【移住雑記297日目】大きく息を吸い込んで
すっかり五月のアレからは復活しましたおかげさまです。
襟裳岬の記事をあげてから、いろんな方にご飯や飲みに誘っていただけて、すごく嬉しかったです。
「もう1襟裳行っとく?」
そんな風に笑ってくれる人が近くにいるというのはとても有難いもので、例えばそんな人の些細な一言のおかげで最近変わったことと言えば、気張らずにお酒を飲めるようになったことでしょうか。
それにしてもまあ、日々はうまくいかないこともそれなりに多く、相変わらずハッピーとアングリーを忙しなく往復し続ける点Pこと加藤ですが、最近は日が長いこともあって元気です。基本的には日の長さと心の健康が比例するように作られた人間なので、夏至はすなわち1年で一番元気ということになるのですが、楽しくやっていますよこちらは。
5月のアレ以降から大きく変わったのは、”安心”から距離を置くようになったことです。
北海道に移住してきてからこれまで、「こっちは楽しいです」と遠く離れた友人たちや家族に伝えることは一つのルーティンになっていました。遠く離れた場所で今日も生活する日々の声を聞きながら、明日も頑張ろう、そう思っていましたし、それは間違ったことではなかったと思っています。
ただ、そういった対話を通じて、僕はやはりどこか”安心”を求めていたのかもしれないと、そう最近は思うのです。
変わっていくことはとても体力のいることです。自分や友人、世界が少しずつ変わっていくなかで「ほら、少しずつだよね」と確認し合うことで、その体力の消耗を和らげていました。
それが日常になっていくと、のめりこむことが怖くなっていく。加速を恐れるようになっていく。早すぎる変化のスピードに自分自身を潜り込ますことができなくなっていきました。
そして今、新年度の環境になって3カ月が過ぎようとするとき、少しだけ本気でその流れに自分から潜ってみたい、あっという間に変わっていく世界に身を委ねてみたいと思うようになってきました。
大きく息を吸い込んで、安心から手を放す。
失敗も成功も全部真正面から受け止めて、なるべく素直でいたい。
やっぱり地域おこし協力隊としての任期3年はどうしても短くて、僕は焦ってしまう。「まだ1年も経っていないんだから」と励ましてくれる人もいるけれど、それでもこの3年にこだわる必要がある。スタートの3年を任された自分だからこそ、自分たちなりの3年間のゴールをしっかり見据えて駆け抜けてみたい。きっとその先、長く続いていく中で本当の成果はちょっとずつ現れていくものだとはわかっているけれど、この3年は今のスタッフ、今の学校、今の地域だけが背負うことのできる3年だから、泣きべそかいている暇なんてない。と、そう思います。
やっとの思いで小さな波を起こして、それが一瞬で消えた時には落ち込みそうになるけれど、それが生活なのかもしらん。その次の波はもう少し大きくできるかもしれない。
ダメージを受けつつも、次のパンチを繰り出していくパンチドランカーさながら、明日の壁に向かって頓珍漢な感情を振り回しながら傍迷惑にワクワクし続けていたい。決して器用には生きられないから、これが素直で我儘で貪欲で、ありたい自分なような気がしている。今のところ。
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