「冬が実は嫌いじゃないかもしれない」11カ月連続更新を達成するためのただの戯言


樹氷は夜桜の趣で

鹿事変が11月末のことで、ちょうどあの日から始まった冬が深まる1月の終わり。厚真町は連日マイナス2桁台の気温で包まれている。北海道の他の地域に比べて、圧倒的に雪は少ないけれどその分朝晩の冷え込みはとんでもなく辛い。時々、「ここは人が生活していい場所ではない」と思う。最近見たYouTubeの動画で「世界で一番寒い町ヤクーツク」がマイナス71度だということを知ったが、人はどこにでも住むらしい。火星や月に人が住む日も近い。

「冬が寒くって本当に良かった」と歌い出すBUMP OF CHICKENに憧れていた高校時代の僕は、改めて健康だったのかもしれないと思う。「冬の寒さにも限度というものがある」という歌い出しで始まる歌を今なら心の底から歌える。


冬が嫌い、冬が苦手、とはいいつつも北海道なんかに移住して、およそ1年半。僕はなんだかんだ、冬の綺麗さというものも知った気がする。

朝焼けと夕焼けのピンクが雲にしっかり染まって空を漂うのも、駐車場を横切る野良猫が体をブルブル震わせる姿も、夕方に降った雪が空っぽの木の枝を纏って桜に見えることも、全部知らなかった世界。そういうものは好きなのだと気づいた2回目の北の冬。

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