 中山2000 Ⅱ弥生賞ディープインパクト記念
第3週 中京1400 ⅢファルコンS
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4月第1週
第2週 中山1600 ⅢニュージーランドT(3着以内)
阪神1600 Ⅰ桜花賞
第3週 阪神1600 ⅢアーリントンC(3着以内)
中山2000 Ⅰ皐月賞
第4週
5月第1週
第2週 東京1600 ⅠNHKマイルC
「アーリントンC」が正式にトライアルとなったので、ひとまず今後の様子に注目していきたいなと思っています。
優駿牝馬(オークス)
各馬にとって未知の距離となることの多い「優駿牝馬」ですが、2000mでは「フローラS」組が善戦止まりなことが多く、よく注目されるのは、桜花賞と同週に行われる「忘れな草賞」組の活躍です。
4月第2週 阪神2000 L忘れな草賞
阪神1600 Ⅰ桜花賞(5着以内)
第3週
第4週 東京2000 ⅡフローラS(3着以内)
5月第1週 東京1800 LスイートピーS(2着以内)
第2週
第3週
第4週 東京2400 Ⅰ優駿牝馬
個人的には、レース形態とかもそうですが、「レース間隔」がフローラS等よりも半月長いことも良い方向に作用しているのかなとも思いました。
「忘れな草賞」を1週遅らせて、正式にトライアルにするというのも良いのではないかと思います。(オークス以降の中距離戦線の活躍の意味でも。)
東京優駿(日本ダービー)
ダービーに関しては、トライアルの「青葉賞」組がなかなか勝てないとして話題になっています。同じコース形態で前哨戦を勝った馬が、なぜか皐月賞を始めとする全く別の距離・競馬場からの組に惜敗してしまうのです。
3月第4週 阪神1800 Ⅲ毎日杯
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4月第3週 中山2000 Ⅰ皐月賞(5着以内)
第4週
5月第1週 東京2400 Ⅱ青葉賞(2着以内)
第2週 東京1600 ⅠNHKマイルC
東京2000 LプリンシパルS(1着)
京都2200 Ⅱ京都新聞杯
第3週
第4週
第5週 東京2400 Ⅰ東京優駿
ダービー馬輩出の観点からすると、唯一、「京都新聞杯」が善戦してます。ここに優先出走権を与えつつ、青葉賞を1週前倒し(東京2400mを走った疲れを癒やすのにも期待)しても良いのかなと思っています。
秋華賞
トライアルとしては、「紫苑S」が重賞となり、「ローズS」と東西に分かれてバランスが良くなりました。
5月第4週 東京2400 Ⅰ優駿牝馬
7月第5週 札幌1800 ⅢクイーンS
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9月第1週
第2週 中山2000 Ⅲ紫苑S(3着以内)
第3週 阪神1800 ⅡローズS(3着以内)
第4週
10月第1週
第2週
第3週 京都2000 Ⅰ秋華賞
最近では、「秋華賞」を秋緒戦として、その後の古馬G1挑戦へのトライアル的な扱いにするローテーションが増えてきている印象です。
菊花賞
菊花賞は秋華賞に比べて、しっかりとトライアルを使って本番に臨んでいる印象があります。ここ最近でも、殆どが「神戸新聞杯」をステップレースにしていて、特に距離が2400mになってからは直結しやすくなっています。
7月第1週 福島1800 ⅢラジオNIKKEI賞
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9月第3週 中山2200 Ⅱセントライト記念(3着以内)
第4週 阪神2400 Ⅱ神戸新聞杯(3着以内)
10月第1週
第2週
第3週
第4週 京都3000 Ⅰ菊花賞
「セントライト記念」が、最近では、キタサンブラック以外は勝ち馬を輩出できておらず、宙に浮いた状態になってしまっているのが気になります。
例えば、菊花賞に特化するなら、中山2500mだったり、夏競馬に2600mだったり、リステッドで関西に3000mのレースを創設することで、夏の上がり馬を積極的に後押しすると、長距離路線も多少は盛り上がりを見せてくれるのではないかなと思ったりしています。
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