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AIによる映画業界の変革

こんにちは、エールラボえひめディレクターの泉谷昇です。
 
10月に入り、松山では地方祭、西条市では西条祭り、新居浜市では新浜太鼓祭りが終わりましたね。
 
そんな頃、私はお隣の韓国は釜山市で第29回釜山国際映画祭+マーケット(映画映像企画の相談やマッチング、作品の売買など)で構成されたBIFF(Busan International Film Festival)という商談会に、フィルム・コミッションとして参加してきました。
ちなみに、国際映画祭だからと言って、私はレッドカーペットを歩きません(笑)。あれは俳優です。
 
余談はさておき、今号はDXの可能性は国際的な映画制作の現場でも語られることが多くなったという話題です。
マーケット会場にはセミナー会場が3つありましたが、毎日、色々なセミナーが終日行われました。
 
これらのセミナーは、現状や今後のトレンドを抑えるには最適で、(テーマは何だろう?)とみると、ある会場では終日「AIが及ぼす制作現場について」という内容が休憩を挟みながらぶっ通しでありました。
 
参加すると、AIができることは日々増えていて、質も高くなり、映画やゲームの世界にも深く浸透していると分かり、先駆的な取り組みをしている企業のデモンストレーションもありました。
 
AIの登場がとり立たされて数年ですが、最初こそ、AIが作った映像は“~らしさ”がありましたが、改善されて自然になると気にならなくなり、そして動画でも用いられ、AIが使われていることすら気づかず、現在ではゲームなどにも活用されるようになりました。
 
これにより、効率化、生産性が高くなったほか、今まで見たことのないアングルなどが登場するのは事実です。
 
一方で「将来の映画づくりにはAI俳優が出演する他、撮影部、照明部、編集部なども不要になるかも・・・」という不安もよぎり、DXが進むと少数精鋭で作品をつくることも可能になる一方で、新たな課題が出ることも分かりました。
 
これまた余談ですが、2023年にメタ・ヒューマンというAI俳優(合成俳優)が誕生し、これまで人間が参加していたエキストラが必要なシーンを代わりにAI俳優が・・・は「AIに仕事が奪われる!」など、大きな話題となり喧喧諤諤でした。
 
また別の会場では、ピッチング(映画作品の企画提案プレゼンテーション。若手監督やプロデューサーが、5分程度で作品化のアイデアと支援してほしい内容(例:人の紹介、資金調達など)を伝える機会)が行われていました。
 
プレゼンではイメージ画像を多用して内容を紹介していましたが、そのイメージ画像にフリー素材が使われた事例が過去にあり、観ている側からすると“ちょっと残念”な印象がありました。
 
しかし、今回はプレゼンで使用された多くのイメージに「AI生成画像」が使われていました!
例えば、ホラー系作品では、そもそもフリー素材がありません。
そのため、伝えるのに苦労したジャンルでしたが、AI生成による画像では自由に作れるため、怖さや不気味さが伝わってきました。
 
また、既存のイメージでは伝えにくかった複雑な物語も、あらすじに沿ってAI生成画像で紹介することで、理解を共通にするに役立っていました。
 
個人的には、AI生成画像を絵コンテのように使うと、シーンのイメージのほか、トーン、アングル、照明具合、背景なども参考にできるので有効と思いました。
 
確実にDX(AI)が浸透しはじめた映画業界。人間が作品を作ることに変わりありませんが、単に道具ではなくて、有能なスタッフのような位置付けになるかも・・・と思うと、劇的な制作環境の変化は妄想ではないかもしれません。
 
まさにDXがもたらす変革ということでしょうか。
きっと、気づかないだけでAIが使われているシーンも多いのでしょう。
 
R6年度のエールラボえひめは、事務局がFMえひめになりました。
そして、毎月最終金曜日の17:55からエールラボえひめのラジオ番組が始まっています。
番組名は【エールラボえひめ】と、そのままですが、愛媛のDX推進について紹介していますので、お楽しみに!
10月の放送は10/25(金)17:55からです。
 
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