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思い出を手放す前に残しておきたいこと

今日、ギターを売りに出す。
Gibson CustomshopのHummingbird。
約5年前の24歳、年男(酉年)のタイミングで購入したギターだった。

購入しようと思い立ったのが、たしか5月ごろ
そこから、お茶の水や渋谷へ市場調査のため足しげく通ったり、
日々のデジマート漁りも抜かりなく行い
3~4か月間悩みに悩んだ末、9月ごろに購入。
当時はクレジットカードも持っていなかったし、
ローンなんて言ったら、末恐ろしすぎて
まっぴらごめん主義の人間だったので現金で一括。
銀行で札束を引き落とし、お店まで携えていた時が、
ギターを買うという重みを1番に実感する瞬間だった。

購入したタイミングは、奇しくも当時組んでいたコピーバンドの
ライブ直後というタイミングであった。
今考えても謎すぎるタイミングである。

購入してからしばらくは、一個人的な
弾き語り的な用途だったり、指弾きの練習をしてみたり
というような、"おうちギター"的な存在であったが
その2年後、同じコピーバンドでのライブにて
このハミングバードもついに日の目を見ることができた。

ライブでやった、とある曲のイントロで、アコギがピックアップされる場面があり
(しかもあろうことかそれが1曲目だったのである)
そのパートについては、自分の中で1番、このハミングバードと向き合った
フレーズだったな、と今になって思う。
だからこれからも、自分の中でのアコギフレーズと言ったら
この曲をまず思い出すだろう。



しかし、それだけ向き合ったにもかかわらず
ひとり暮らしを始めてから、
個人的な気持ちの移ろいや住宅環境といった些細な言い訳で、
手に取ることはおろか、あまりハードケースを開けることも
できなかったことに、とても後悔している。
最後、発送前にクリーニングを抜かりなく丁寧にして、
購入時と同じ画角でのラストショットを撮って
こうしてnoteにも想いを書き残しておこうと思ったのは
思い出を手放すときこそ、思い出を残すべきだと思ったからだ。

今度の所有者の方にはたくさん弾いてもらってほしい、と心の底から思う。
手書きの手紙を添えるっていう柄でもないので
取引コメントでひっそりと伝えておこうかな。


近年の物価の上昇もあるだろうが、
メルカリで購入時とだいたい同じような価格で取引できた。
別れもあれば、出会いもあるということで
この売価を元手に、(ギターモチベ復活の狙いも含めて)
絶賛30歳の節目にふさわしいギターを漁っているが
なかなか未だ巡り会えておらず…
またしばらくは、市場調査とデジマート漁りに
没頭する日々が続きそうである。

P.S.
どなたか、Gibson Les Paulの1993年製(できればClassicのGoldtop…)の
買い手を探している方がいらしたらぜひご一報を…


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